いやーなんだかんだいってもう年末です。師走ですよ、シワス。街を歩けばラスト・クリスマスが流れ、もう少し経てばユニコーンの「雪の降る街」が聴こえてくる。街中はイルミネーションでキラキラしちゃってね。アタシ的にはこの雰囲気、大好きなんですよ。年の区切りってのはニンゲンが何もないところに勝手に線を引いて勝手に喜んでいるだけであって、そりゃ西暦999年だろうが1999年だろうが何年になろうとも、ニンゲン以外の者にとっちゃあ実のところ何も変わりありません。外国人にしてみれば、平成だろうが昭和だろうが元禄だろうが気にならないのと同じこってすな。年が移ろうとも太陽は毎日、東から昇って西に落ちる。そんなことの繰り返しなわけです。
にもかかわらず365日か366日ごとに大騒ぎするニンゲンっつーのは、考えてみると結構ムダなエネルギー使ってるといえなくもない。でも、そういうムダなことに一喜一憂するのが文化というものですから、アタシもここはひとつ文化的なニンゲンになって、年越しのお祭りに興じたいと思います。インターネットでも、毎年いろいろとイベントをやるみたいですしね。大晦日は「ゆく年・くる年」を見ながらソバをズルズルズル、っという時代ではなくなくなり、今やカウントダウンを待つその瞬間にわれわれが持っているのは、ソバをすするハシではなくてマウスかもしれませんね。というわけで今回は、年末年始にお勧めしたいサイトを探してみることにしました。
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何はともあれ除夜の鐘
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Shockwaveで除夜の鐘を叩ける「バーチャル除夜の鐘」 |
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まずは年を越す前にやらなくてはならないことがあります。そう、除夜の鐘を鳴らして煩悩を除去することですね。アタシなんかは煩悩を持ち過ぎてて、とても108じゃおっつかないかもしれませんけど、とにかく新年を清いカラダで迎えるために、このイベントは避けて通れない。けど、除夜の鐘を鳴らすのって、大変ですよね。いつもはお寺なんてあまりいかない人が、この日だけはワラワラと集まってきますから。ちょっと人気のお寺だと整理券を発行するようなところもあるみたいで、なかなか難しい。何しろ鳴らす回数は限られているわけですから、競争率は限りなく高いわけです。そんな人は「バーチャル除夜の鐘」のサイトに行ってみましょう。ここではなんと、Shockwaveウェーブで除夜の鐘を叩けるようになっています。カウンタが付いているので、何回鐘を突いたかもすぐわかる。その上、年末年始はプレゼント付きになるそうです。常時接続ならこういうサイトでも時間を気にせず、ゆっくりと鐘を突けますよね。まあ、ダイヤルアップでも、ページを読み込んでからすかさず回線を切れば、できないこともないですけど。
□バーチャル除夜の鐘
http://www.jodo.or.jp/joya/
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日本で最初の“初日の出”を見よう
除夜の鐘を鳴らしたら、次は「初日の出」を見ましょう。アタシなんかふだんは夜型人間で、いつも寝るのは大体夜中の3時か4時ですから、朝日なんてものはめったに見られません。だけど、やっぱり元旦の朝くらいはきちんと早起きして、新たなる夜明けを満喫したいってもんです。日の出ってのはなかなかオツなもんで、太陽の動くスピードが昼間よりずっと速く見えるんですね。てっぺんがキラっと輝いたかと思うと、お日さまはグングン昇って、あれよあれよという間に赤く丸いボディをすべてさらけだします。なかなか感動的ですよ、これは。
で、やっぱりこういう自然が演出する大スペクタクルは、ビルが乱立する市街地で見るよりも、水平線や地平線から昇る姿を見るほうが感動できます。でも「寒いし、かったりーよなー」とか思う人は、インターネットで見ましょう。たとえば日本で最初に初日の出が見える街、銚子にある「銚子マリーナ」では、海に向けてライブカメラを設置しています。あと、犬吠埼にある「グランドホテル磯屋」でも、同じように東に向けてカメラが設置されていますね。どちらのサイトもJavaを使っていて、カメラのズーム操作ができますから、太陽の昇る瞬間もアップで捉えられる。「グランドホテル磯屋」にいたっては、日の出時間も毎日掲載しているという親切なサイトです。さすが「初日の出」の名所として有名な銚子ですなあ。おそらく元旦にはアクセスが殺到すると思いますけど、2つのサイトに人が分散すれば、負荷も軽減するかもしれません。なにしろ初日の出の絶景ポイントというのは、結構人手が多かったりしますからねえ。大勢で「オォーッ」と騒ぐのも楽しいですけど、せっかくの荘厳な瞬間なんだから静かに見たいという人もいるはずです。そういう人はこのサイトで楽しむのもいいでしょうねえ。
□銚子マリーナ
http://www.choshimarina.co.jp/
□グランドホテル磯屋
http://www.grandhotel-isoya.co.jp/indexb.html
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初詣だってネットでできる
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「京都洛西バーチャル初詣」では擬似的にお参りができる |
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ネットできるのは初日の出見物だけではありません。今や初詣だって、ネットでできる時代になりました。「京都洛西バーチャル初詣」をちょっと見てください。アクセスすると同時にピ~ヒョロヒョロとお囃子が聴こえてくるのがなんともユーモラスですな。ここは京都洛西とその近郊にある神社が擬似的にお参りできるようになっているページです。ご親切にも「縁結び」「学業成就」「安産」など、目的別にメニューがわかれていて、それぞれご利益がある神社をバーチャルにお参りできます。
とはいっても、境内の入口から奥まで、段階的に写真が掲載されているだけなんですけどね。本当は動画でお参りできればもっとイイのだけど、これは来年に期待しましょう。何しろ京都の名だたる神社に家にいながら初詣できるんですから、これほどメデタイことはない。アタシなんか芸能上達にご利益があるといわれている車折神社に、ちょっと本気になって願掛けちゃいましたよ。「来年はもっとおもしろい文章が書けますように」ってね。ムリだってのに、アホですな。常時接続をお使いのみなさんは、いっそのことすべての神社にお参りしていはいかがですか? お参りはタダですから、やっとかないと損ですよ。いずれはこういうのが当たり前になって、お賽銭が電子決済できるようになったりしてね。クレジットカードの番号打ち込んでから、拍手打つ時代が来るんでしょうか。
□京都洛西バーチャル初詣
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/media/hatsumoude/
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富士を見てこそ日本男児
さて、初日の出を見て、初詣にも行ったら、あとはオトソを飲んでよい夢を見るだけですよね。初夢で見たいものといえば「一・富士、二・鷹、三・ナスビ」と相場が決まっております。このジンクスってあまりにも有名過ぎて信用されていない部分がありますけど、それだけ昔から伝わっていることですから、きっと過去にこの夢を見て幸運を掴んだ人がいるに違いありません。ここはひとつイニシエの人にあやかってみることにして、元旦の夜に寝る前は、富士山の映像を見て頭に焼き付けておきましょう。幸い、富士山を映しているライブカメラは実に多い。「富士展望カメラサイトマップ」という富士山の今が見られるリンク集まであるくらいですから。日本人ってのはホント、富士山が好きなんですねえ。アタシも大好きですけど。そういえばある著名な写真家が、「富士山ほど写すのが難しい山はない」とインタビューでいったのを読んだ覚えがあります。どの方角から見ても形が同じ。だからこそ、自分のイメージを反映させるのが困難なんでしょうね。この偉大な山を、オメデタイ正月に見ておくのは損ではないですよね。
こうして見ていくと、ネット三昧で年末年始を過ごすのも、意外と楽しそうですね。人混みの中でモミクチャになりながら寺だの神社だの定番スポットに行こうとすると、せっかくの正月休みに、貴重なエネルギーを失うことになりかねません。きっちり鋭気を養って、来年をすばらしい年にしようじゃありませんか。
□富士展望カメラサイトマップ
http://www.sunplus.com/fuji/sitemap.html
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