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スピートテスト・サイトで回線パフォーマンスを最大限に利用!!(1)


 その昔、ダイアルアップ回線でネットにつないでいた頃、アタシはよくWindowsのDOS画面を立ちあげていました。なんでそんなことをしていたかというと、ネットワークの混み具合を図る「PING」とか「TRACEROUTE」とかのツールを使うのがクセになっていたんですね。

 とにかくダイアルアップは遅い。だから大きなデータをダウンロードするときは、今はネットがどれくらい混んでるのか、確認してから行動を起こすようにしていたんです。ときどきパケットが途切れたりするのもしょっちゅうだったので、モデムが反応しなくなると、「お~い、生きてるか~」と相手のサーバーに話しかける意味でも使ってましたね。それまではパケットが途切れていたのに、PINGで相手のサーバーにアクセスした途端にまたダウンロードを再開したりすることもありました。別にPINGに反応したわけではないんだろうけど、まるでサーバーが生き物のようにも思えて面白かったですね~。

 ところがブロードバンドを導入してからというもの、それらのツールはパッタリ使わなくなりました。ダウンロードの遅さに腹が立つことが少なくなったせいでしょうか。でも、たまにはネットワークの状況も調べた方が良いのかもしれませんね。昔ほどではないけれど、なんかやたらとネットが重いときって確かにありますからねえ。仕事でネットを使っているときにそういうことがあると、正直ツライです。普段あまり不満がないだけに、突然遅くなるとイライラしてしまいがち。ネットが遅いと人の心は殺伐としてしまうもんなんですね。日本なんてどこに行っても渋滞ばかりでドライブしててもストレスが溜まる国なんだから、せめて地理的条件に左右されないネットワークの世界くらいは、広く快適であって欲しいもんです。


お勧めのスピードテスト・サイト

 てなわけですべてのブロードバンドユーザーにお勧めしたいのが、「スピードテスト・サイト」。要するに、ベンチマークソフトのインターネット版みたいなもんです。つまり、自分のパソコンとそのサイトとの間で、どれくらい速くデータをやりとりできるかを数値として計測できるサイト。「PING」や「TRACEROUTE」といったツールを使っても計測はできるけど、こういうサイトを使った方が「kbps」できちんと表示してくれるのでわかりやすいし、使い方も簡単で初心者にもとっつきやすい。誰もが手軽に、ネットの状態がどうなっているのかを知ることができます。

 一時期、CPUのクロックアップのブームが起きたときに、ベンチマークソフトを使うのが流行しました。パソコンのベンチマークの場合、いくら速くしたところでそれを実務で活かせる人ってのはごくわずかでしたから、「速くすること」自体が趣味になっちゃった人もいましたよね。そこんとこいくと、スピードテスト・サイトで速度を測るという行為は、とても実用的です。常時接続してたら、動画は見るわ大量データはダウンロードするわで、その回線のパフォーマンスを最大限に使う機会は山ほどありますからね。迷うことはありません。スピードテスト・サイトを使って「もっと快適に使いたい!!」という声を張り上げていこうじゃありませんか。





スピードテストに対するコダワリ

「speed.rbbtoday.com」
 ということでアタシも色々とスピードテスト・サイトを探してみました。結構あるんですねー。実際に使ってみたら、完成度の高いサイトも結構多くてビックリしました。それでは1つずつ見ていきましょうか。まずはコレ。「RBB TODAY」です。ここはプロバイダーについての総合情報サイトで、郵便番号を入れると最寄りのISPやブロードバンドサービス、インターネット対応マンションの情報を教えてくれるという便利なところです。ブロードバンドの最新ニュースや用語辞典も載っているので、とにかく親切。これからブロードバンドを導入しようという人には最適なサイトですね。

 肝心のスピードテストのコーナー「speed.rbbtoday.com」も、ヒジョーにわかりやすい。まずアクセスするといきなり「ユーザ環境、サーバ環境に左右されない」という宣伝文句が出てきます。これだけではネットワークの知識に疎い人は「は? なんのこっちゃ」と訳がわからなくなるところですが、その下にすかさず「4つの特徴」と銘打ってちゃんと解説してあるんですね。

 で、その特徴を要約すると、「Javaアプレットを利用して計測しているので多くの環境で利用できる」「サーバをIX直結のデータセンターに配置して回線も占有帯域を設けているので、ISP間の影響を受けない」「一度に利用できる人数を限定することでサーバの負荷に左右されない」「単位時間あたりの送受信量で速度を計測するので計測時間が短い」とのことです。なるほど、なかなか良さそうですな。解説文を読むだけで、“スピードテスト”に対するコダワリがビンビン伝わってきます。

 アタシみたいにネットワークの技術に対してそれほど詳しくない者にとっては、「そうか、スピードテストを公平にやろうとしたら、こんなに色んなことに気を配らなくちゃいけないんだー」なんて感心してしまいました。うむ、勉強になったぞ。とりあえずこのサイトが信頼できそうなことはわかったので、早速実際に計測してみることにしました。



URL
  speed.rbbtoday.com
  http://speed.rbbtoday.com/




1回ごとに違う計測速度

編集部で測定したBフレッツ ベーシックタイプの測定結果
 まずは郵便番号・回線種別・回線事業者・プロバイダー名を選びます。これ、正直言って最初はとまどいました。アタシの加入している「台東ケーブルテレビ」がプルダウンメニューの中に見つからなかったんですね。別にケーブルテレビ事業者としてそんなにマイナーな存在ではないのになぜ? と思ってしばらく探した挙げ句、「城北ニューメディア(台東ケーブルテレビ)」という項目が見つかりました。メニューが50音順になっているので見落としていたというオチですが、これには参りました。

 あとはスムーズに進んで無事、計測画面に到達。ある深夜に測ってみたところ、ダウンロードが2.07Mbps、アップロードが467.74kbpsと出ました。うーむ、もっと速いと思ったんだけどなー。なんとなくガックリ。でも、リロードボタンを押して立て続けにやってみたら、結構数値が上下するんですよ。ダウンロードが2.28Mbpsになったり1.34Mbpsになったり。こんなに刻々とネットワークの状況ってのは変わるもんか、とちょっとビックリしました。これって10回くらいやってそれらの平均で考えた方が良いかもしれませんね。ちなみに、1回ごとに変わることに対してはFAQも掲載してあるので、そちらもご参考にどーぞ。

 「利用者の声」というコーナーも面白いです。各事業者ごとの速度測定の結果が投稿してあって、これを読めばまさに「隣の家の芝生」が見えるというわけです。でも、計測するごとに違う数値が出るから、自分の加入している事業者がどれくらいのパフォーマンスなのかを判断するには、少し長期的に見た方が良いかもしれませんね。いやーでも、回線速度を測るのってなんとも言えない面白さがありますなー。こりゃちょっとハマってしまうかも……と感動している内に字数が尽きてしまいました。次回もこの続きをお送りします。また来週!!


2003/03/10 11:15

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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