はあ。もう6月も半ばですなあ。えー先週お話した通り、アタシは1年で6月が1番嫌いなんですが、これには「雨がイヤ」というのに加えて、もう1つ大きな理由があります。それは、「6月」が1年12ヶ月の、ちょうど折り返し地点であることなんですね。
アタシみたいにノンベンダラリと生きてると、6月になると「あー、もう1年の半分が過ぎようとしているー。今年も大したことやってねーなー」とアセってしまうわけです。おまけにジメジメしてるから、汗も出てくる。アセリと汗がタッグを組んで波状攻撃を仕掛けてくるから、たまったもんじゃありませんわ。
ま、このアセアセ攻撃から逃れるには、やっぱ旅行に出てリフレッシュするのが1番ですな。だから6月というのは旅行に行く機会が自然と多くなりますね。なんせアタシはバカなだけあって、高いとこが好き。高原にでも行って涼しい風を浴びれば汗も引くし、アセリも忘れてこの上ない至福の時が味わえるというわけです。
ただ、日本は山岳国家ですから、高いところと言っても色々ある。せっかくの旅行を充実させるためには、やっぱ入念なる事前の準備が必要ですよね。で、情報収集のためにインターネットの登場となるわけですが、以前は真っ先に旅館やホテルのページを見に行ってたんですけど、最近はちょっと状況が変わってきました。
なんと、先日からお話している地域密着型のインターネット放送局。ここを見る機会が多くなってきたんですねえ。地域放送局のサイトには、観光情報も掲載されてることが多くて、これがなかなか充実してるんですよ。ローカルニュースも面白いけど、こういうサイトを旅行に生かすってのも、また面白いかもしれませんね。
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地域放送局は観光情報の宝庫だ
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「岐阜県インターネット放送局」 |
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たとえば、「岐阜県インターネット放送局」を見てみましょう。一見したところ、「知事記者会見」とか「県政ニュース」などの真面目なコンテンツが目立ちますけど、ズズーンと下にスクロールしてみると、雰囲気が一変します。「ぎふ日本一自慢」「歩む速度で旅してみたい風薫る姫街道」など、ちょっとくだけたコーナーがあるんですねー。
アタシがこのサイトにビビッときたのは、「乗鞍スカイライン」を紹介する動画があったからなんです。日本最高所を走る山岳道路「乗鞍スカイライン」は、アタシにとって憧れの地なんですね。動画を見てもらうと分かると思うけど、圧巻ですよ。東京からだと遠いのでなかなか行けないから、こういう動画はスゴク嬉しい。何しろ日本屈指の山を蛇のように這っているスカイラインの様子が、空撮で捉えられているんだからサイコーです。
ほかにも江戸時代の郡代・代官所がある史跡「高山陣屋」や、「姫街道(中仙道)」のPRビデオなど、岐阜県の代表的な観光スポットの映像がてんこもり。ま、こういうビデオを見てすぐに「うぉーっっ!! 行ってみてー」と気色ばんでしまうアタシって、なんとミーハーなんだろうと自分でも感心しちまいますけど、岐阜を旅するご予定の方なら、見て損にはなりませんぜ。
□岐阜県インターネット放送局
http://www.pref.gifu.jp/gib/
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スタッフのこだわりが感じられるサイト
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「栃木インターネットTV」 |
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観光情報が充実している放送局をもう1つ紹介しときましょう。「栃木インターネットTV」です。「栃木の自然」というコーナーがあって、これがかなりイイ!! 牧場や河川、滝など各地の名所に加えて、日光の四季を記録した動画も見られます。
やっぱ栃木といえば真っ先に思い浮かぶのが日光。アタシも北関東生まれなもので、日光にはヒジョーに愛着がある。中禅寺湖や華厳の滝、いろは坂と、定番の映像が見られるのはタマランですな。「新発見! とちぎの旅」「栃木の温泉」など、旅行ガイドのコーナーもあります。この2つは動画ではないのがチト惜しいですけどね。
このサイトは旅行情報のほかにも、県内で活躍するアマチュアバンドのライブ映像や、クラブやボランティア団体の活動、おすすめのショップ情報なども動画で配信しています。つまり、観光客だけでなく栃木在住の方にも役立つサイトなんですね。
おまけに栃木が誇る名サーキット「ツインりんくもてぎ」のレース映像などもある。おそらく、スタッフにクルマが好きな人がいるんでしょうね。なんかスタッフが一丸となって楽しんで作ってるさまがアリアリと目に浮かぶようで、こういうのにアタシは弱いんだよなあ。
音楽が好きだからアマチュアバンドのコンテンツを作ろう、モータースポーツが好きだからサーキットの映像を配信しよう、と、こういう自由な発想のサイトってのは見ていて楽しい。どうしても堅苦しくなりがちな行政のサイトとは、また違った味わいがあるんですね。
□栃木インターネットTV
http://www.tochigitv.com/
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サイトのデザインも大事
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「シービットTV」 |
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「栃木インターネットTV」に勝るとも劣らない個性を持つ放送局として忘れてはならないのが、神戸の「シービットTV」です。地元のグルメ情報やショッピング情報を動画で配信しているほか、なんと「神戸路上音楽」という路上ミュージシャンのライブ画像もある。
ストリートミュージシャンってのがミソですね。ライブハウスで演奏を見るのもイイですけど、路上での演奏の場合は周囲の景色も楽しめる。神戸に詳しい人なら、「あ、あそこだ!!」と発見する楽しみが得られるんではないかと。あと、ここのサイトはデザインも凝っていて、ポップな絵柄が散りばめられていて見ていて楽しい。やっぱりテレビ局なんだから、見せ方も工夫しなきゃねー、と改めて気づかされます。
面白いのが「神戸カラーまっぷ」というコーナー。要するにタウン紹介番組ですけど、紹介の仕方が実にユニーク。「カラーまっぷ」というだけあって、色の話を交えながらの紹介なんです。たとえば地下鉄海岸線の、みなと元町駅周辺エリアのイメージカラーはグレー。「グレーはすべての色彩を包み込みます。オフィス街に多く見られるグレーは、おおらかさと柔らかさが人を安心させるんですね」とコメントがつくわけです。
なるほどなあ、と思いましたね。アタシも街ネタ雑誌に記事を書いてますけど、こういう切り口で街を紹介するってのはまだ見たことなかったです。ここの放送局、企画力もタダモノではないと見た!!
□シービットTV
http://www.seebit.tv/
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誰もがストリーム配信できる本格放送局
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「ドゥストリーム」 |
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最後に1つ、変わりダネの放送局を紹介しましょう。「ドゥストリーム」という北海道の局なんですけど、ここは今まで紹介してきたのとは一味違っています。
基本的にここの放送はテレビと同じで、メニューの中からコンテンツを選ぶ必要はありません。「ライブ視聴」というボタンを押せば、そのときどきに流れている番組が見られるというスタイルになってます。だから、もし見たい番組がある場合は、番組表をチェックしてその時間帯になるまで待たないといけない。ただ、1日に同じ番組が何回も流されるので、チャンスは1日1回、というわけではありません。オンデマンドで見られるビデオもあるけど、まだラインナップは少ないので、やはりライブ視聴がメインになってきます。
これ、見たいものがすぐに見られるわけじゃないので、少し面倒だという人もいるかもしれないけど、逆の見方をするとメニューを選ぶ必要がないから楽だとも言えるんですね。番組のラインナップも、北海道の自然や名所の紹介、エンターテイメントなど実にさまざま。けど、どれを見るか迷う必要もない。そのときどきにやっている番組を楽しめばいいわけです。
加えて、ここは有料で個人での番組配信も受け付けています。つまり、アナタもアタシも今日からプロデューサー、ということが可能なんですね。これならアマチュアミュージシャンや自主制作映画などの配信にも使えます。なかなか良いとこ突いてるなあ、と思いましたね。今後はこの放送局のように、単に映像を一方的に配信するだけでなく、個人の発表の場としてアピールする局も増えるかもしれません。
いやいや、インターネットTVは、ますます面白くなりそうです。それにしても梅雨のない北海道っていいなあ……あ~ウラヤマシイ!!
□ドゥストリーム
http://www.do-stream.com/
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