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情報収集にフル活用! インターネットのデータベース(2)


 みなさんこんにちは。いよいよウインタースポーツたけなわの季節になって、はりきっている下柳です。ただ、年末は出版界もけっこう忙しくなるもんで、ゲレンデに行きっぱなしってワケにはいかないのがツライとこですな。おまけに、この季節は忘年会の誘いも多くて大変です。12月は世の中みんなが忙しいから、携帯電話が鳴る頻度も自然と増えてきます。編集さんやらカメラマンやら友だちやら、矢継ぎ早に携帯電話で話してると、ちょっと頭も混乱してきちゃって、ワン切りコールにも何気なくかけ直しちゃったり。あれは恐怖ですね。「この電話は1分○○円の情報料がかかります」なんて聞こえてくると、「やべっ」と思ってすぐに切ってしまったこと数知れず。まあ、着信番号を教えない設定になってるんで、コワ~イ人から料金の催促をされたことはまだありませんが、心臓に悪いですよホント。

 それにしてもワン切りって世間でこれだけ話題になってるのに、なかなか無くならないもんですねー。アタシの場合、ワン切りらしき電話番号が履歴に残っているのを見つけたら、できるだけインターネットで番号を検索することにしています。そうすると、「この番号はワン切り業者です。注意しましょう」っていうサイトがけっこうヒットするんですね。いやー便利だなー。あと、何か怪しげな勧誘の電話がかかってきたら、会社名を検索すると「悪徳商法」のリストとしてインターネットに載っていたり。もしかしたら、こういうのも「データベースサイト」の一種と言えるかもしれません。データベースサイトはアタシたちの身を守ってくれることもあるんですねー。感謝感謝。


労を惜しまない丁寧な作り

「allcinema ONLINE」
(C) 2002 Stingray
 というわけで今回も珠玉のデータベースをガシガシ紹介していきたいと思っています。まず最初はココ。「allcinema ONLINE」というサイトです。映画のデータベースサイトってのはけっこう多くて、どれを利用したら良いか迷うところですが、アタシ的にはココがオススメですね。かなり古い映画も登録されてるし、検索システムも使いやすい。洋画・邦画ともに幅広くカバーしてます。

 タイトルや人名での検索が、英語でも日本語でも可能という点も親切ですね。「パワーサーチ」を使えば「製作国」や「ジャンル」といった切り口でも検索できるし。検索結果の表示画面もかなりイイ!! スタッフやキャストにリンクが張られていて、クリックすれば各人の出演歴や受賞歴などの情報も得られるし、過去の作品に対する評価の投票結果も見られるようになってます。自分で投票もできるので、映画にウルサイ人は投票してみてはいかがでしょう。

 あと、各作品に対するコメントが多いのもこのサイトの特徴です。それだけこのサイトを見る人が多いってことなんでしょうね。もちろん映画の簡単なあらすじとか、ビデオ・DVD・LDの発売情報も載ってます。これもスゴイ。価格やメーカー名、音声の収録形式、収録時間、画面形式などの基本情報に加えて、なんと映像特典の内容も紹介してます。丁寧な仕事ですねー。さらに、「アカデミー賞」や「カンヌ国際映画祭」とか、主要な受賞作品を年代別にまとめてあるのも画期的ですね。アカデミー賞なんか、1927~1928年の第1回の頃から、「作品賞」「主演男優賞」「監督賞」などカテゴリー別に、ノミネート作品まで並べてきちんと掲載しています。これにはビックリしました。このクオリティなら、プロの評論家の使用にも耐えますよ、きっと。労を惜しむことなく「良い情報を提供しよう」という意気込みが伝わってくるようですね。



URL
  allcinema ONLINE
  http://www.stingray-jp.com/allcinema/




世界最大の映画データベースとの使い分け

 「allcinema ONLINE」のスゴイところはまだあります。実は作品紹介ページの中で、「ユーザーコメント」の上あたりに「IMDb」というボタンが表示されているんですが、なんとこれは「The Internet Movie Database(IMDb)」というサイトで検索するためのボタンなんです。なぜ他のデータベースサイトに飛べるようになっているかというと、「IMDb」というサイトが、映画データベースサイトとして「別格」だからでしょうね。やはりアチラの人が作っただけあって、洋画の情報についてはハンパじゃありません。なんたってアメリカは映画大国ですから、日本で公開されていない作品もかなりあります。そういうマイナー作品の情報も得られるという点で、このサイトは実に貴重なんですね。おそらく世界最大規模と言って良いんじゃないかと思います。邦画も有名なものなら登録されてるし。

 「それなら直接IMDbに行って調べりゃいーじゃねーか」と思う人もいるかもしれませんが、やっぱり日本語で表示されていた方が読みやすいし、「allcinema ONLINE」には逆に日本のマイナー情報が数多く含まれているから、こちらも捨てがたいわけです。要するにこの2つのサイトを効果的に使い分けるのが一番なんですが、入り口はあくまでも邦題で検索できる「allcinema」から入った方がイイです。たとえば、タイトルの問題。「風と共に去りぬ」というタイトルを知ってる人の方が、「GONE WITH THE WIND」という原題を知ってる人よりも多いはずです。邦題と原題の両方で検索できる方が、すぐに目的の情報にたどり着く可能性は高い。その上で「IMDb」の情報も利用したかったら、ボタンを押せばいい。このシステムは実によくできていて、ボタンを押すだけで自動的に「GONE WITH THE WIND」という原題で調べてくれます。米国の巨大データベースとのこの見事な連携プレイ、ホントに素晴らしいですね。



URL
  The Internet Movie Database
  http://us.imdb.com/




歌詞を検索できる画期的なサイト

「歌ネット」
 さて、映画と並ぶエンターテイメントと言えば「音楽」ですが、この分野にももちろんデータベースサイトがあります。たとえばCD-Rライティングソフトやプレーヤーソフトと連動して、CDをセットすると曲名がダウンロードされる「CDDB」というサイト、これも音楽データベースの1つですね。

 ただ、曲名だけでは飽き足らないと思うのが人間の欲深なところ。「どうせなら歌詞までも調べたい!!」と思うのが人情です。そんな人は「歌ネット」というサイトに行きましょう。ここは新旧1万8000曲の歌詞データが検索できるという未曾有のサイト。「会員制」と銘打っていますが、登録は無料なのでジャンジャン利用しちゃいましょう。

 このサイトの便利なところは、「歌手名」「曲名」「作詞者名」の他に、「歌い出し」でも検索できる点です。ラジオを何気なく聴いてたら思いがけずイイ曲だった。でも、曲紹介をボーッと聞いていたので忘れてしまった……なんてことがよくありますけど、これを使えば歌い出しのキーワードを入力することによって曲を特定できるというわけです。いやー音楽好きのココロがよくわかってますね。手持ちのCDで歌詞カードをなくしてしまったときにも使えるし、カラオケの練習にも使えるかも。

 ただし、登録されているのは主に邦楽で、洋楽の歌詞はあまり載っていないようです。ちなみにこのサイト、JASRACの許可はきちんと得てありますんでご安心を。「TVドラマ主題歌」「TVCMタイアップ曲」「アルバム特集」など、旬の音楽を素早く見つけるためのコーナーもあります。また、歌詞のサーチだけでなく、歌手のライブ情報とかCDの発売予定なども検索できるようになっているので、最新の音楽に敏感な人には欠かせませんね。

 音楽データベースに関しては他にも便利なところがあるので、来週引き続きお話ししましょう。それにしても映画・音楽・書籍と、データベースサイトってのはあらゆるジャンルに浸透してますね。ひと昔前なら図書館やレンタルビデオ店に行かないと入手できなかった情報が、ここまであっさりとゲットできるってのは感動的です。まあ、いくら良い情報を手に入れてもそれを有効に活用しなきゃ意味ないんですけど、情報取得の経路ってのはとにかく多いに越したことはない。頭でっかちになることを「ひるまず恐れず」、積極的にデータベースサイトを活用していきましょう!!



URL
  歌ネット
  http://www.uta-net.com/

2002/12/09 11:20

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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