デジタル機器関連の大型展示会「WPC EXPO 2005」にて、インテルコーポレーション デジタルホーム事業本部副社長 コンテンツ・サービス事業部長のケビン・コルベット氏が基調講演を行なった。タイトルは「暮らしを変える、ビジネスが動く、デジタルエンターテインメント新時代とPCの未来」。インテルが考えるパソコンの将来像や、デジタルホーム時代を見据えた新プラットフォーム「Viiv」の概要について語った。
■ パソコンがリビングを変えていく

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インテルコーポレーション デジタルホーム事業本部 副社長 コンテンツ・サービス事業部長のケビン・コルベット氏
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コルベット氏は講演冒頭、「パソコンとはもともと、(デスクトップで利用する)生産のためのツールだった。しかし技術の発展によってノートパソコンが登場したように、数々の変革を生み出してきた」と、時代に応じてパソコンが姿を変えてきたことに言及。「これからはテレビやブロードバンドとパソコンが融合することで、リビングの在り方を変えていく」とし、エンターテインメントを志向するパソコンの登場を展望した。
またIT技術の向上、高速なインターネット環境の普及が、いつでもどこでもあらゆるコンテンツを楽しめる“デジタルエンターテインメント”という市場を生み出しつつあると説明。コルベット氏は具体例として「有名アーティストによるコンサートや封切り前の映画を、自宅のリビングに居ながらリモコン1つで楽しめるようになる。しかもハイビジョンクラスのクオリティで」と予想。「デジタルエンターテインメントは、インターネットの登場なみの変革をもたらすだろう」と話している。
ただ一方では、新たに注意しなければならない点もある。コルベット氏によると、それは「消費者が、コンテンツ量に圧倒されてしまうこと」。膨大な量のコンテンツがあったとしても、その中からユーザーが希望するものを簡単に見つけ出せなければならない。その点の配慮として、インテルでは新しいインターフェイス画面を研究・開発にも注力しているという。講演会場では実際にデモンストレーションも行なわれ、出演俳優などの文字情報だけに限らず、ポスター画像などからも映像作品を探し出せることを説明。「これらのインターフェイスも、パソコンであれば簡単に実現できる」と補足した。
さらにこのインターフェイス画面は、デジタルエンターテインメントをビジネス市場として機能させるためにも重要なファクターだという。ドラマの内容に応じて広告を表示させ、ユーザーの希望次第で本編映像終了後に再び関連Web広告を再提示するといったシステムをあらかじめ盛り込むことで、広告モデルの確立を狙うとしている。また「デジタルエンターテインメント市場の成立は、コンテンツホルダーの協力あってこそ」とコルベット氏は語り、コンテンツの重要性に改めて言及した。
■ 「Viivがデジタルエンターテインメントを加速」
これらの説明を終えたコルベット氏は、「こんな時代を皆さんは早く体験したいはずだ。そしてViivが、デジタルエンターテインメントを加速させる」語った。
Viivは、インテルが8月に発表したパソコン向けの新プラットフォーム。デュアルコアCPUやWindows XP Media Center Editionの搭載が前提とされている。Viiv対応機器はリモコン操作が可能なため、リビングにおけるコンテンツ視聴が容易に行なえるという。Viiv対応製品のリリースは2006年初頭の予定だ。
コルベット氏はステージ上に飾られたViivの試作機を指し、「非常に小型だが、きちんとしたパソコン。HDDを搭載し、電源オンからOSが利用できるまでの時間も短い」と解説。機器としての魅力に優れたプラットフォームになると強調していた。
同様のプラットフォーム戦略として、インテルではノートパソコン向けに「Centrino」展開中。コルベット氏は「Centrinoの登場によって、ノートパソコンでの無線LAN機能搭載率は数年で10%から85%にも拡大した」とプラットフォームの効果を説明。Viivの普及に自信をみせた。
最後にコルベット氏は、日本テレビが開始する映像配信サービス「第2日本テレビ」などを挙げ、日本においてもコンテンツ配信が普及しつつあると言及。インテル自身も吉本興業と協力してコンテンツ製作に取り組む。「コンテンツを提供してくれる各社と協力し、デジタルエンターテインメントの実現に取り組んでいきたい」と語って、講演を締めくくった。
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Viivの試作機を紹介するコルベット氏
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講演中では名称に触れなかったが、側面の表示から「Golden Gate」と推察される
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■ URL
WPC EXPO 2005
http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/
インテル
http://www.intel.co.jp/
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2005/10/27 19:35
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