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話題の記事ランキングで世の中が見える雑誌検索サービス「雑誌の新聞」


「雑誌の新聞」トップページ
 まだインターネットが普及していなかった頃、一般ユーザーが利用するネットワークと言えば「パソコン通信」が主流でした。このパソコン通信、アタシも使っていたんですが使い始めたきっかけは新聞のデータベースでしたね。初めて全国紙の記事検索サービスを見たときは、「なんて便利なんだろう」と感激しましたよ。なにしろ自分が探してるテーマの記事を一瞬で探せるんですからね。ブロードバンド時代になった今でも新聞社のWebサイト上では同様のサービスが提供されていますが、この手のサービスは昔と変わらず人気が高いんでしょう。

 一方で、新聞のデータベースがこれだけ充実しているにもかかわらず、もう1つの紙メディアである「雑誌」の検索サービスというのはあまり見かけません。「大宅壮一文庫」など、老舗の図書館が提供する検索サービスもあるにはあるけど、一般ユーザーにはちと利用料金が高いのが残念ですな。雑誌というのは新聞よりも種類が多く、デジタル化するのも大変かもしれませんが、新聞とは一味違う面白い記事がたくさんあるので、普通の人でも気軽に検索できるサービスがあればヒジョーに便利でしょうね。というわけで色々と探してみたら、ありましたよ良さそうなのが。その名も「雑誌の新聞」というサイトです。数多くの雑誌の中から、自分の読みたい記事をすぐに探し出せるこのサービス、雑誌好きは要チェックですよ!





フリーワードで検索できる見出しサーチ

 それではトップページにアクセスしてみましょう。デザインは味気ないですが、この手のコンテンツは中身で勝負です。一番上には「今週発売の雑誌」と題して、色んな雑誌名が並んでいますね。「週刊朝日」「読売ウイークリー」「サンデー毎日」「週刊新潮」「週刊文春」などの総合週刊誌をはじめ、「日経ビジネス」「週刊東洋経済」などの経済誌、「女性自身」「女性セブン」などの女性誌、「フライデー」「フラッシュ」などの写真週刊誌と、メジャーな雑誌は一通り網羅されているようです。各雑誌名をクリックすると、その週刊誌の過去のトップ記事の見出しがズラ~っと出てきます。見出しの横には各記事に関連するキーワードも抽出されていて、見出しとキーワードとの組み合わせでどんな記事なのかはだいたい把握できるようになっています。また、キーワードの中には一部リンクが張られているものもあり、これをクリックするとそのキーワードに関する記事の一覧が見られるようにもなっています。たとえば「週刊朝日」の記事リストの中で見つけた「ソニー」というキーワードをクリックした場合、他のソニー関連の記事リストが表示されるわけですね。

 これらの記事の見出しをフリーワードで検索したい場合は、上部メニューの中から「見出しサーチ」を選択しましょう。「検索キー」の欄にキーワードを入力し、掲載雑誌と表示件数を指定した上で「検索開始!」ボタンを押せば、そのキーワードを含む記事見出しの一覧が表示されます。ちなみに掲載雑誌を指定しない場合は、登録されている雑誌すべてが検索対象となります。検索結果には誌名と発行日、「グラビア2頁以上」「1頁前後の記事」など、ページ数と掲載位置が表示されるので、とても分かりやすいです。複数キーワード検索も可能なので、上手く使いこなせば目当ての記事を簡単に見つけられますよ。


雑誌ごとの見出しリスト 見出しサーチ




話題の人をランキングで表示

 「雑誌の新聞」には、見出しの検索のほかにもさまざまなコーナーがあります。アタシが好きなのは「明日の目玉記事」ですね。これは毎週発売される雑誌記事の中から、編集スタッフが注目した記事を紹介するコーナーです。「笑」「怒」「話」などニュースの内容によって分類されていて、それぞれの記事にはコメントも添えられています。これを読めば、世間で話題になっている事件の多くをカバーできるのではないでしょうか。明日発売される雑誌の見出しを速報で掲載する「INDEX速報」も便利ですね。各誌の最新号に掲載されている記事をチェックできるので、まるで電車の中吊り広告を見ているような気分になります。

 また、「話題の人」というコーナーも見逃せませんよ。これは現在注目されている人物を50音別にリストアップしたもので、人物名をクリックするとその人に関する記事の一覧が見られるようになっています。ある特定のタレントの記事を収集しているような人は、このコーナーを活用すれば効率よく各雑誌をチェックできるでしょう。さらに、これらの有名人のリストは、記事掲載の数に応じたトータルランキング形式「累計掲載順」、今週掲載された記事数のランキング形式「今週獲得件数順」、過去1ヶ月に掲載された記事数のランキング「過去4週件数順」、サイト視聴者が閲覧した数の順番で並べる「クリック順」と、色々な形式で表示できるようになっています。これを見れば、その時々で注目を浴びている人が誰なのかが一目瞭然なわけですね。ちなみに5月20日の時点で、「今週獲得件数順」の1位に輝いたのは「小泉純一郎」。郵政民営化や外交など、さまざまな問題が山積みになっている今の状況がモロに反映されていますね。


明日の目玉記事 INDEX速報

話題の人




登場回数の多い人物や企業を集計

 一方、「話題の人」と似たようなコーナーで「ZAPPA人物ランキング」というのもあります。こちらは注目を浴びているかどうかにかかわらず、とにかく雑誌に名前が出た回数の最も多かった人物を1週間ごとに集計するコーナーです。上部メニューをクリックすると、左に人物リストが、右にランキングが表示されます。左側の人物リストは、時の人や登場頻度の高い人をピックアップした「レギュラー人物」です。「話題の人」のように各人物ごとに関連記事がまとめられていて、人物名をクリックするとリストが見られるので便利ですよ。半年で区切って最も雑誌登場回数が多かった人を決める「ZAPPA王」というコーナーも楽しいです。5月下旬の順位を見てみると、どうも2005年の上半期のZAPPA王は、堀江貴文氏と小泉純一郎氏の一騎打ちになりそうですね。

 あと、忘れてはならないのが「ZAPPA」の企業版である「ZACCA企業ランキング」。こちらもZAPPAと同じように、雑誌に名前が出た回数の多かった企業を集計しています。今、どんな企業が注目を集めているのかが、これを見ればすぐにわかるわけですね。ZAPPAと同じように、名前が出る頻度が高い会社を「レギュラー企業」として左側にピックアップして、各社ごとに掲載記事リストも見られるので、株式投資をしている方にも参考になるんじゃないでしょうか。試しに2001~2003年までの3年間の年間ランキングを見てみると、どの年も「ソニー」が1位でした。やはり家電と自動車の企業が上位には多いようですね。

 「ZAPPA」と「ZACCA」を併せて眺めていると、過去に起きた色んな事件が記憶に蘇ってきて楽しいです。雑誌は新聞と比べて、世間のトレンドに敏感でフットワークが軽く、面白いニュースには貪欲に食らいついていくメディアですから、このようなランキングのソースとして使うには最適と言えるでしょう。今後何年にも渡って雑誌の見出し情報を蓄積していけば、おそるべきデータベースに成長していくのではないでしょうか。われわれユーザーも、こんな便利なものがあるんだから積極的に活用したいものですな。では、また!


ZAPPA人物ランキング ZACCA企業ランキング

関連情報

URL
  雑誌の新聞
  http://www.zasshi.com/

2005/06/06 11:03

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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