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インターネットでバーチャルペットを飼おう!!


 最近、テレビや雑誌で犬や猫を見かけることが多くなってきました。メディア業界では「困ったときには犬や猫」という風潮がありまして、たとえば雑誌の表紙に犬の写真を大きく載せるだけで売れ行きが大きく伸びたりするもんです。

 アタシも犬や猫は大好きなんですが、実家を離れてからというものペットを飼ったことがありません。飼いたいのはヤマヤマだけど、なにしろ面倒を見る暇がない。取材や旅行で家を留守にするときのことを考えると、飼うのをつい躊躇してしまいます。

 それにもし飼うとしたら「でっかい秋田犬が良いなー」と思っているので、都内ではちょっとツライと思うんですよね。東京って空気も悪いし思い切り走れないし、ストレスが溜まって可哀想な気がします。近所で犬を連れて散歩している人を見ると、やっぱり小型犬が多いですしね。

 それにしても最近の飼い犬は、どれも高級感漂う犬ばかりですな。アタシの子どもの頃は、犬ってのはそこらへんで拾ってきたり、誰かから余ったのを貰ったりすることが多かったんですが、今はペットショップでブランド犬を買うのが当たり前になりつつあるようですね。高い犬だと頻繁にシャンプーとかしてやんないとせっかくの毛並みが台無しだし、やっぱりある程度時間的にも精神的にも余裕が無いと、ペットを飼うってのは難しいんでしょうね。


ペットを飼いたくても飼えない人にオススメ

 でも、アタシみたいな「ペットを飼いたくても飼えない!!」という人にも残された道があります。1つはAIBOに代表されるロボットのペットを飼うこと。またはパソコンやゲーム上で飼う“バーチャルペット”を飼うことですね。

 それぞれ本物のペットでは味わえない魅力がありますが、バーチャルペットについては最近になって面白い動きが出てきました。1つのソフトウェアやゲーム機のROMとして完結していた従来のものとは違って、オンライン上でペットを飼えるサイトが登場したんですね。

 その名も「リヴリーアイランド」。単にペットを育てるだけではなく、ネットワーク接続ならではの仕掛けがたくさん用意されています。単純に育てるだけのバーチャルペットとは段違いの面白さですよ!!



URL
  リヴリーアイランド
  http://www.livly.com/




リヴリーアイランドは“島”の集合体

リヴリーアイランド
 リヴリーアイランドのメインページにアクセスすると、いきなりたくさんのキャラが登場します。どれも犬や猿、リス、パンダなど色々な動物に似た架空の生物ばかり。これが「リヴリー」です。なかなか斬新なデザインですね。

 色とりどりのリヴリーが画面上で不規則に動いてる様子は見てて楽しいですが、ここで動き回っているリヴリーの上にマウスのポインタを重ねてみましょう。「○○○の△△△・LV6」などという表示が出てくるはずです。これは一体何なんでしょう。

 実はこれ、リヴリーを利用している他のユーザーが飼っているペットたちなんです。“リヴリーアイランド”というタイトルからもわかるように、このサイトは「アイランド(島)」の集合体なんですね。で、メインページもまたアイランドの1つというわけ。もしあなたがリヴリーを飼えば、このメインページの上につれてくることも可能なわけです。

 ではさっそく、自分のリヴリーを飼ってみましょう。手続きはヒジョーにカンタンです。メインページに立っている看板の中から「リヴリーを飼う」をクリックし、飼いたいリヴリーを選んでから飼い主名やプロフィール、アイランド名を入力するだけです。

 プロフィールに何を書けばいいのかわからない人は、「おっちょこちょい」とか「笑い上戸」とか、何でもいいからとりあえず適当な言葉を入れておけば良いでしょう。アイランド名も、最初は自分のリヴリーの名前と同じ名にしておけばわかりやすいと思います。

 ちなみにアタシが選んだのは「ワタメ」という種類。昔から小さい目をした動物に弱いんだよなあ。中にはアタシの趣味には合わないようなデザインのリヴリーもいますが、ここらへんは人それぞれの好みなので、とにかく自分が愛着を持てるような種類のものを選びましょう。キャラによって動きのすばやさや性格も違うので、特徴を読んでから決めてもいいかもしれません。


「ワタメ」の登録画面 登録が済むとリヴリーが届く




コミュニケーション機能に注目!!

マイ・アイランドの様子
 首尾よく登録できたらログインしてみましょう。マイ・アイランドに行ってしばらくリヴリーと遊んでみてください。何かわからないことがあれば、「リヴリーブック」を開けばマニュアルがあります。マニュアルを読んでみると……フムフム、どうやらリヴリーにはエサをやらないと餓死してしまうとのこと。ちなみにリヴリーは食べるエサによって体色や大きさが変化するそうです。なるほど、メインページに多彩な色のリヴリーがいたのはそういうわけだったんですな。

 んで、満腹になったら排泄をさせるわけなんですが、この排泄物がお金として使えるというシステムになっています。あと、ただ島でゴロゴロしてるだけだとストレスが溜まって家出してしまうので、毎日こまめに他の島に連れて行って散歩してあげる必要があります。

 そうして他のアイランドを訪問すると、経験値が増えて色々な“技”が使えるようになります。技と言ってもクラッカーで他のリヴリーを祝福したり、おならをしたりといった小さなアクションから、周りを暗くしたりといった大技までさまざまです。アクションを起こすには、ダイアログボックスに呪文を入力すればOKです。

 さて、呪文の中に「/log」というのがあるのにお気づきでしょうか。これはリヴリーが記憶しているチャットの文章を表示するという技です。そう、実はリヴリーは単にペットを育てるだけでなく、ペットを使って他のユーザーとチャットが楽しめる機能が付いてるんです。つまりリヴリーを“アバター”としても使えるわけです。リヴリーアイランドというサイトは、実はコミュニケーションスペースでもあるんですね。

 自分のアイランドに立てられた立て札は掲示板としても使えるし、他のユーザーと組んでチームを結成することも可能。純粋にバーチャルペットとして愛でるという手もありますが、やはりこういうコミュニケーション機能がこのサイトの真骨頂でしょうね。コミュニケーションとペット育成という2つの楽しさが上手く組み合わさることで、奥深いサイトになっていると思います。

 奥深いといえば、店に行くとちょっと気味の悪いキャラがいるし、「リヴリーの引き渡し所」には「引き取られたリヴリーがどうなるかは、あなたは知らない方がいいでしょう」なんて書いてあるし、ブラックな部分もあったりします。単に可愛さだけを狙ったコンテンツではないところに、人気の秘密があるんでしょうね。





ホームページを更新したくなるバーチャルペット

Harbot
 一方、リヴリーアイランドとは違ったオンラインのペットサービスもあります。その名も「Harbot」。こちらはなんとウェブサイトに住み着くペット。Harbotサービスを申し込んで自分のサイトに「ハーボックス」という四角い箱を作り、そこでHarbotを飼うという仕掛けです。

 Harbotも他のバーチャルペット同様、エサをやらないとスネてどこかへ行ってしまいます。このエサというのが、実はユーザーのホームページだというからユニーク。つまり、ホームページの更新をするとエサをやったことになり、更新を怠ると空腹になるというわけです。こりゃー面白いですな。

 ホームページってのは作った当初は情熱を持って更新していても、時が経つとその情熱も薄れてくるもんです。いわば“倦怠期”が訪れるわけですね。そこで再び初期の情熱を取り戻すためにも、Harbotは有効ではないでしょうか。

 しかもハーボックスにはアクセスカウンターや知り合いのサイトへのリンクなど、個人のホームページにも欠かせない機能が備わっています。いわばホームページの隠し味のようなもんで、こういうサービスがあるとサイト作りが楽しくなること請け合いですよ。

 それにしてもリヴリーやHarbotのようなオンラインのバーチャルペットが増えてきたのは、やはり常時接続が普及してきたからでしょうね。つまりこれらのサービスはブロードバンド時代の新たなバーチャルペットとも言えます。きっと今後も、ますますユニークなサービスが登場するんではないでしょうか。オンラインで飼うペット、今が旬ですよ!!



URL
  Harbot
  http://www.so-net.ne.jp/harbot/

2003/10/06 11:31

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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