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ブロードバンドで通販サイトを便利に使おう


 掲示板に書き込んだりメールをやりとりしたりと、ネットをフル活用している人は多いですが、「通販だけはちょっと」という人って、けっこういませんか? アタシも最初はそうだったんですよねえ。インターネットでカード決済なんかしたら、カード番号盗用されて、個人情報も使われて、最後はミグルミ剥がされちまうんじゃないか、なんて思ったりして。

 が、今は結構ハマッてます。それほど怖がってたのにどういう風の吹き回しかというと、きっかけは映画のDVDやCDの個人輸入だったんですね。あれは「マトリックス」が公開された頃だったでしょうか。DVDが世間的にもようやく盛り上がってきて、レンタルビデオ一辺倒だったアタシも、「そろそろDVD買っちゃおうかな~」と考え始めました。まあ、液晶プロジェクタを買ったっていうのも動機のひとつではありましたけど。「せっかくのプロジェクタなんだから、ビデオだけじゃもったいない!」という思いもあったんですね。

 で、DVDの状況はどのようになっておるのか! とばかりにいろいろネットを調べたところ、DVDにはリージョンコードがあることを知り、「う~んどうすっかー」としばし途方に暮れ、思い切って輸入DVDも見られる環境を作ることにしました。ぶっちゃけた話、リージョンフリー機を買っちゃったんですね。あんまり大きな声では言えないけど。そんなこんなでハード環境は整った。さあ今度はソフトだ!ってんで、アメリカの通販サイトをいろいろ回りました。見てみると、日本のDVDより安いのなんのって。こういうオトクな話に弱いアタシはヨダレじゅるじゅる、ハアハア言いながら、ついにクレジットカードを使ってしまったというわけです。

 それまではネット通販といっても、もっぱら代引きや銀行振込を利用してた用心深いアタシが、いとも簡単にクレジットカードに踏み切ったのは、何のこたぁない、メジャーな海外通販サイトは、クレジットカード決済でないと買えなかったからです。まあ交渉すれば海外送金なんて方法もアリなんだろうけど、NHKラジオの語学講座「英会話」程度の語学力しか持たないアタシにはチト荷が重い。やっぱ「ビジネス英会話」くらいの力はないとダメだと思います。よくわからん例えですが。トラブルが起こったときもめんどうだしね。

 何よりも、そういう諸々の手続きをする際の労力をコストに置き換えると、わざわざ輸入DVDを買う意味がなくなるような気もする。というわけで多少不安を感じながらもクレジット番号を打ち込んだアタシでしたが、以来2年間、別に何も事件は起きてません。はっきり言って拍子抜けしました。もっと早く使ってればヨカッタ、と思ったくらいです。





DVD通販ってけっこういいゼ!

 さてそれからというもの、アタシは一時期狂ったようにDVDを個人輸入しました。DVDやCDの通販と言えば何と言っても「amazon.com」ですが、アタシはDVDの通販の場合、もっぱら「DVD Express」を利用しています。理由は、ネットの情報で発送などの手続きが早いと評判なことと、あとは使い勝手ですね。ショッピングカートの表示が見やすい。商品をキャンセルしたりする際の操作方法もわかりやすい。きっと、アタシ程度の英語力の人でもわかるようにインターフェイスが練られているんでしょうね。海外通販のコツは、こういう自分の英語力とうまく折り合いが付けるような、波長のあうサイトを見つけ出すことだと思います。

 ただひとつ気になるのは、アタシはよくこのサイトで音楽CDも買っていたんですが、最近のリニューアルで、CDを扱わなくなったようです。海外通販の場合、商品の単価に加えて送料もかかりますから、なるべく一度にたくさんの数の商品を買ったほうが、全体のコストが安くなる場合が多い。アタシの場合、本命のDVDを買うついでに前から欲しかったCDを2、3枚加えて注文することが多かったんですが、それができなくなったということで、ちょっと残念ですな。こりゃあ「amazon.com」に変えたほうがいいかも、と最近は考えています。

 まあ、それはさておき、DVD通販はハマるとけっこうおもしろいですよ。ハリウッド映画の場合、日本での公開は米国よりも3カ月から半年遅れる場合はザラです。だから日本で公開するときには、もう米国ではDVDが発売されている、なんてことはよくあることです。そんなときにネットでDVDを注文すると、日本の公開時期とほとんど同時か、ヘタすると、公開される前にDVDが届くこともあります。それに、海外のDVDは安いしね。ほとんどのサイトで20%くらい定価から値引いているので、15ドルほどで買えるソフトが多いです。まあ日本語字幕がないとツライ場合もあるけど、アクション系の映画の場合、なんとなく画面を追っているだけでなんとなくストーリーがわかることも多いんですな、これが。


通販サイトといえば定番中の定番「amazon.com」 ユーザーインターフェイスが筆者好みの「DVD Express」


URL
  amazon.com
  http://www.amazon.com/
  DVD Express
  http://www.dvdexpress.com/




ハードの通販はリスクあり

オーディオ通販サイト「AUDIO ADVISOR」にはこだわりのアイテムが揃っている
 ソフトの海外通販の話は尽きないんですが、一方でこういうサイトでは、ハードの通販もやってたりします。米国用のリージョンに適したプレイヤーを持ってない人は「まずはここでハードも買うか」と一瞬思うかもしれませんが、ハードの海外通販はあまりお勧めしません。輸送の最中にどこかにブツけて故障した場合、後々のトラブルがめんどうだからです。あと、無事に届いても、1年後に故障した場合に、いくら日本のメーカー製であっても個人輸入品は受け付けてくれない可能性もある。まあハードといっても、DVDプレイヤーみたいに稼動部分が多い製品でなく、アンプとかD/Aコンバーターとか故障しにくいハードなら、いくらかリスクは少なくなりますけどね。

 アタシもオーディオとかけっこう好きなもんで、「AUDIO ADVISER」とかのハード通販サイトをよく見ますけど、これまで利用したのはキンバーという有名なケーブルを買ったときだけ。まあケーブルとかアクセサリーは、こういうところで買ったほうがオトクかもしれません。ただ、こういうものには関税が数千円かかることをお忘れなく。初めてここでピンケーブル買ったときに「おりゃあ、すっげー得しちゃったもんね~」なんて悦に浸っていたけど、関税を足したら日本で買うのとそれほど変わらなかった、という経験があります。検索サイトで「海外通販」と打ち込むと、ハウツーサイトがたくさん出てきますから、そういうサイトを見て勉強しましょうね、みなさん。



URL
  AUDIO ADVISER
  http://www.audioadvisor.com/




ブロードバンドだからこそネット通販

 というわけで海外通販についてアタシの経験をいろいろと話しましたけど、よく考えるとこれだけ通販サイトを積極的に活用するようになったのは、ケーブルTV経由でネットを使うようになってからかもしれません。何せ電話代が従量課金じゃあ、いくらショップより安くても、かかった通信料金を考えるとそれほど得でもなかった、ということになりかねない。大体、ネット通販って「よっしゃあ!買うぞ~」なんて意気込んで商品を探すよりも、いろいろとサイトをあちこち見て回って「なんかこの商品っておもしろそう。それに安いし」てな感じで気軽に買うことに醍醐味があるような気がします。

 通信料金が定額なら、いろいろなサイトを見て商品の性能とか価格とかをじっくり検討できるし、「同じ商品がもっと安く買えないか」と検索したり掲示板で情報を集めたりできる。オークションにも腰を据えて参加できますね。あと重要なことは、回線容量が増えたことで米国のサイトにスムーズにつながるようになったことでしょう。電話回線経由の場合Webサイトの表示が遅くて、「クレジット番号入れてボタン押したのに、次の画面がいくら待っても表示されない」なんてことが起こらないとも限らない。キモチ悪いですよね、そんなの。ブロードバンド時代だからこそ、うまくネットを使ってよい物を安く買い、毎月支払う通信費を意味あるものにしたいもんです。あ、クレジットカードを使うときはネット通販専用のものを作って、使用上限額を少なく設定しておくことをオススメします。コワイ時代ですから、万が一のことも考えて自分のことは自分で守りましょう。


2001/10/29 11:13

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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