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スピートテスト・サイトで回線パフォーマンスを最大限に利用!!(2)


 深夜2時。いつものようにインターネットを見つつ原稿を一生懸命書いているアタシに、突然あるオソロシイ事件が起きました。なんと左手ななめ前45度付近に鎮座しているケーブルモデムのランプが、チッカチッカと点滅しているじゃあ~りませんか!! 締め切りは明日、身の毛もよだつとはこのことです。せっかく良い調子に筆が進んでいたのに、突然ネットが使えなくなるこの恐怖。泣いてもわめいても無理です。プロバイダー側でなんとかしてくれるまでじっと待つ他ありません。1時間後、まだダメ。2時間後、ダメなもんはダメ。3時間後、スイッチをパチパチ入れたり切ったりしてもダメ……なんてことが、ブロードバンドを使っているとたまに起きることがあります。

 ブロードバンドったって所詮は人間のやること、たまには事故が起きても仕方がないとは思うんですが、こういうことって大抵、締め切り間際とか忙しいときに限って起こるんですよねえ。ブロードバンドに慣れきって、それにどっぷり漬かった生活をしていると、突然ネットが使えなくなったときにむやみに慌ててしまうんです。本当にどうしようもないときは出張用に加入しているダイアルアップのプロバイダーを使うんですけど、アタシの持っているモデムって、あろうことか14.4kbpsなんです。「おとといヨドバシカメラへ行ったときに溜まったポイント使って安い56kモデム買っときゃよかった~」と思っても後の祭り。はっきり言って14.4kbpsだと、メールのやりとりくらいしかできません。

 「あ~もう一巻の終わりじゃ~」というわけでフテ寝して、目が覚めたときにはもうお昼。何気なくケーブルモデムを見ると、何事も無かったようにレディランプが通常通りに戻っていた……てなこともありました。人間ってのは1回失ってみないと、大切なものの本当の価値がわからないんですね。もしかしたらその回線事故は、常時接続&高速回線のありがたさを忘れてノホホンと暮らしてるアタシへの“天誅”だったのかもしれませんな。


2つのサーバーで計測

ブロードバンド スピードテスト
 こういう仕打ちを突然ブロードバンドから受けないためにも、アタシたちはスピードテスト・サイトを積極的に使って、日常でも高速回線がいかにありがたいかを実感する必要があるのかもしれません。まあ、スピードテスト・サイトのやりすぎもインターネット全体のトラフィックに影響を与えますから、あくまでも“程々に”しておく必要もありますけどね。そういう点にも注意しつつ、今回もオススメのスピードテスト・サイトを紹介していきましょう。まずはココ。「ブロードバンド スピードテスト」というサイトです。

 前回に紹介した「RBB TODAY」はJavaを使用していましたが、ここはMacromedia Flashを使っています。このあたりはそれぞれのポリシーがあるんでしょうね。使い方としては、例のごとく回線種類・キャリア・プロバイダー名・線路長などを入力した後に、下にある「測定開始」ボタンを押すだけ。測定時間そのものはとても短いし、進捗状況がリアルタイムに表示されるのでストレスも溜まりません。ボタンを押してから10数秒後には結果が出ます。

 試しにやってみたら、アタシの環境では、休日の昼間で「ホスト1 WebArena(NTTPC) 1.16Mbps(124kB,.9秒)」「ホスト2 AT-LINK(C&W IDC) 940kbps(60kB,.5秒)」と出ました。どうやらこのテストでは、2つのホストで別々に計測するようです。ただし「RBB TODAY」と違ってアップロードの計測はなし。計測はダウンロードのみです。ブロードバンド・コンテンツを楽しむ場合、アップロードについてはあまり関係ないですから、これはこれで良いのかもしれませんね。



URL
  ブロードバンド スピードテスト
  http://www.bspeedtest.com/




統計情報にも注目!!

編集部でBフレッツ ベーシックタイプを測定した結果
 さらにこのサイトの場合、「統計情報」と銘打ってさまざまなデータを掲載しています。“測りっぱなし”ではなくて、測定結果をきちんとフィードバックしてくれるんだからウレシイですな。統計データは測定者が重複している場合や異常な数値の場合は除外しているので、信頼性も高いです。スループットの分布図とか、時間帯別の混み具合とかをグラフで表わしているのでわかりやすいし、これからブロードバンドを導入しようという人や、乗り換えを考えている人にはかなり役立ちます。

 中には「プロバイダ評価」というデータまであります。これはスループットの状況やサポート時間の長さ、オンライン解約が可能かどうか、ウイルスチェックサービスを提供しているかどうか、などといったサービスの状況で評価したものを表にまとめているんですが、これもまた親切極まりない。確かに、いくらスピードテストの結果が良くても、そのほかのサービスが貧弱だと台無しですからね。ブロードバンドのプロバイダー選びをする際には必見のサイトと言えますな。

 あ、1つ注意点があります。このサイトで計測する際に、1度計測してから再度計測するまでには4分間ほど待たなくてはなりません。サーバーの負荷を軽減するための措置ですね。何回も連続して計測したい場合にはちと面倒かもしれませんが、それだけスピードテストの正確さを追求しているということですから、ここは我慢しましょう。





スピーディーにテストしたい人はココ

BNRスピードテスト

編集部でBフレッツ ベーシックタイプを測定した結果
 逆に、なるべく短時間で何回も測定したい人には「BNRスピードテスト」がイイかもしれませんね。このサイトの場合、やるべきことはとにかく「測定開始」ボタンを押すだけ。回線業者の指定など、事前のアンケートなどもありません。一旦計測して、さらにもう1回測る場合も待つ必要はなし。数秒待つだけで再度計測できます。しかも計測時間も短い。ダウンロードとアップロードの計測コーナーが分かれているのも、どちらか一方だけを測りたいときには便利です。ホストも「WebARENA」「WAKWAK」「ASAHI-NET」と3つも使っていてなかなかスゴイ。

 ただ、確かにふだんはアンケートに答えなくても良いんですが、たまに「データの収集にご協力下さい」というメッセージが表示されることがあります。こういうときにはなるべく協力するほうがいいですね。インターネットはユーザー1人1人が支えるものですから、巡り巡ってこういうデータがいつかインターネット全体に大きな利益をもたらすかもしれません。

 ちなみに、このアンケートを元にした統計データもすでに作られていて、各プロバイダーやCATV事業者のスループットが県別の表にまとめられています。Bフレッツなどを検討している人は、現在の状況と比べてどれくらい速度が上がるのか、参考になるかと思います。あと、掲示板も設置されているので、測定結果があまりにも変なときには、ここで聞いてみればきっと良いアドバイスが得られるでしょう。家庭内の配線とか、パソコン自体のパワーとか、常駐ソフトの有無とか、個人の環境はそれぞれですから、いくらスピードテスト・サイトの方で公正に測定するシステムを整えても、それだけでは完全とは言えません。スピードテストってのはデリケートですから、ご注意を。

 ただ、それを考慮しても「どう考えてもこれは遅いだろー」という回線はあるんですけどね。そういうときは思い切って別のに乗り換えることも大切です。どうせ同じお金を払うんだったら、できるだけ快適な環境で使いたいもの。より良い環境を実現するために、ブロードバンド・スピードテストを活用していきましょう。まだまだ他にもテストサイトはあります。次回も便利なテストをどんどん紹介しますんで、お楽しみに!!



URL
  BNRスピードテスト
  http://www.musen-lan.com/speed/

2003/03/17 11:13

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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