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「TOBYO」トップページ
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毎年、この時期には人間ドックの検診を受けることにしています。昨年は要再検査という結果になってしまい、その後何度か病院に通うことになってしまい大変でした。結局とくに異常は見つからなかったのですが、結果が出るまでは、気になってインターネットで医療関係のサイトを巡っていろいろと情報を集めましたね。そういえば最近、医療情報を調べる機会がかなり増えてきたような気がします。自分のこと以外でも、家族や親戚、友人などで持病を持っている人がいる場合、その病気についていろいろと調べることがありますからね。
ところで病気に関する情報というと難しそうな医学書などを連想する人も多いと思いますが、一般の人が調べる場合は、他の人が書いた“闘病記”が役立つことがあります。闘病記には、実際に患者が体験した事実が書いてあるので実践的な情報が得られるし、現場で起きている問題点なども見えてきます。また、どのような病院や医師に頼ったらいいのかという情報も書いてあるので、転院などを検討している人にも役立ちますよ。そしてなによりも、懸命に病と闘う人々の思いを読むと、「自分もがんばろう」と病気に立ち向かう勇気が湧いてくるものです。
最近になって、このような闘病記をインターネットで見られるサイトがいくつか登場してきましたが、中でもオススメなのが「TOBYO」というサイトです。今年の2月にアルファ版を公開した同サイトは、5月にベータ版へと進化し、検索機能がさらに強化されました。持病がある人はもちろん、家族や知人のために医療情報を探している人も要注目です。
■ インターネット上の闘病記を病名で探せる
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TOBYO図書室
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このサイトには、「TOBYO図書室」「TOBYOレファレンス」「TOBYO Myデスク」の3つのコーナーから成り立っています。まずは「TOBYO図書室」ですが、これはインターネット上で公開されている闘病記のサイトを、病名や性別、年代などの要素で整理したものです。TOBYO図書室のトップページにアクセスすると、さまざまな病名のリストが並んでいます。最初に「登録された闘病記の多い病名」のコーナーを見てみましょう。「一覧を表示」をクリックすると登録された量の多い病名が上から順に表示されます。5月下旬に見たときは、多い順に「乳がん」「うつ病」「リウマチ」「C型肝炎」「クローン病」「子宮頸部がん」などが並んでいました。
リストの中から探したい病名を見つけたらクリックしてみましょう。その病気について書かれた闘病記のリストが表示されます。リストの並び順は、「新着順」「人気順」「評価順」の3種類から選べます。リストにはブログのタイトルや性別、年齢などの基本情報に加えて、その闘病記がどんな内容なのかという要素がわかるようになっています。「日記」「年表」「薬剤」「検査」「費用」「手術」など10種類の要素が並んでいて、該当する項目に○印が付けられているので、とてもわかりやすいですね。これらのタイトルをクリックすると、本文が読めるサイトに移動します。
ちなみに闘病記を探す方法としては、「登録された闘病記の多い順」のほかに、「50音順」や「部位・分野別」に探す方法も用意されています。また、闘病記はそれぞれにタグが付けられており、タグから絞り込むことも可能です。
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闘病記の多い病名リスト
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闘病記のリスト
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■ キーワードによる検索が可能TOBYOレファレンス
今度は「TOBYOレファレンス」を見てみましょう。こちらはインターネット上の闘病記に記載されている内容を検索できるコーナーです。用意されているのは、キーワード検索が可能な「TOBYO事典」と、闘病情報をカードにまとめて蓄積しておける「TOBYOキャビネット」の2種類です。
まずは「TOBYO事典」を使ってみましょう。ここではフリーワードによる検索が行なえるほか、50音順の索引からキーワードを選んで検索することも可能です。先に紹介した「TOBYO図書館」は、病名や性別、年代など限られた要素でしか絞り込めませんでしたが、こちらはフリーワードによる検索が可能なので、たとえばC型肝炎の治療に使われる薬である「インターフェロン」というキーワードを入れれば、そのキーワードが含まれる闘病記をピックアップできます。また、病院名や医師名で検索すれば、その病院や医師の対する評判なども調べられます。
一方、「TOBYOキャビネット」はインターネット上の闘病情報をカードごとにまとめて整理できるコーナーです。登録されているカードの並び順は、「新着順」と「人気順」の2種類から選択可能で、「人気順」を選ぶと、人気のあるカードから順に表示されます。カードにはそれぞれタグが付けられており、タグをクリックするとそのキーワードで絞り込んだ結果が表示されます。また、カード一覧の「1users」とか「2users」と書かれたリンクをクリックすると、そのカードの内容が表示されます。タグを使うことで自在に情報を絞り込めるので、特定キーワードに関する情報を簡単にピックアップできます。
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TOBYOレファレンス
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カード詳細
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■ 検索結果などを保存できるMyデスク
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Myデスク
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最後の「Myデスク」ですが、これは会員登録すると持てる自分だけのコーナーです。登録料は無料で、メールアドレスとパスワードを指定するだけで簡単に登録できます。「TOBYO図書室」や「TOBYOレファレンス」は会員登録をしなくても不特定多数の人が使えるようになっていますが、「Myデスク」を使うことでさらに便利になるので、とりあえず登録しておくことをオススメします。
登録が終わると、自分のページが表示がされます。「Myデスク」の機能は、闘病記を整理できる「TOBYOブックシェルフ」と、闘病情報をカードで整理できる「TOBYOフォルダ」、検索したキーワードやタグの履歴が見られる「TOBYOメモ」の3つの機能が使えます。「TOBYOブックシェルフ」は、「TOBYO」図書室などで探した闘病記を登録して、あとからすぐに見られるように整理できる機能です。「TOBYOフォルダ」は「TOBYOキャビネット」の個人版のような機能で、カードごとに情報を整理しておけます。「TOBYOブックシェルフ」も「TOBYOフォルダ」も、どちらも「登録順」「注目順」で並べ替えられるので、あとから目的の情報を簡単に探せます。登録はURLを入力して追加する方法のほか、ブックマークレットを使って手軽に登録することも可能です。
このほか、トップページでは「元気の出る闘病記」などテーマに絞って紹介する特集なども提供される予定です。インターネット上に存在する無数の闘病記の内容を自在に検索できるサイトというのはこれまであまり例がなく、闘病体験の情報を探している人にとってはかなり貴重なサイトではないかと思います。
ちなみにアタシはこのサイトで見つけた闘病記の中で、友人の持病に関する情報を見つけました。発見したのは、その病気に関する第一人者というべき医師による講演を無料で見られるサイトです。さっそく友人に教えてあげたところ、かなり喜ばれました。自分では病気でなくても、家族や友人のために病気の情報を調べることで、力になってあげられる可能性があります。そのためにもぜひこのサイトを有効に活用してください。では、また!
■ URL
TOBYO
http://www.tobyo.jp/
2008/06/26 11:18
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下柳泰三 自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる! |
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