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2009年03月16日

東急世田谷線でモバイルWiMAXを使う

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東急世田谷線

 週末、東急世田谷線に乗る機会があったので、UQコミュニケーションズのモバイルWiMAX「UQ WiMAX」を試してみました。

 世田谷線は、その名称が示すとおり、世田谷区内を走る路線距離5.0kmの軌道線。三軒茶屋駅から下高井戸駅までの全10駅で、東急田園都市線、京王線、小田急線とも接続しています。運賃は全区間140円均一。私は主に三軒茶屋の世田谷パブリックシアター&シアタートラム目的で利用しています。

 さて、前置きが長くなりましたが、今回は下高井戸駅から三軒茶屋駅を「往路」、三軒茶屋駅から下高井戸駅を「復路」として、往復の接続状況をチェックしました。どちらも1両目最前方、進行方向の左側座席に座っての計測です。当日、14日土曜は風が強く、天候も良くない状況でしたので、必ずしも最良の環境ではない点をご了承ください。

 まず「往路」ですが、下高井戸駅での発車前にUQ WiMAXを接続。発車後、接続状態を見ていたところ、2駅目の山下駅の手前で切断され、以降、三軒茶屋駅まで圏外が続きました。ちなみに三軒茶屋駅到着後、駅から出ると接続できた旨、付け加えておきます。

下高井戸駅三軒茶屋駅。使用PCは「Let'snote R3」世田谷線の路線図

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世田谷パブリックシアター入口

 「復路」は、三軒茶屋駅で車両に乗り込んで発車までは圏外でしたが、駅舎から出て、隣の駅である西太子堂駅に向かう途中で接続を試みる動作に。ただ、この際は接続完了までに至らず、再び圏外状態に戻ってしまいました。

 このまま圏外状態が続くかと思いましたが、宮の坂駅で再度基地局を発見。電波状態は「弱」と弱かったですが、接続が無事完了。その後は、山下駅、松原駅、そして終点の下高井戸駅まで圏外になることなく接続が継続。また、下高井戸駅で京王線の各駅停車(京王八王子行)に乗り換えたところ、隣の桜上水駅、上北沢駅付近まで連続して接続が可能でした。

 そして、桜上水駅の停車中は電波状態が「最強」という状態に。個人的にこれまで「最強」表示の経験がなかったので、ユーティリティ表示が最初何を意味しているのか判断がつきませんでした(苦笑)。なお、この際の通信速度は下り1.51~8.26Mbps、上り823kbps~1.05Mbpsでした(speed.rbbtoday.comで3回計測、以下同)。

 ちなみに三軒茶屋駅付近のキャロットタワー3階にある「世田谷パブリックシアター」ロビーでも計測を試みました。ビル中央寄りにあるロビー中央では体感ベースでも通信速度は遅く感じましたが、窓寄りにあるロッカー付近の椅子に座って計測すると、下り3.69~7.25Mbps、上り127kbps~434kbpsとそれなりに速度が出ていました。

 残念ながら、世田谷線での移動中すべてで接続が継続することはありませんでしたが、復路では宮の坂駅から京王線上北沢駅付近まで接続が続いたため、まずまずの結果だったかなと思っています。


ロビー中央ではかろうじて接続「最強」状態のユーティリティ当日の通信履歴

投稿者 村松健至 : 21:52 | トラックバック

2009年01月30日

「がっちりコース」でパケット通信をすると……

 イー・モバイルが2月7日に開始する「がっちりコース ケータイ定額プラン」は、1年ないし2年の長期契約により、月額基本料金780円でイー・モバイル加入者同士の音声通話とSMS送受信が24時間無料になるのが特徴の料金プランです。

イー・モバイル、月額780円から利用できる音声通話向け新プラン
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/24688.html
ケータイ定額プラン
http://emobile.jp/charge/keitai_teigaku.html
 音声通話に注力し、「2台目ケータイの決定版」をうたう料金プランですが、イー・モバイルと言えばやはりデータ通信も使いたいところ。ただし、「がっちりコース」では1パケット0.084円と従量課金制となっているため注意が必要です。

 もちろん、月額1000円から上限4980円までの2段階定額制の「データ定額オプション」も用意されていますが、こちらは自動適用されるのではなく、別途申し込みが必要。また、月途中で加入申し込みをしても翌月より適用となるため、「データ通信も多少はするかも」という場合は、前もって「データ定額オプション」を申し込んでおくのが良さそうです。なお、新規契約と同時であれば、当日より適用可能とのこと。

 ちなみに月額基本料金と定額データオプションの合計は月額1780円~5760円ですが、他社宛の音声通話料金を割り引く月額315円の「通話割引オプション」も申し込んでいる場合、月額2095円~6075円となります。

 一方、従来からあるデータ通信を主体とした「ケータイプラン」で、同等の音声通話割引を提供する「定額パック24」と組み合わせた場合の月額基本料金は1980円~5960円となり、下限上限ともに115円ほど割安になります。また、パケット単価は0.042円と、「がっちりコース」の半分になっています。

 音声通話オンリーであれば「がっちりコース」が最適解と言えそうですが、データ通信を利用用途に加える場合、どちらが自身の利用シーンに合っているかを検討した上で、契約するのが良いかもしれません。

投稿者 村松健至 : 20:37 | トラックバック

2007年11月29日

KDDI、ドコモ、イー・モバイルのPC向け定額データ通信プランを比較

 以前から噂されていたKDDIのPC向け定額データ通信サービスが発表されました。

KDDI、下り最大3.1Mbps、上り最大1.8MbpsのPC向け定額データ通信 http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/20235.html

 PC向けの高速データ通信ではイー・モバイルが先陣を切りましたが、その後NTTドコモも利用の制約ありながら定額プランを投入。さらにKDDIも定額プランを開始することで、PC向け通信市場もかなり競争が激化し始めました。1年前まではPHSしか選択肢が無かったのがまるで嘘のよう。

 NTTドコモは上限が10,000円近く、利用に制限も多く設けられていますが、KDDIはトラフィック制御こそあるものの通信プロトコルに制限はなく、料金の上限も6,000円程度と、イー・モバイルと比較しても競争力のある内容。3社出揃ったところで(ソフトバンクはいませんが)、それぞれの料金プランを比較してみることにしました。

 比較する料金プランは、KDDIは2年契約が条件となる「フルサポートコース」とし、イー・モバイルは同様に2年契約が必要な「新にねん」の料金プランを選択。NTTドコモは各種割引プランが適用できない定額データ専用の料金プランとなっています。

キャリア名 プラン名 初期費用 プロバイダー料金 月額基本料金
イー・モバイル データプラン
(新にねん)
9,980円
(D02HW)
無料 4,980円
ギガ
(新にねん)
9,980円
(D02HW)
無料 1GBまで
(8,388,700パケット)
~1.7GB
(8,388,700~8,960,100パケット)
上限
3,980円 +0.0105円/パケット 9,980円
ライト
(新にねん)
9,980円
(D02HW)
無料 約17MBまで
(141,700パケット)
~約52MB
(426,700パケット)
上限
2,480円 +0.0105円/パケット 5,480円
KDDI WINシングル定額
(フルサポートコース)
オープン
(W05K)
682円(au one net)
420円(IIJmio)
※ISPによっては無料
無料通信分無し ~72,000パケット 上限
3,150円 0.0525円/パケット 6,930円
NTTドコモ 「定額データプランHIGH-SPEED」 20,000円前後
(A2502 HIGH-SPEED)
840円 50万パケットまで ~100万パケット 上限
月額4,200円 +0.0126円/パケット 10,500円

イー・モバイル
http://emobile.jp/charge/giga-lightdata.html

KDDI
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2007/1129/besshi2.html

NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/service/data/foma/flat_rate/charge/index.html

 実際に料金を見てみると、プロバイダー料が必要ないイー・モバイルに対して、KDDI、NTTドコモはプロバイダー料金が別途必要です。ただし、KDDIの場合は、プロバイダーがブロードバンド契約者向けにPacketOne対応プランを無料で提供している場合もありますので、自分で加入しているプロバイダーのプランを見てみるといいでしょう。また、KDDIはau携帯電話を持っていれば月額315円を割り引く「WINシングルセット割」も用意しています。

 料金面以外では、パケット使用量以外に制限のないイー・モバイルに対し、NTTドコモは通信するパケットが制限されるのでストリーミング再生やメッセンジャーができないところがデメリット。KDDIは通信手段の制限こそありませんが、トラフィック混雑時に通信制限が入るとのことで、これがどれくらいのデータ量で発生するのかが気になるところです。

 通信速度は12月12日にイー・モバイルが開始する下り7.2Mbpsが最速で、NTTドコモは下り3.6Mbps、KDDIは下り3.1Mbsと2倍近い差。ただし上り速度はイー・モバイルとNTTドコモが384kbpsなのに対し、KDDIは1.8Mbpsと高速のため、大量のデータを送信する人にはKDDIがよさそうです。

 エリアに関してはNTTドコモ、KDDIに一日の長があり、全国エリアで使えます。また、KDDIはEVDO Rev.A対応エリア以外でも下り2.4Mbps、上り最大144kbpsで通信できるのが安心ですね。

 一方、エリアに課題のあるイー・モバイルも積極的にエリアを拡大しており、12月は43都道府県にエリアを拡大。料金ではかなりメリットの感じられるイー・モバイルだけに、エリア拡大も期待したいところです。

投稿者 甲斐祐樹 : 22:47 | トラックバック

2007年08月20日

東海道新幹線でイー・モバイルのインターネット接続にチャレンジ

乗車したN700系
 休刊日の間に東海道新幹線に乗車する機会があったので、イー・モバイルのデータ通信カードを持ち込んで走行中にも通信が可能かを試してみました。

 使ってみたのは名古屋駅から東京駅までの間。イー・モバイル東海地域のサービスエリアを確認すると、愛知県は名古屋市/豊橋市/岡崎市/一宮市/豊田市/清須市、静岡県は8月から静岡市の一部でサービスが開始されています。

 他の作業もあったため、常時インターネットを利用していたわけではありませんが、個人的な感覚としてはサービスエリア内であれば走行中も比較的利用できるのだなと。もちろん、トンネルに入った場合や電波の受信状況が弱い場合には利用できないケースもありますが、少なくともインターネットを利用する術があるのは有り難いところです。

 今回乗車したN700系は、2009年春から無線LANサービスが導入される予定ですので、いずれはこちらの利用が一般化するかと思われます(関連記事)。ただ、現時点では各社のデータ通信サービスがその候補にあがるため、すでにサービスに加入している場合には1度試してみるのも良いかもしれません。

 ちなみに走行中は電波状況が一定ではないので、使用した「D01NX」のユーティリティにある「電波状態表示設定」は常時確認モードへと変更。こうすることで、接続していない場合でも電波状態が確認できますし、横浜あたりから常に圏内表示に切り替わったので「あ、神奈川まできたのか」とも気付かされました。



Broadband Watchにアクセス意外な場面で常時モードを活用することに

投稿者 村松健至 : 20:46 | トラックバック

2007年07月24日

無線LANが高速化された「Advanced/W-ZERO3[es]」のスピードをチェック

 発売日にお店をかけずり回って手に入れたウィルコムの「Advanced/W-ZERO3[es]」ですが、出荷数が潤沢なのか最近では店頭ですぐに購入できるようです。なんだかちょっと寂しい気もしますが、欲しい人がすぐに手に入れられる状況はいいことですね。

 そんなAdvanced/W-ZERO3[es]で、あまり注目されていないであろう変更点が無線LAN機能の向上。初代W-ZERO3ではIEEE 802.11bだった無線LANが、Advanced/W-ZERO3[es]ではIEEE 802.11b/gに変更されています。

 理論値でこそ最大11MbpsのIEEE 802.11bと最大54MbpsのIEEE 802.11gには大きな開きがありますが、Advanced/W-ZERO3[es]の場合は端末スペックがボトルネックとなってそこまで大きな差は開かなそう。というわけで実際にBNRスピードテストで測定してみました。

 以前にW-ZERO3のレポートをしたときはInternet ExplorerとOpera Mobileの2種類で計測し、スループットはどちらも大体500kbps程度でした。

 BNRスピードテストで計測した無線LANスループットは、IEの場合で550kbps前後、Operaで450kbps前後だった。

ウィルコム「W-ZERO3」のブロードバンド機能を検証(前編)
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/special/12203.html

 今回はOpera Mobileの最新バージョン「8.7」と、本日正式版が公開されたばかりのLunascape Mobile 1.0でスピードテストにチャレンジ。Opera Mobileのほうは平均データ転送速度で500~600kbps程度と、前回が450kbps程度だったの比べるとやや向上。一方、Lunascape Mobileのほうは800~1Mbps超と、初代W-ZERO3と比べて格段に速度が向上しています。

Opera Mobileでの測定結果。初代W-ZERO3よりもやや速度が向上


Lunascape Mobileで計測。測定結果は1Mbpsを超えることも

 測定に利用したのがBNRスピードテストの画像読み込み版のため、回線そのものの通信速度というより画像処理の能力も結果に反映されていますが、実際に結果を見てみるとブラウザの違いが大きく結果に表われています。Lunascapeの公式ブログでもLunascape MobileとOpera Mobileの動作比較が動画で公開されていますが、起動速度は明らかにLunascapeが早いとのこと。

ついでに、ライバルではありますが、Operaの起動速度も比較してみました。 左がOpera8.7@Advanced/W-ZERO3[es]、右がOpera8.6@初代W-ZERO3です。 スプラッシュウィンドウは初代の方が早く表示されますが、起動が完了するのはアドエスの方が圧倒的に早いですね。 どちらも、Lunascape Mobileより起動が遅いです。

Advanced/W-ZERO3[es]とW-ZERO3を比較してみました (Lunascapeブログ)
http://blog.lunascape.jp/2007/07/advancedwzero3eswzero3.html

 こうしてみてみると無線LANの高速化よりも、本体の機能向上やソフトウェアが体感速度の向上には大きく影響しているようです。さすがに数Mbpsとはいきませんが、このくらいのスピードが安定して出るならモバイルには十分。外出先での公衆無線LANサービスなども積極的に使ってみたいと思います。

投稿者 甲斐祐樹 : 20:18 | トラックバック

2007年04月03日

23区外でもつながる!? イー・モバイルのエリアをチェック

 3月31日、いよいよイー・モバイルの正式サービスがはじまりました。

定額データ通信の新たな選択肢「イー・モバイル」を検証
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/special/17659.html

 サービス発表段階では料金やスピードは魅力だったものの、実際にエリアがどれだけ使い物になるかが気になっていましたが、実際に使ってみるとエリアである東京23区内であれば十分に実用になる、という印象。もちろん地下鉄などの深い地下では無理ですが、窓のある建物内や出入り口に近い地下1階、駅構内の奥くらいであれば電波を拾えるケースも多々あります。最近では出かけた先でイー・モバイルの電波チェックを行なうのが日課になっていますが、よほどの地下でもなければほとんど電波を拾えています。

 あまりに電波の状況が良いので、ものは試しと公称エリア外でもイー・モバイルを試してみることに。私は自宅が横浜方面なので、JR京浜東北線に乗車しながら、どのくらいまでイー・モバイルがつながるのか試してみました。

 まずは京浜東北線で東京都を越えて神奈川県に入る最初の駅である川崎駅で接続テスト。すぐ隣が東京都ということもあったのか、無事に電波を補足し、goo スピードテストで約900kbpsを計測しました。東京23区の外にでるとすぐに使えなくなる、ということはなさそうです。

川崎駅は接続OK

 続いてイー・モバイルが果たしてどの駅でつながらなくなるのかを実験。乗車中にRSSリーダーやチャット、Web閲覧など、いつも自宅に帰ってからやっているようなことを帰宅中に、しかもストレスなく使えるのはとても便利です。

 そして気づくと電車は……。

横浜でもつながるイー・モバイル

 横浜駅に到着していました。しかもスピードも700kbpsを計測。都内の1Mbps超に比べると遅めですが、PHSと比べれば段違いの速さです。さらにもう1つ隣の桜木町駅では1.4Mbpsと、横浜より速いという結果に。公称エリア外ではあっても、ビジネス利用の多いであろう駅の側はきちんと強化を進めているようです。

桜木町で1Mbps越え。ちなみにお隣の関内では電波を補足できませんでした

 ユーザーにとって何より気になるのはこうしたエリアの充実。具体的に利用可能な場所というのは地図を見ただけではなかなか把握できません。イー・モバイルには公式な情報提供はもちろん、ユーザー発の情報を集められる、いわゆるCGM的なエリア情報ページなどをユーザーの手ではなくイー・モバイルとして用意してもらえると、よりサービスが便利に使えそうです。

 なお、WindowsCE FANでは、ユーザー参加型のイー・モバイルエリアマップを提供しています。これを見ると神奈川だけでなく、埼玉でも大宮や浦和あたりで使えているようですね。イー・モバイル公式の情報ではありませんが、こうしたユーザー発の情報も参考になりそうです。

みんなでつくるイーモバイルマップ
http://map.windows-keitai.com/emobile/

投稿者 甲斐祐樹 : 11:39 | トラックバック

2006年12月26日

ニンテンドーDSで使えるlivedoor WirelessのMACアドレス認証サービスをテスト

 livedoor Wirelessが、MACアドレスで認証を行なうベータテストを開始しました。

livedoor Wireless、ブラウザ無しで利用できるMACアドレス認証サービス http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/16687.html

 MACアドレスによる認証はMzoneなども以前に採用していましたが、これはIDとパスワードに加えてMACアドレスでも認証を行なうという、よりセキュリティを強固にするための施策でした。今回livedoor Wirelessが行なうMACアドレス認証は、IDとパスワードの代わりにMACアドレスで認証することで、ブラウザを搭載していないゲーム機や無線LAN電話端末などでも利用可能になるという新しい試みです。

Mzone、MACアドレス認証を廃止。IEEE 802.1X認証を新たに標準採用 http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/8612.html

 山手線圏内のエリア拡充は予定通り完了したというlivedoor Wireless。Impress Watchのオフィス周辺にもlivedoor Wirelessのアクセスポイントがいくつか設置されていますので、ニンテンドーDS Liteを片手にMACアドレス認証を試してきました。

 このMACアドレス認証サービスを利用するには、当然ながらlivedoor Wirelessへの入会が必要ですので、まずはlivedoor Wirelessのホームページから申し込みます。月額料金は525円で、決済はクレジットカードだけでなくプリペイド型の電子マネー「BitCash」に対応しています。

 次に、livedoor WirelessのSSIDと暗号キーをニンテンドーDS Liteに登録します。MACアドレス認証で代用するのはあくまでIDとパスワードによるログインであって、MACアドレスだけを登録すればlivedoor Wirelessを使えるわけではない点にご注意ください。

 ここまではlivedoor Wirelessの通常利用と同じ手順ですが、MACアドレス認証を利用する際は、あらかじめ端末のMACアドレスをlivedoor Wirelessのサイトで登録しておく必要があります。サイトの左側にある「お客様登録情報/契約変更」からログインして、利用したい端末のMACアドレスを登録します。

livedoor WirelessのページからMACアドレスを事前に登録

 ニンテンドーDS Liteの場合、ニンテンドーWi-Fiコネクションの設定画面からMACアドレスを確認できますので、この10桁の英数字を入力して「追加」をクリック。追加しただけでは設定に反映されず、最後に「登録」ボタンを押す必要がある点は注意しておきましょう。

ニンテンドーWi-Fiコネクションの設定画面でMACアドレスを確認

 ここまでの登録が終わったら、後はニンテンドーDS Liteをもってlivedoor Wirelessのアクセスポイント付近へ赴くだけ。「ポケットモンスター ルビー」を起動し、ニンテンドーWi-Fiコネクションを使ったオンライン対戦画面を表示できました。

ニンテンドーWi-Fiコネクションに接続してオンラインの対戦待ち。後ろにぼんやり見えるのがlivedoor Wirelessのアクセスポイント

 最近街を歩いていると、ニンテンドーDSでポケットモンスターを対戦している子供達を時おり見かけますが、このMACアドレス認証サービスなら外でも気軽にオンライン対戦を楽しめそう。また、「不思議のダンジョン風来のシレンDS」では、ニンテンドーWi-Fiコネクションを使って他のプレーヤーに救助してもらえる「風来救助」なんて機能もあります。外出先で困ったらlivedoor Wirelessで助けを呼ぶ、なんて使い方も面白そうです。

 MACアドレスを認証に使うという点で、MACアドレス擬装による不正利用も心配されそうですが、ライブドアの担当者によれば「livedoor Wirelessの利用者と、その利用者のMACアドレスを擬装して一致させるのは天文学的な確率だろう」とのこと。また、今回のMACアドレス認証サービスがベータテストということもあり、まずはこうしたサービスを提供し、ユーザーの要望や改善点などを探るという考えのようです。

 技術的には擬装も可能なMACアドレスですが、livedoor Wirelessのユーザーが登録済みのMACアドレスを見つけだして擬装する、というのは確かに現実的には難しそう。とは言えノートPCなどは背面にMACアドレスが表示されているケースも多いですから、このサービスを利用する人はMACアドレスの自己管理にも気を付けた方がいいでしょう。

 ただ1つ気になったのは、MACアドレスを登録するとlivedoor WirelessからMACアドレス登録の確認メールが通知されること。確認メール自体は良いことだと思いますが、受け取ったメールには自分が登録したMACアドレスがそのまま記載されていました……。

登録したMACアドレスがそのままメールで通知

暗号化されていないメールで、しかもlivedoor Wirelessに登録したMACアドレスをそのまま記載されているのでは、MACアドレスを第三者に知られてしまう可能性もあります。まだベータテストとのことなので、この点に関してはMACアドレスそのものを非通知にする、一部を伏せ字にするなどの対策を望みたいと思います。

投稿者 甲斐祐樹 : 18:04 | トラックバック

2006年04月19日

備えあれば憂いなし。公衆無線LANをオトクに使う秘訣

 以前にもこのブログで公衆無線LANサービスの契約プランについて書きましたが、あれからサービスの終了や統廃合、新サービスの登場など公衆無線LANの状況が大きく変化しています。W-ZERO3やUMPCなど、無線LAN搭載モバイル機器も少しずつ盛り上がりを見せている中で、改めてオトクに使える公衆無線LANの契約方法をご紹介してみたいと思います。

 前回の掲載はほぼ1年前の2005年6月ですが、今では無線LAN倶楽部のサービス終了、モバイルポイントとYahoo! BBモバイルが統合したBBモバイルポイントといった統廃合に加え、livedoor Wirelessという新サービスも登場しました。


NTTグループ内の公衆無線LAN基地局が統合。無線LAN倶楽部はサービス終了
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10310.html

第166回:Yahoo! BBモバイルとモバイルポイントの統合サービス開始
「BBモバイルポイント」を実際に利用してみる(イニシャルB)
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/shimizu/11273.html

ライブドア、公衆無線LAN「livedoor Wireless」正式サービスを開始
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/12031.html


 前回は1分8.4円でHOTSPOTとBBモバイルポイントを使える@niftyのIDと無線LAN倶楽部のライトプランをオススメしましたが、今回のオススメはSo-netの「公衆無線LANデイリープラン」。対応サービスは@niftyと同じくHOTSPOTとBBモバイルポイントですが、こちらは分単位ではなく1日350円で利用できます。時間を気にせず使いたいという人や、1時間以上は使うという人であればSo-netが割安。月額基本料金は無料ですが事前の会員登録が必要ですので、あらかじめ準備しておきましょう。

 無線LAN倶楽部の終了によってローミング事業者が存在しなくなったMzone。最近はエリア拡充にも力を入れているだけに、いざというときに備えてアカウントは欲しいところです。こちらも月額基本料金は無料で1日525円の日額プランがあるので事前に申し込みましょう。ただし、NTTドコモのユーザーでない場合などは書類での申し込みとなり、時間がかかる点に注意。

 エリアを着実に増やしているlivedoor Wirelessですが、屋外中心のために使う場面が限られる点が課題。また、ユーザーでなくてもlivedoorのアクセスポイントからその場で加入できるので使いたい時に申し込むのがいいでしょう。

 大手ではNTT東西のフレッツ・スポットもありますが、NTT東日本に関してはNTTグループでのアクセスポイント設備共有により、同じ場所でMzoneやHOTSPOTでも使えるケースが多々あります。一方NTT西日本は積極的にエリアを展開していますので、西日本のユーザーはフレッツ・スポットが一番便利かもしれません。

 携帯電話やPHSを契約していると割安となる場合もあります。Mzoneの場合、NTTドコモに契約していれば月額1,050円でMzoneが使い放題になり、通常プランより500円ほど安価です。また、ウィルコムが6月から開始する公衆無線LANオプションでは、プランによっては無料もしくは月額700円でHOTSPOTが使い放題になるだけでなく、6月末までの試験サービス期間中はW-ZERO3購入者やデータ通信サービスの上位プランは試験サービスとして無料になります。

普段はなかなか使わなくても、いざというときにあると便利なのが公衆無線LANサービス。特にノートPCを持ち歩く機会のあるユーザーはIDだけでも持っておくと便利です。

投稿者 甲斐祐樹 : 21:01 | トラックバック