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「Googleニュース」で最新のニュースを効率よくゲット!!
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Googleニュース
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遠い昔、アタシが大学で就職活動をしていたときのことです。経済関係の新聞記者になりたくて、日本には一体どんな新聞社があるのかを調べていたんですが、これがまあホントに多くてビックリしました。各地でいろんな地方新聞が発行されているし、さまざまな業種や娯楽のニーズに応える専門新聞もたくさん存在します。改めて新聞業界を見渡してみると、世の中にはホントに多くの新聞があふれているんだなあ、と実感しましたね。
インターネットが普及した今、従来はフツーの人の目に触れにくかった新聞社が、こぞってWebサイトを立ち上げて記事を配信しています。図書館に行かなければ読めなかったような専門新聞や、限定された地域でしか販売されていない地方紙などが誰でも気軽に読めるってんだから、良い時代になったもんですね。試しに、パっと思い付いた言葉の下に「新聞」を付けてインターネットで検索してみてください。ときどき思わぬ新聞社が見つかったりするので、けっこう面白いですよ。
そんな風にニュースサイトが増えてきたのは喜ぶべきことなんでしょうが、一方で問題も出てきました。あまりにニュースサイトが多すぎて、すべてをチェックするのが難しくなってしまったのです。しかしご安心ください。そんな悩みを持つ方にぴったりなサイトが、昨年の秋にオープンしました。その名も「Googleニュース」です。あの有名な検索サイト「Google」が始めたこの新サービスを使えば、膨大なニュースサイトの中から、自分に必要な情報を効率よくゲットできますよ~。ぜひお試しあれ!
■ 数分ごとに最新ニュースをヘッドラインに反映
さっそくTOPページにアクセスしてみましょう。社会・経済・国際・政治などさまざまなカテゴリーに分かれていて、各カテゴリーにその日の主要ニュースのタイトルがズラリと並んでいます。これを見る限り、ごくフツーのニュースサイトのように見えますよね。
タイトルの下に記事の導入部分が書かれているのもニュースサイトではおなじみですが、タイトルと導入記事の間にある「○○新聞-○○分前」という表示にちょっと注目してください。何を隠そう、これこそがGoogleニュースの最大のポイントなんです。実はこのヘッドラインに掲載しているニュースは、すべて他のニュースサイトが配信しているもので、Googleニュースは各ニュースサイトから収集した記事のダイジェストを、ここにまとめているだけなんです。
つまり、この表示は「どの新聞から、いつ取得してきたか」を示しているんですね。Googleニュースそのものは一切ニュースを配信していないので、ニュースのタイトルをクリックすると各ニュースサイトのページに飛ぶ仕掛けになっています。取得したニュースは人の手によって編集されているわけではなく、TOPページのヘッドラインは完全にコンピュータ任せで作られています。だから素早い更新が可能で、最新のニュースが入り次第、すぐにヘッドラインに反映されるわけですね。
TOPページ右上に表示されている自動生成のタイムスタンプを見るとわかりますが、ヘッドラインの更新はかなり頻繁に行われているようです。ニュース収集の対象となっている情報提供元はおよそ610件とのことですが、Googleニュースを見ればこの610件のニュースソースの中から、重要なニュースをいち早くチェックできるわけです。こりゃヒジョーに便利ですよ。
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「社会」カテゴリー
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「科学・テクノロジー」カテゴリー
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■ 類似した記事を自動判別
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関連記事
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記事の元となるサイトは、「朝日」「読売」「毎日」「日経」などの大手全国紙をはじめ、「日刊スポーツ」「サンケイスポーツ」などのスポーツ紙、「河北新報」「熊本日日新聞」「四国新聞」などの地方紙、さらに「CNET Japan」などのIT関係ニュースサイトなど、有名どころばかりです。もちろんインプレスの「Watch」シリーズもカバーしていますよ。
これだけたくさんのサイトから記事をピックアップしているのだから、内容が重なる記事は山ほどあるはずなのに、なぜか重複したタイトルがヘッドラインにはまったく見られません。各記事の下に添えられた「関連記事○件」というリンクをクリックするとわかりますが、他紙が報道している同じ内容の記事は、1つのタイトルの下にすべてグループ化されているんですね。おそらく検索エンジンで培った技術を応用して、類似した記事かどうかをコンピュータに判断させているんでしょうが、これらの処理を自動でやってるってのは、ホントにスゴイなあと思います。
もちろん、ヘッドラインでどの記事を一番先に位置させるかという判断もコンピュータ任せです。これは考えてみたらけっこう大変なことですよ。なんせ紙の新聞では、記事の並び順をちょっと変えただけで売れ行きがまったく変わってしまいますからね。だからどんな記事を一面に使うかというのは、人が決めるのが当たり前だったわけです。それをこのサイトではコンピュータに一任したというんだから面白い。
紙メディアから見たらかなり掟破りの手法なわけですが、ときには思いもかけない記事がトップを飾ってしまうかもしれません。でも、ふだんは見逃してしまうような記事に出会える可能性もあるわけで、なかなか魅力的なシステムだとも言えます。
■ 関連記事を見ればもっと詳しくわかる
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ニュース検索
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このように類似した記事を読み比べられるというのは、想像以上に楽しいもんですよ。たとえ同じ事件でも、新聞社や出版社によって報道の仕方は違うし、複数のニュースサイトを併せ読むことで新たな発見があるもんです。また、その事件に関連した過去のニュースが見られるのも便利ですね。
たとえば2月中旬の某日、ヘッドラインに掲載されていた「さっぽろ雪まつり:真駒内会場の食堂、最後の奮闘」という記事について見てみましょう。これは長年親しまれてきた食堂が姿を消すことについて報道した記事なんですが、なんと54件もの関連記事がありました。見てみると、雪まつりの会場で花火が500発打ち上げられたニュースや、小泉首相が会場を視察したニュース、さらに「冬ソナ」関連の雪像が登場したニュースなど、雪まつりに関する多彩なニュースがラインナップされています。
これら54件すべてのニュースを読めば、今年の「さっぽろ雪まつり」でどんなことが起きたかが詳しくわかるわけですね。これは新聞を一紙読んでいるだけでは決して味わえない感覚ですよ。複雑な背景を持つ事件も、Googleニュースを見れば過去の経緯を一覧できるので、事件の概要を把握しやすいと言えるでしょう。
Googleニュースの機能はこれだけではありません。通常の検索サービスと同じ使い勝手で、ニュース記事の中から必要な情報を検索できる「ニュース検索」も便利ですよ。キーワードを入れて検索するだけで、そのキーワードに関連する記事が写真入りで表示されるので、自分が読みたい記事を素早く見つけられます。
検索結果にはその記事が掲載されているニュースサイト名と記事の配信日、そしてその記事をサーバがいつ取得したかを示すタイムスタンプも表示されているのでわかりやすいし、ページ右上のリンクをクリックすることで検索ヒット順と日付順に表示順序を入れ替えられるのもイイですね。ニュースってのはその事件が「いつ」起きたかということが大切ですから、このよう機能はとてもありがたいです。
実はこのGoogleニュース、まだ「ベータ版」の段階ですが、他では見られないヘッドラインの自動生成機能や、関連記事のグループ化機能を見る限り、その完成度はかなり高いと言えます。情報に敏感な人は、ブックマークに登録しておいて損はないですよ!
■ URL
Googleニュース
http://news.google.co.jp/
2005/02/28 11:02
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下柳泰三 自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる! |
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