下柳泰三の「今週のヨカッタ!!」

　ここ半年間、毎日のように近所をジョギングしています。半年も走っていると次第に走行距離も伸びてきて、最近では隣町くらいまで足を伸ばせるようになってきました。ランニングはウォーキングに比べてすばやく移動可能で、しかも自動車や自転車より小回りがきくので細い路地にも気軽にスッと入っていけます。そのせいか、最近は路地裏で新たなスポットを発見する機会が増えました。昭和初期から続いている老舗の乾物屋とか、問屋が衣料品を卸値でディスカウントしてる店とか、今までは気付かなかった店が次々と見つかっています。

　こういった発見があるからこそ街歩きは面白いわけですが、実は同じような感動はインターネット上でも味わえます。いわゆる「タウン情報サイト」にアクセスすれば、この手の貴重な情報がぎっしり詰まっていますからね。中でも最近とくにオススメなのが、「再発見」というサイトです。このサイトは関東のさまざまなエリアについて施設情報を提供しているほか、独自のスケジュールコンテンツや地図コンテンツが豊富で、ほかのサイトとはひと味違ったユニークな情報が得られますよ。このサイトを活用して、さまざまなエリアの魅力を再発見してみましょう！

■ イラストを多用した賑やかなデザイン

　トップページにアクセスするとわかりますが、このサイトのデザインはイラストを多用していてとても賑やかです。タウン情報サイトというと情報重視のところが多いですが、このサイトのようにデザインが凝っていると、見ていて楽しいですね。

　このサイトがカバーしているのは、「ひばりが丘－吉祥寺エリア」と「板橋東―池袋エリア」、「幕張―千葉エリア」、「川口エリア」、「元住吉―自由が丘エリア」、「荒川―東京北エリア」の6エリアです。エリアごとにサイトが分かれているので、まずは自分の興味あるエリアをクリックしてみましょう。たとえば「ひばりが丘―吉祥寺エリア」にアクセスすると、これまた凝ったデザインのトップページが表示されます。スゴロク形式で各マスにコーナー名が配置されていて、これらの中のどれかをクリックすることで各コーナーにアクセスできます。

■ 地図は広域図と拡大図の2種類

　それでは最初に、中心的なコンテンツである「再発見マップ」を見てみましょう。「ひばりが丘―吉祥寺エリア」の場合、広域図と吉祥寺駅周辺に絞った拡大図の2枚が用意されています。この広域図は、吉祥寺駅や武蔵境駅、田無駅などが載ったエリア内の路線図に、青梅街道や五日市街道などの幹線道路が入った簡単なイラスト図ですが、シンプルな分、駅や道路の位置関係がわかりやすいです。マウスのポインタを重ねるとその部分が虫眼鏡のように拡大できるようになっています。ちなみにこのほかにバスルートマップや抜け道マップなども用意されていますが、いずれも再発見マップと同じようなシンプルなイラスト図を使っています。

　左にカテゴリのリストが載っています。「スーパー」、「飲食店」、「服・靴」、「家電・PC」などさまざまなジャンルが並んでいるので、これらの中からどれかを選んでクリックすると、その施設がアイコンとして地図上に表示されます。各ジャンルの情報に特化した地図が見られるので、どこに何があるのかがとても把握しやすいですよ。アイコンをクリックすると各店のWebサイトに飛ぶようになっています。

　なお、吉祥寺駅の拡大図の方は普通の地図になっています。こちらでは「美容室・散髪」や「カフェ」など、広域図には掲載されていなかったジャンルも調べられます。アイコンの上にポインタを重ねると、営業時間や定休日、連絡先などの詳細情報が左下に表示されるのも便利ですね。

■ ユニークコンテンツがぎっしり

　このサイトにはスポット情報のほかにもさまざまなコンテンツがあります。まず、「遠くても行ってみたい」というコーナーを見てください。これは当該エリアからいろいろな有名スポットまでの距離がわかるコンテンツで、距離の表示にマス目を使っています。このマス目は「くり」という単位で仕切られたもので、“1くり”は約3.7kmとなっています。ひばりが丘エリアであれば、真ん中に「ひばりが丘」というマスが表示されて、その周辺に有名スポットが配置されるわけですね。たとえば「西武ドーム」の場合、ひばりが丘のマス目から北に3マス、東に3マス移動した場所に配置されます。単純なコンテンツですが、各スポットの距離と方角が大まかに掴めるので便利ですよ。

　「いつまで寝られる・いつまで遊べる」というコーナーにも注目です。これは勤務先のエリアごとに、朝と夜どれくらいの自由時間を確保できるかシミュレーションできるコンテンツです。大まかな路線図が表示されるので、この中から「新宿」「青山」などエリア名をクリックすると、ウインドウがポップアップして各エリアまでの所要時間や、出勤時間に間に合うように家を出るには何時に出発したらいいのかが表で示されます。

　子どもがいる人には、「子供と過ごす年間スケジュール」というコーナーも見逃せません。そのエリアのファミリー向けの年間行事が月別にまとめられているので便利です。「行くならココ！」という近隣スポットのオススメも載っていますよ。

■ 細かい独自コンテンツが豊富

　「私の散歩道」というコーナーも面白いです。ここは各エリアの街角の写真が見られるサイトです。公園の紅葉や鴨の写真など、味わい深い写真が並んでいるので、1枚ずつ見ていけば、まるでその街を実際に歩いているかのような気分になれます。

　写真関連のコンテンツといえば、「女子高生が写す、わが街再発見」なんていうコーナーもあります。これは女子高生が撮った写真を好きな位置に並べて楽しめるコンテンツです。写真にはさまざまなコメントが書かれていて、中にはちょっと意味不明なコメントもありますが、実に賑やかで楽しいです。

　また、「荒川－東京北エリア」のサイトでは、「再発見東京未来地図」というコーナーもあります。これは東京丸の内と、荒川区日暮里の2つのエリアについて、近未来に登場する建物を紹介するコンテンツです。とくに東京丸の内については、このエリアに建つさまざまなビルの紹介が読めて勉強になります。重要文化財に指定されたビルを保存しつつ新しいビルを併設した明治安田生命ビルなど、このエリアには貴重な建造物がいろいろとあるので、1つ1つのビルを見ていくと思わぬ発見があります。また、東京駅の駅舎や駅前広場の再整備事業についても触れています。このコンテンツを見て、未来の東京の姿を想像してみてはいかがでしょうか？

　このほかにも、自動車のロードマップやゴルフ練習場の比較表など、細かい独自コンテンツが揃っています。ただ単にデータを羅列するだけでなく、プラスアルファの情報が得られるこのサイトを利用して、街歩きを存分に楽しんでくださいね。では、また！

■ ＵＲＬ
　再発見
　 http://saihakken.net/

2008/03/13 11:09

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌（ヒミツ）をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる！

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