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ブロードバンドがあれば雪道だって安心


 アタシの場合何が腹立つかって、「明日からスキー(スノ―ボード)に行くんだよ~ん」といわれることくらい頭にくることはないですね。「ゴルフに行く」「海水浴に行く」「釣りに行く」「ナンパに行く」など、ほかのことをいわれても「うんうん行ってらっしゃい。気を付けてね~」と寛大な気持ちで送り出せるんですが、「雪山に行く」といわれるとコメカミにピシッと青筋が立っちまう。とくに忙しくて遊ぶヒマがないときにそんなこといわれると、ウガ―ッと野獣化してパソコンのモニターを蹴り飛ばしてしまうほどです。アブねーヤツですね。

 雪山って、それだけ非日常的世界だと思うんですよ。都会でアクセクしてると、そこが“楽園”に思えてくるんですね。アタシなんかは、東京に雪が降っただけで何かワクワクしてきます。交通はマヒするし、雪解け時はベチャベチャするし、都会の雪によいことなんかありやしません。だけど、便利きわまりないハイテク都市だって、「やっぱり自然にはかなわないんだなあ」と思うと、なぜかホッとする。台風がきてはしゃぐ子どもみたいですね、ホント。日頃から山や海の近くで暮らしてる人にはわからないかもしれないけど、そういうところに住むのって、夢なんですよねえ。

 もちろん実際に住んでる人には、いろいろと苦労もあると思います。最近はスキー場への道も除雪が行き届いているところが多いですが、それでも東京ナンバーのクルマが立ち往生している姿をよく見ます。雪上運転ってのは乾燥路を運転するよりもはるかに気を使うし、ひとつのミスが命取りになる。そんな中、路面に雪がたくさん積もってるのに、100キロ近い速度で駆け抜けていく地元ナンバーの軽トラックを見ると、アゼンとしますな。さすが雪国の住人はタクマシイ。たとえ四輪駆動でスタッドレス装着してても、日常的に雪道を走り慣れてる人には勝てませんね。


スキー場へのアクセス路をライブカメラでチェック

新潟のライブカメラ情報を一挙に集めた「新潟LIVEカメラ・ふるさとだより」
 そういうアタシみたいな都会のヒヨッ子は、やはり事前に道の状態を調べておくに限ります。幸い、最近はネットで道路の状況がすぐわかるようになっていますから。以前、ライブカメラの話をしたときにもいくつか紹介しましたけど、今回はスキー場へのアプローチという切り口で探してみました。まずはスキー場の多い新潟県。東京からだと、関越トンネルを抜けたらいきなり雪がザンザカ降ってて、思わず「ドヒャー!」と叫んでしまうほどの豪雪地帯ですね。で、その新潟のライブカメラ情報を一挙に集めたというサイトを見つけました。その名もズバリ、「新潟LIVEカメラ・ふるさとだより」です。

 「ふるさとだより」、このタイトルはよいですねえ。アタシの田舎は埼玉なんですが、別に山奥でもなく、もちろん海もない。冬になったら雪が積もるわけでもない、とくに特徴のない街です。だから盆暮れに帰省しても情緒というのはあまり感じないんですけど、「新潟とかが故郷だったらよいなあ」なんてときどき思いますね。やっぱよいですよ、田舎に帰ると雪がシンシンと積もるってシチュエーションは。まあアタシの場合、スキーに行く際に宿代わりにするっていうメリットもあるんですけどねえ。

 このサイト、よいのはネーミングだけじゃありません。使い勝手もとてもイイ! 新潟全県地図からクリッカブルで「上越」「中越」「下越」と3つのエリアのいずれかを選ぶと、主要国道に配したライブカメラがズラリ、てなもんです。道路だけじゃなく、街中やスキー場のカメラも登録されているのは大したもんですな。有名な「石打丸山スキー場」のライブカメラもありました。まあ、「新赤倉スキー場」で去年の春先の写真がいまだに載っているのはご愛嬌ですけど。画像を見たら雪が山盛りに積もってたんで、一瞬ドキッとしちゃいました。12月の初めにこんなに雪があったら、アタシだったらとるモノとりあえず飛んで行っちゃいますよ、ったくもう。



URL
  新潟LIVEカメラ・ふるさとだより
  http://www.its.pref.niigata.jp/furusato/




新潟ときたら今度は長野

長野県の国道の状況がわかる「長野国道道路情報サービス」
 新潟県と双璧をなすスキーエリアといえば、長野県でしょう。諏訪湖近辺や志賀高原、白馬などに無数に点在するスキー場はバラエティ豊かで昔から人気を集めてきました。もちろん、この県にも親切なサイトがあります。「長野国道道路情報サービス」というこのサイトは、県内の国道の状況がライブカメラで見られるようになっている。カメラが設置されているのは一般国道18号・19号(塩尻以北)・20号と、国道だけですけど、他県からやってくる人はこの情報があるだけで冬場は重宝します。

 それにしてもこういうサイトが増えてくると、「クルマに乗りながらネットにつなげられればいいなー」とつくづく思いますよね。それか、高速道路のパーキングエリアや、「道の駅」とかにインターネットカフェを作るとか。日帰りスキーの場合、行く先を決めないで出発する人も多いですから、そういう人のためにも道中でこういう情報が受け取れるようになればいいなあ、と。ノートパソコン持っていくという手もありますけど、かさばるし、めんどうですよね。



URL
  長野国道道路情報サービス
  http://www.ktr.mlit.go.jp/nagano/common/html/trfrmset.htm




盛岡スキーエリアもあなどれない

 さて、今度は長野からちょっと飛んで岩手県に行ってみましょう。「岩手県道路情報提供サービス」というサイトがあります。アタシは東京に住んでるんでチト遠いですが、この県もスキー場はかなり充実しています。有名どころでは「安比高原」とか「雫石」とか、とにかくスケールがでっかくて雪質がよいスキー場に恵まれている県ですね。このサイトでは、岩手県内の主要な道路の映像がほとんど見られるようになっています。

 国道だけでなく、一般道の情報があるのもエライ! しかも、21台あるカメラの内の9台が、峠に設置されています。つまり、その区間の道路で一番標高が高い場所の状況が見られるわけで、これは大変ありがたいことです。あと、地図をクリックしてライブカメラ画像を見てもらうとわかりますけど、画面がとても大きくて見やすい。路面の凍結状況を確認するには最適です。もう1つおどろいたのが、ロードヒーティング(融雪装置)が設置されている個所については、それを明示しているところ。「なんだー、全然凍ってないじゃん」と思って現地にいったら、それはロードヒーティングがあるおかげで、他の道路は雪がたっぷりあってガックリ、なんてことも防げるわけです。おまけに画面の右下に気温も表示されるので、寒いか暖かいかも分かる。さすが道路情報提供のプロ、よい仕事してますねえ。ドライバーが知りたい情報が何かをきっちとわかっていらっしゃる。



URL
  岩手県道路情報提供サービス
  http://www.douro.com/flash/default.html




雪道をナメたらアカン!

 いろいろと紹介してきましたけど、やっぱりスキー場が多い県というのは道路情報も充実しているということです。雪山好きな人はこういうページ、見てるだけでワクワクしてきますねえ。アタシなんか、シーズン前の11月から毎日こういうサイトに通って「雪、早く降らんかの~」と唸っているほどです。でも、雪が多い県ほどウインタースポーツ的にはよいけど、道路の状況は厳しくなる。当然ですね。よい雪に出会うには危険を乗り越えてスキー場にたどり着かなくてはならないわけです。そんな中、こういうサイトがあればちょっとは安心できる。

 まあいくら道路情報をチェックしても、装備を怠っては意味はないですけどね。アタシも去年、4年目のスタッドレスタイヤを履いてスキー場に行ったら、ちょっとコワイ目に合いました。スタッドレスはきちんと3年周期で代えましょうね。あと、チェーンを持っていくのもお忘れなく。装備万端、その上でネットを活用すれば、雪道運転など恐るるにたらずになりますよ。


2001/12/03 11:19

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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