いやー毎日寒い日が続いてますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。そろそろ正月ボケからも脱却して、本格的に仕事に取り組もうかという時期だと思いますが、こう寒いとなかなか外に出る気にもなりませんなー。それでも外回りの営業の人とか、アタシみたいに人の話を聞くのを仕事にしていると、何はともあれ屋外に出なきゃ始まらない。でも、どうせ外に出なきゃならんのなら、なるべく効率的に動きたいもんですね。初めて行く会社や家などにも、駅から降りたら最短距離を通ってスムーズに辿り着きたい。寒い中、あっちに行ったりこっちに行ったり、ウロウロ道をさまようなんてことはしてられません。
こういう場合に便利なのは、やっぱりパソコンの電子地図ですね。昔と比べて、パソコンの普及によって便利になったことは数え切れないほどありますが、便利度ランキングをつけたら、この「電子地図」ってのはかなり上位に入るんじゃないかと思います。とにかく紙の地図ってのは面倒くさいですからね。いちいちパラパラめくってページの端から端まで目標をじっくり探す、なんてことはもうやってられません。パソコンなら住所を入力してポンと押せば周辺地図が一瞬で表示されるし、プリントアウトすればかさばらないですもんね。
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パッケージとインターネットは一長一短
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「Mapion」 |
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というわけでアタシも取材のときとかに電子地図を使いまくっているわけなんですが、ここでひとつ考えなきゃいけないのは、パッケージの地図ソフトとインターネットの地図サイトのどちらを使ったらいいかということですね。これについては辞書ソフトの話にも似てますが、電子地図もパッケージとインターネットで一長一短があります。パッケージソフトは何と言っても表示と検索が速い。データはハードディスクやCD-ROMに入ってるわけだからこれは当然です。地図ソフトは画像スクロールの速さが命だから、これは重要ですね。
それじゃインターネットの地図サイトは使えないかというと、そうでもない。とにかくネットの地図は無料で使えるところが多いし、パッケージよりも“速報性”に優れています。地図ソフトでなぜ速報性が大切かというと、街はスゴイ勢いで変わっているからです。地下鉄の新しい路線が開通したとき、新しい道路が敷設されたとき、土地の区画が変わったとき。そんなときにパッケージソフトだと次のバージョンを待たなければなりませんけど、インターネットならすぐに対応してくれることが多い。
逆にインターネットの弱点は、検索や画像表示の速度ですね。昼間の混んでる時間帯に人気の地図サイトを使うと、なかなか表示されないことがよくあります。ただ、ここらへんの状況は世のブロードバンド化が進んでいけば次第に解決されるでしょうね。インターネットの地図なら街中のインターネットカフェでも見られるし、モバイルからもアクセスできます。やはり電子地図も、インターネットとパッケージをバランスよく使っていくと良いんじゃないですかね。
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ブロードバンド対応の地図サイト登場
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「Mapion」で編集部周辺の地図を表示(クリックで拡大) (C)Alps Mapping co,.Ltd. |
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ただ、インターネットの地図サイトもパッケージソフト同様、クオリティはさまざまです。使いやすいサイトもあれば使いにくいサイトもある。ここらへんは個人の好みがあるだろうし、目的によっても違いますね。とりあえず、住所から場所を探し出すのにオススメなのは、地図サイトの定番「Mapion」です。ここは細かい番地まで指定して目的地を確定できる便利なサイトで、使ってる人も多いでしょう。
でも実はこのサイト、「ブロードバンド対応版」が用意されているんですね~。その名も「Mapion BB」。何がブロードバンドかというと、地図の表示サイズがかなり大きいんですよ。住所から場所を特定していく方式なんかは従来のMapionと同じなんですけど、とにかく出てくる画像のデカイことデカイこと。そのサイズ、最大でなんと1600×1200ドットにもなります。ここまでくると、アタシの19インチディスプレイでも収まりきらないほど大きい。インターネットの地図サイトってのは640×480ドット程度の小さな画面のものが多いので、広範囲を見ようとすると細かくスクロールしなきゃなんない。混んでる時間帯だとかなりストレスが溜まります。でも、この大きさならパッケージソフト並の視認性があります。1回の読み込みで大画面が表示されるから、スクロールを頻繁にしなくても済みますしね。従来の地図サイトから一歩進んだ、まさにブロードバンド時代の地図サイトといえますな。
□Mapion
http://www.mapion.co.jp/
□Mapion BB
http://www.mapion.co.jp/bb/
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鮮明な航空写真に感動
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「F-line」 |
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Mapionのようなオーソドックスな地図サイトがブロードバンド的に進化している中で、従来の地図サイトとはまったく違うサイトも登場してきています。たとえば「F-line」というサイトを見てください。ここではなんと、航空地図写真が見られるようになってるんですね~。航空写真といっても、大きな写真がドーンと1枚だけ掲載されているわけではなくて、普通の地図サイトのように、拡大・縮小が可能なんです。目的地のエリアを大まかに指定してスクロールで微調整していくと、驚くほど細かい航空写真が見られるようになってます。最初に見たときは驚きましたよ。なんせ、アタシの家の屋根まで見えちゃったんだから。
デフォルト画面はちょっと小さめだけど、「画面サイズ変更」というボタンを押すと窓が大きくなります。ブロードバンドユーザーならもちろん大画面で見たいですね。普通の地図と違って表示されるのは実際の写真だから、最初は転送するのにかなり時間がかかるんじゃないかと思いましたが、けっこうスムーズに表示されます。もちろん写真だけでは場所の特定が難しいので、写真地図の左に普通の地図も表示して、そこで表示エリアを指定できるようになっています。その下には表示エリアの大まかな住所も載っているし、この辺りの使い勝手はよく考えられていますね。残念ながら日本全国をカバーしているわけではなく、東京23区・多摩東部地区・大阪府・群馬県榛名町と4つのエリア限定のサービスですけど、それでもこのビジュアルのインパクトはスゴイ!!
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「F-line」で編集部周辺の航空写真を表示(クリックで拡大) (C)Nakanihon Air Service Co., Ltd. |
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このサイトは基本的に有料サービスで、事前登録をしていないユーザーが見た場合、航空写真のあちこちに透かし画像が入ることになります。有料の登録手続きをすると透かしが消えるシステムになっているので、本格的に使いたい人は登録しましょう。登録すると、写真地図のダウンロードも1回500円で可能になります。この手の写真をビジネスで必要な方って、けっこういるんじゃないでしょうか。たとえば土地開発の企画書や街頭イベントの説明なんかに役立つかもしれませんね。普通の地図サイトと組み合わせて使うと、より一層効果があると思います。
純粋に地図を見るのが好きな方にもオススメしたいなあ。アタシもね、地図を眺めるのって好きなんですよ。仕事上で使うときはもっぱら電子地図だけど、紙の地図帳もちゃんと持ってます。暇なときに地図をパラパラめくるのって、楽しいんですよねえ。いつもはこの道を通ってるけど今度は別の道を通ってみようとか、次の旅行はここに行こうとか、机上で色々想像するだけでワクワクします。地図ってのは実用性が第一ですが、見ること自体を楽しむこともできますよね。次回は、住所から場所を特定するだけの使い方から一歩進んだ地図サイトの楽しみ方について、ちょっと考えてみたいと思います。それではまた!!
□F-line
http://www.finalist.co.jp/fl02.html
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