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テレビ番組をインターネットで見られるシアワセ!!


 いやーこの間からハマリにハマっている再放送番組があります。その名も「侍ジャイアンツ」。アタシの世代の男なら知らない人はおそらくいないんじゃないでしょうか、コレ。番場蛮(ばんば・ばん)というふざけた名前の男が巨人に入団、次から次にとんでもない魔球を開発していくという話なんですが、この魔球というのがスゴイ。高く飛び上がって投げる「ハイジャンプ魔球」やら回転しながら投げる「大回転魔球」やら、現実の野球ならルール違反になってもおかしくない球ばかりです。

 でも、この荒唐無稽さが、幼いアタシの胸にはキュピーンと突き刺さったんですね。友だちと三角ベースで遊んだときとか、いつも魔球のモーションを真似してましたよ。いやはや懐かしい。昔はよく再放送されていたんですが、最近の地上波ではしばらくご無沙汰だったので、今回のテレビ埼玉での再放送には狂喜しました。インターネットで侍ジャイアンツのレビューサイトなどを見て、ちょうど「久しぶりに見たいな~」と思っていたんですよね。

 この記事が掲載される頃にはもう放送は終わっているでしょうが、おそらくアタシはしばらくビデオを何回も見返しているでしょうな。もちろん全部録画、と言いたいところですが、これを知ったのは放送が開始されてからしばらく後。最初の方は録り逃してしまいましたとさ。


大手テレビ局が手を組んだ!!

トレソーラ
(C)TRESORA
 それにしてもテレビ番組を見逃すってのは切ないもんですね。なんせチャンスは一度きり。人間ですから、タイマー録画の設定をしくじるときもあります。きちんと設定しておいても、万が一停電になればタイマーもリセットされてしまうし。

 そんなとき、アタシはよく思います。「インターネットでいつでも自由に昔の番組が見られればなあ」と。もしそんなサービスがあるなら、多少お金払ってでもぜひ見たいもんです。まあDVDが買えるほどの金額だったらDVDを買いますが、レンタルビデオくらいの料金なら余裕でOKですよ。

 そんなことを思っていたら、待望のサービスがとうとう出ました。それがこの「トレソーラ」です。この「トレソーラ」、正式名は「広帯域的電脳娯楽大帝 ザ・ブロードバンド・エンタメキング・トレソーラ」とあまりにもゴージャスなお名前。それもそのはず、実はトレソーラを運営しているのは、フジテレビ・TBS・テレビ朝日などがテレビ番組の配信を目的に設立した組織なんですね。

 今回のサービスは実証実験として2004年2月から3カ月間をメドに提供するもので、そんなに高くはないけど利用にあたってはお金もかかります。何はともあれ、これだけ大手の民放各社が手を組んでサービスするってのは画期的なことだと思いますよ。テレビ界もついに本気になってブロードバンド配信に取り組み始めたわけですね。

 よく考えてみればブロードバンド・コンテンツは音と映像がキモなわけで、膨大な動画コンテンツを保有しているテレビ局はまさにブロードバンド界の“真打ち”と言っても過言ではないでしょう。著作権や違法コピーの問題など色々な課題はあるものの、ユーザーからすれば「ぜひとも頑張ってくれい!!」と言いたい。インターネットでテレビ番組がバンバン観られるようになれば、海外在住の日本人なんかも便利だしね。アタシのようなテレビばっかり観て育った人間にとっては、トレソーラの登場はまさに朗報でした。



URL
  トレソーラ
  http://www.tresola.com/




視聴には専用ソフトが必要

トレソーラプレーヤー
(C)TRESORA
 てなわけでサービス提供が始まった今月、アタシはさっそく申し込んでみました。TOPページにアクセスすると、なんかド派手な画面が出てきます。とりあえず、「このサービスをご利用になるために必要な環境について」という項目をクリックすると、マシンパワーやソフトウェアのバージョンを自動的に調べてくれます。ここらへんはヒジョーに親切ですね。アタシの場合、FLASHのバージョンが少し古かったらしく、「最新版をインストールしてね!!」という趣旨の説明がきちんと表示されました。

 さて、このサービスには「トレソーラプレーヤー」という専用ソフトをインストールする必要があるんですが、対応しているのがWindows 2000かXPだけ。これは少し残念でしたね。どうせならWindows 98やMe、Macintoshユーザーも使えるようにしてほしいもんです。まあ、実験期間だからやむを得ないのかもしれませんが、本サービス開始の暁には、できるだけ多くのユーザーがサービスを利用できるようになればいいと思います。

 トレソーラプレーヤー自体は、ブロードバンド環境ならそれほどダウンロードに時間もかからず、すぐにインストールは終了しました。プレーヤーをインストールしたら、とりあえずサンプル動画を見てみましょう。申し込み後に動画を見たら原因不明のエラーで再生できなかった、なんてことになったら悲しいですからね。





懐かしの番組もあるぞ!!

「トリック2」
(C)TRESORA
 準備が済んだら、いよいよ「入場」をクリックして中のコンテンツを観てみましょう。FLASHのド派手なアニメーションが表示された後、「ドラマ」「バラエティ」「映画」という3つのドアが表示されます。試しにバラエティを選択してみると、ゾロゾロといろんなのが出てきました。「HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP」とか「エブナイTHURSDAY」とか、けっこう人気の番組があります。アタシの好きな「名門!アサ秘ジャーナル」なんてのもありますね。

 その中でアタシは恐るべき番組を発見しました。そう、「まんがはじめて物語」です。いやいやいや。この番組、子どもの頃すっごく好きで毎回観てましたよ。あの何とも言えない造形の“モグタン”に久しぶりに会えるということで、もうアタシはコーフン状態。はやる気持ちを抑えながらクリックしました。

 視聴方法は「ストリーミング」「ダウンロード(通常画質)」「ダウンロード(高画質)」の3通りあるんですが、もちろんアタシは高画質ダウンロードを選択しました。どうせなら何度も見返したいもんね。

 ただ、ダウンロードと言っても永久に保存しておけるわけじゃなく、数日経つとファイルは自動的に削除されるようになってます。当然、ダウンロード後のファイルもハードディスクのどこにあるかはユーザーから見たらわかりません。ここらへんは仕方ありませんな。

 ただ、回線品質が悪い人のために、あえてダウンロードという選択肢を設けてくれたのは親切だと思います。つまり専用ソフトは、このダウンロード視聴のシステムを成立させるためにあるようなものなんですね。





テレビ好きにはたまらん!!

 ところでアタシが申し込んだコースは月々1,000円で色々な番組が観られる「トレソーラパック」というものだったんですが、これに申し込むとドラマやバラエティから幅広くピックアップされた番組を観られます。このほかに「タイトルパック」というコースもあって、これは1つのタイトルにつきすべての回を観られるというものです。たとえば「ブラックジャックによろしく」の1回から11回までぜ~んぶ観たい人の場合はこちらを選んだ方がトクなわけですね。

 1つのドラマ全話を1,000円払うことで数日間観られる。これってそんなに高くはないと思いませんか? レンタルビデオで借りたらもうちょっとお金がかかるだろうし、手間を考えたらこっちの方が断然良いような気がします。もしこのサービスが本格的に始まった場合、どのような料金体系になるかはわかりませんが、本サービスもぜひ同じ価格水準か、それ以下を狙ってほしいもんですな。

 何はともあれこのトレソーラ、ソフトの出来といい、料金体系といい、なかなか良くできてます。個人的には「まんがはじめて物語」のような昔の番組も観られるのが気に入りましたね。決済手段がプロバイダーのコンテンツサービスを利用するシステムで、クレジットカードなどを直接使えないのが少し不便ですが、ここらへんの使い勝手はもし本格的にサービスが開始されれば改善されるのでは、と思います。とにかくテレビ好きなら申し込んで損はなし!! テレビ番組をオンデマンドで観られる時代をいち早く体験できますよ。お試しあれ!!


2004/02/23 11:20

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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