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情報収集にフル活用! インターネットのデータベース(1)


 いやーもう12月ですか。ついこの前までヒートアイランド現象に悩まされていたってのに、あっという間に吐く息が白くなってきましたね。寒いのが大好きなアタシにとってはなかなか良い季節です。まあでも、アタシのダラけきった頭は気温が下がっても、それほど回転数が上がるわけではないのがツライとこだけど。30過ぎると記憶力も落ちてきますしね。

 でも、今は「記憶力」なんてそんなになくても、なんとか乗り切っていける時代なんじゃないだろーか、という思いもあって「まあいいか」と楽観的に考えてます。とにかくインターネットを使ってちょっと検索すれば色々な情報が得られるわけだし、必要な情報はハードディスクに入れておけば、あとで全文検索できるし。そういえば、少し前にこのコーナーで「辞書サイト」の紹介をしましたけど、いつもよりアクセス数が増えてアタシもびっくりしました。インターネットというものを、気軽に使える「辞書」として活用したいと考えてる人は、けっこう多いんだなーと実感しましたね。


辞書サイトだけではわからないこと

 ただ、辞書サイトってのはこれはこれでスゴく便利なシロモノですが、まったく役に立たないこともあります。たとえば「ドラマ『男女七人秋物語』に出てた、ホラあの人、あのストレートヘアでクールな女の人!! あれってなんて名前だっけ。うーん思い出せん。くそークヤシイ!!」なんて地団駄を踏んだこと、ありませんか? 「ど忘れ」ってのはどんなに脳細胞がフレッシュな方でも必ずあるもので、そういうときに広辞苑なんかで『男女七人秋物語』なんて引いても、出てくるわきゃありません。逆にそんなのが載ってる国語辞典なんて、ちょっと信用できない気もするし……。おそらくほとんどの人が検索エンジンでこの言葉をそのまま入れて調べるはずです。

 実際、ドラマのタイトルで検索すると、ズラズラ~と実にたくさんのサイトがヒットします。でもちょっと待ってください。このヒットしたサイトのすべてに、キャストが載っているわけではありません。当たり前ですね。他のドラマの批評をするために引き合いに出しているだけかもしれないし、監督の名前しか載っていないかもしれない。仮にその女優の名前が「手塚理美」であるとわかったとして、もしかしたら名字が「智美」とか「聡実」という風に漢字が間違ってたり、平仮名で書かれているかもしれない。初めて訪れたサイトの場合、「信憑性がどれくらいあるか」ということはまったくわからないわけです。その玉石混交なところがWebの醍醐味なんだから、仕方がありませんね。では私たちはそういう問題に直面したときに、一体どうしたら良いんでしょうか。答えは1つ。迷える子羊の強~い味方、「データベースサイト」を使いましょう。


自分に必要なサイトをあらかじめ知っておく

 よく映画の題名で検索すると、監督名と主要な俳優の名前、放送年月日などが書かれているだけのシンプルなページが表示されることがありますね。あれが、アタシの言うデータベースサイトです。映画だけでなくドラマや音楽など、今のインターネットには色々なジャンルのデータベースソフトがあって、ホントに便利な時代です。で、こういうサイトってのは「信頼性」が命だから、漢字やスペルの表記は、個人サイトのエッセイや日記などよりも正確な場合が多い。情報が間違っていれば、それに対する指摘も集まってきますしね。

 それにもし完璧を期すなら、複数のサイトで検索してみれば良いわけです。いわば特定のカテゴリに特化した「辞書サイト」のようなもので、しかもほとんどが無料で使用可能。こりゃ常時接続環境下では使わなきゃ損ですぜ。辞書サイトのように自分に必要なジャンルのデータベースサイトを前もってブックマークに登録しておいて、調べたいときにすぐに使える状況にしておくことをオススメします。


テレビドラマの情報が一挙に調べられる

「テレビドラマデータベース」
 たとえばドラマのキャスティングを調べたいと思ったら、「テレビドラマデータベース」というサイトがオススメです。過去のテレビドラマが調べられるこのサイトは、なんと登録件数2万6000件。しかも遡ること1940年代のドラマまで収録されています。検索システムもよくできていて、「タイトル&番組名」「キャスト」「スタッフ項目」「解説」「原作」と5項目から調べられる上に、同義語・類義語検索もできる。つまり、曖昧に覚えているキーワードでも、なんとか目的の情報にたどり着ける確率が高いということです。

 ちなみに「男女七人秋物語」は、英数字の「7人」で調べてもヒットしました。検索結果はキャストやテレビ局、プロデューサーや脚本などの基本的な情報に加えて、あらすじや主題歌なども掲載。出演者がドラマの第何話に登場しているか、ということまで載っています。大人向けのストーリードラマはもちろん、特撮番組もデータに入ってるし、アニメの情報を載せているのにも恐れ入りました。

 年代順に調べることも可能で、たとえば1990年の第一期にどんなドラマが放送されていたか、ということも簡単にわかります。驚くことにこのサイトって個人の運営によるものなんですね。これだけ膨大な情報を電子化するのは、相当大変だったと思います。頭が下がりますね。あと、過去のデータだけでなく、今の状況も調べられるところが便利です。現在放送中や次クールで放送予定のドラマの情報もあるし、DVDのリリース情報が載っているところも細かい!! 掲示板で情報交換もできるし、まさにテレビドラマ好きは必見ですな。



URL
  テレビドラマデータベース
  http://www.tvdrama-db.com/




書籍データベースの決定版

「本やタウン」
 テレビを観るより本を読む方が好き!!という人はココに行きましょう。「本やタウン」というサイトです。このサイトは、雑誌や書籍を出版社から書店に卸す会社「日本出版販売」(日販)が運営しています。その登録件数は、新刊・既刊合わせてなんと150万点。すでに絶版になった書籍まで登録されているので、過去から現在までの膨大なデータを存分に調べられます。

 しかも問屋さんが運営しているだけあって、書籍の在庫状況も瞬時にわかるようになっているし、Webから書店に注文もできる。こりゃーかなり便利ですよ。使い方はカンタン。トップページの「メガブックストア」から自宅の最寄りの本屋さんを選んだ後、キーワードを入れて検索するだけです。価格や発行年月、出版社名、著者名などの基本情報に加えて、翻訳書なら原書名が表示される点も便利ですね。内容については、簡単な紹介が載っている場合と何も書いてない場合と2パターンありますが、これは登録件数が膨大なだけに仕方のないところでしょう。

 在庫情報も「店内在庫」と「日販在庫」と「出版社在庫」と3つについての状況が書かれているのも「日販」ならでは。売り切れ寸前の書籍を見て、「この本は早めに買っておいた方がいいな」などと判断できるわけですね。マイナーな本は絶版になったら手に入れるのが難しいから、確実に本を手に入れるためにも、こういうサイトは定期的に見るようにした方が良いです。ベストセラー情報やブックレビューなども掲載されているので、書店に行く時間がない人にもぴったり。この完成度は、書籍データベースの「決定版」と言っても過言ではないと思います。

 まだまだ他にも色々なジャンルのデータベースサイトがありますが、とりあえず今週は字数が尽きてしまいました。次週も役に立つデータベースサイトをたくさんご紹介しましょう。検索エンジンではカバーしきれない情報を確実に得るためにも、ぜひぜひこういうサイトをご活用ください。それでは、また!!



URL
  本やタウン
  http://www.honya-town.co.jp/

2002/12/02 11:12

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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