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シンクタンクサイトで新商品の感想から景気の動向まで手軽にチェック!!
いや~今年もあとわずかとなりました。振り返ってみると、今年もホントに色々なことがありましたね。暗いニュースも多かったですが、せめて新年くらいは明るく迎えたいもんですな。ところで、来年はどんな年になるんでしょうかね。今年は景気に回復の兆しが見られた年でしたが、来年もこの景気回復は続くのかどうか、ちょっと気になるところです。
以前、経済に詳しい友人から「景気が上向いてきたかを判断するには、百貨店の紳士服の売上を見るといい」という話を聞いたことがあります。彼曰く、多くの家庭では夫の紳士服より妻の婦人服の方が優先される。だから、いつも後回しにされる紳士服の売上さえも好調であれば、その景気の良さは本物だろう、という理屈だそうです。この話の真偽はわかりませんが、経済の動向ってのは身近なことからもわかるんだなあ、とそのとき感心しましたね。
ただ、本当に景気が良いのかどうかを判断するには、やはり具体的な調査データを見つつ、専門家の分析を参考にした方が良いでしょうね。そこで役に立つのが、先週からお送りしている「シンクタンク」のWebサイトです。一昔前だと得るのが面倒だったシンクタンク発の情報が、いまやインターネット上で気軽にダウンロードできる時代になりました。しかも、その情報の多くが無料です。これを利用しない手はありませんよ。景気予測はもちろん、さまざまなビジネスに役立つレポートが満載のシンクタンクのサイトを、積極的に活用してみましょう!
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誰もが読める生活関連レポート
さて、前回の最後に東京ガスが運営する「都市生活研究所」をご紹介しましたが、生活をテーマに研究しているシンクタンクはこれだけではありません。広告会社の博報堂が運営している「博報堂生活総合研究所(HILL)」も、誰もが気軽に読める生活関連のレポートがてんこもりですよ。
まずはトップページにアクセスしてみましょう。このサイトのコンテンツは、「生活アーカイヴ」「生活ラボ」「生活コンディション」という3種類に別れています。「生活アーカイヴ」は毎月2回発行される「生活新聞」の記事をストックしてあるコーナーで、この新聞がなかなか楽しい。たとえば2004年10月15日号のテーマは「OLついつい消費」というもので、「バブル時と比べて、今のOLは何を買うにも“口実”が必要になっている」というような調査結果をレポートしています。よくある大学の論文のような堅苦しいアンケート報告書ではなくて、イラストを多用した誌面となっているので、実に読みやすいですよ。
また、研究員のコラムやちょっとしたインタビューが載っている「生活ラボ」も面白いです。音楽や街など、幅広いテーマを取り扱っているので、雑誌を読んでいるような感覚で楽しめますね。データ重視の人には、毎月の“消費者意欲指数”などの指数を掲載している「生活コンディション」がオススメです。
コンテンツを見るためには会員登録が必要ですが、これらの記事は無料で見られるので、とりあえず会員になっておいて損は無いと思いますよ。仕事で報告書を書いたり、プレゼンテーションなどをする際には、こういうサイトからデータを見つけて引用すると、より説得力のあるアピールができるかもしれませんな。
博報堂生活総合研究所トップページ
生活新聞
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日経各誌の“良いとこ取り”ができる
身近なものを研究対象としたシンクタンクとしては、他に「日経産業消費研究所」なんてのもあります。このサイトは主に、家電製品や食品など、身の回りの商品に関するレポート記事が多いですね。たとえば「商品オーディション」というコーナーでは家電の新商品の使い心地やコストパフォーマンスについて、よくあるヨイショ記事とは一味違った、突っ込んだ評価記事を載せています。お酒や食肉の消費動向を調査したレポートも掲載していて、扱っているジャンルは実に幅広いです。
アタシが好きなのは「視点採点」のコーナーですね。これは最近発売された商品を紹介するとともに、簡単な市場動向についてのコメントが添えられているので、新商品をまとめてチェックしておきたい人には最適ですよ。
さらにもっと深く新製品の評価を知りたいと言う人は、「新製品レビュークイック評価」というコーナーをご覧あれ。こちらでは最新商品をグラフを交えて詳しくレビューしています。実はこれらの記事は、どれも日経新聞や、日経BP社の雑誌やニュースレターの記事から抜粋したものばかりです。つまり、日経グループの新聞や雑誌の中から主要な記事の“良いとこ取り”ができる点が、このサイトの最大の魅力なんですね。
その他に、経済動向の指針となる「日経消費予測指数」や、「日経消費DI」「生活ゆとり度指数」など、同研究所が調査した各種データも見られるようになっているので、マーケティングやプレゼンなどの資料としてフルに活用できますよ。
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教育のことなら何でもござれ
ベネッセ教育総研ONLINEトップページ
メディアが運営しているシンクタンクとしては、他に「ベネッセ教育総研ONLINE」もあります。経済関連のシンクタンクが多い中、こちらは“教育”についてありとあらゆるを研究しているユニークな機関です。トップページを見るとわかりますが、「高等学校の進路指導に関する意識調査」とか、「高校生の学力変化と学習行動」「学生満足度と大学教育の問題点」など、教育現場の実態調査をまとめた報告書がズラっと掲載されています。
これに加えて、ベネッセコーポレーションが小・中・高向けに発行している教育情報誌「VIEW21」と大学・短大向けに発行している「Between」が読めるコーナーや、小中学校のIT活用の事例を紹介する「事例いっぱい宝箱」というコーナーもあります。学校関係者や教育関連ビジネスに携わっている人にとって、このような情報はヒジョーに役に立つんじゃないでしょうか。
ページ左に並んだメニュー上では記事の検索もできます。このサイトにはかなりの数の報告書やレポートが収録されているので、この機能はウレシイですね。実はベネッセコーポレーションは「チャイルドリサーチネット」という非営利サイトも支援しているんですが、こちらのサイトの検索も「子どもデータ検索」ボタンを使ってダイレクトにできるようになっています。子どもに関する調査データや研究レポートが豊富に収録されているので、ベネッセ教育総研ONLINEと併せて使うと便利でしょう。
また、最近注目のキーワードをピックアップする「旬のキーワード」というコーナーもイイですよ。「リメディアル教育」や「キャリア教育」など、最新のキーワードごとに関連記事がまとめられているので、先生はもちろん、教育の現場で現在どんなことが起きているのかをチェックしておきたい人にもオススメですね。
というわけで、今回は広告会社・新聞社・出版社と、マスメディア系列のシンクタンクのサイトをご紹介したわけですが、まだまだ他にも役に立つシンクタンクのサイトはたくさんあります。年が変わって2005年の第1回目となる次回も、引き続きこのテーマでお送りしましょう。それではみなさん、よいお年を!
小・中・高向けに発行している教育情報誌「VIEW21」も読める
注目のキーワードをピックアップする「旬のキーワード」
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URL
博報堂生活総合研究所(HILL)
http://www.athill.com/
日経産業消費研究所
http://www.nikkei.co.jp/rim/
ベネッセ教育総研ONLINE
http://www.view21.jp/
チャイルドリサーチネット
http://www.crn.or.jp/
2004/12/27 10:57
下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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