地下鉄やJRとかで、プリペイドカードを利用している方は多いと思いますが、実はアタシ、あれが嫌いなんです。自分でもとんだヘソ曲がりだとは思うんですけど、あれって1,000円のカードを買っても1,000円分しか使えないですよね? それがどうも納得いかない。前払いをするにもかかわらず、オマケが付かないなんてヤだ!! と思ってしまうんですね。
自分の場合、たとえ1,000円でもすぐにサービスが受けられないものに前払いするのはイヤなんです。まあ、ハイウェイカードやテレフォンカードだとオマケが付くので買う気にもなりますが、これも財布を落としたときのリスクが大きいので、あまり高額なカードを買うことはありません。
んで、こういう風にプリペイドカードを使わないと、当然ながら乗車履歴が残らない。アタシの場合、取材仕事が多いもんだから、クライアントに交通費を申請したり、後で経費として帳簿に記載したりするために、かかった費用はきちんと控えておかなければなりません。いちいちメモを取るのも面倒だし、どうしましょ、と悩んでいたときに思いついたのが、いわゆるパソコン用の「運賃計算ソフト」でした。
これは便利でしたねー。何日か経ってから交通費を精算するときにも、「どこの駅からどこの駅へ移動した」っていうことくらいは覚えているもんで、その記憶を頼りに駅名を入力すれば、瞬時に運賃が表示されるワケです。アタシは電子化できるものはできるだけ電子化して、些末なことに煩わされない毎日を送りたいと常日頃から思っているわけですが、運賃計算ソフトというのは、まさに雑事から解き放ってくれる偉大なソフトでした。
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ネットを使えば無料!!
ところがそのソフトを使ってしばらくしてから、ある問題が起きました。東京に大江戸線ができてしまったんですね。アタシはこの路線を使う頻度が高いので、大江戸線をカバーしていない運賃計算ソフトはほとんど役に立ちません。時間が経てば新しい路線ができるし、運賃だって変わっていくということをアタシはすっかり忘れていたわけで、これにはあわてました。
新しくバージョンアップするのには数千円かかるけど、なんか納得いかない。ソフトを買ったときにもいくらか払ったわけだし、おカネの精算をするためのソフトに頻繁にアップグレード料金を払うってのも、なんだか無駄なような気がしたんですね。そこで、「なんとかならんかの~」と思って見つけたのが、インターネットの「乗り換え案内サイト」だったわけです。
アタシが運賃計算のパッケージソフトを買ったときにはそういうサイトって見当たらなかったんですが、久しぶりに探してみると、あるわあるわ。しかもそのほとんどが無料で使えるというオトクなもの。こりゃーもうネットに切り替えた方が良いな~と思い、以後、パッケージソフトを買うことはなくなりました。まあ、大きな会社の経理で使うとか、鉄道の路線を調べるのが趣味だという方なんかには、いつでもどこでも使えるパッケージソフトの方が便利でしょうけど、アタシみたいに「思い立ったときにちょっと調べられれば良い」っていうライトなユーザーには、インターネットで十分だと思いましたね。
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ネットの乗り換え案内は付加機能が充実
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ジョルダン |
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というわけで、パッケージソフトからインターネットへの乗り換えを考えたアタシでしたが、問題はどこのサイトを使うか、ということ。この手のサイトは今やあちこちにあるし、ポータルサイトや地図サイトなどにもオプションとして乗り換え案内を用意しているところがあります。まあ、アタシの場合はとにかく運賃計算があれば良いという考えだったんで、最初は「どこでもいいや!!」と思ってました。
でも使い込んでいくうちに、運賃の計算以外にも便利な付加機能があることがわかってきたんですね。たとえば「乗り換え案内」というパッケージソフトで有名な「ジョルダン」が運営するサイトを見てください。ここでは運賃計算のほかに、便利な機能があります。
とりあえず使ってみましょう。運賃計算の際は、「Contents」メニューの中から「マップ検索」か「駅名入力検索」を押し、駅を指定して「検索」ボタンを押すだけです。検索結果には何種類かの経路パターンとそれぞれの運賃が載っていますが、これもパッケージソフトと同じですね。乗車時間と総所要時間、距離などのデータも詳しく表示されます。
もちろん、飛行機にも対応。路線検索した際に飛行機を使うルートを見ると「空席照会」というボタンが表示されるので、ここをクリックすればJALやANAなどの国内路線の空席の確認と、予約までできます。急な出張には最適ですね。
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市ヶ谷-大阪間をジョルダンで検索 |
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便利な機能というのはここからです。駅名の横に表示される「駅情報」というボタンを押すと、駅の出口周辺にある施設のリストや、周辺の地図、そして大きな駅なら構内図が見られます。これはなかなか感動しますよ。初めて行く駅の場合、駅までの経路だけでなく、周辺の地理がどのようになっているのかわからないと不安ですからね。
さらに、このサイトでは宿泊情報も得られます。駅名の横にある「ホテル」というボタンを押すと、駅の周辺にあるホテルの情報が表示されるんですね~。宿泊料や空き室情報も調べられるし、予約だってできる。出張するビジネスマンにはスゴ~ク役に立つと思いますよ。アタシは観光のときも使ってますけどね。こういうのはやはりインターネットならではの機能ですな。
このサイトではなんと、英語での検索もできます。トップページから「駅名入力検索(English)」を選ぶと、英文サイトになってしまうんですね~。日本人には関係ないかもしれませんが、日本にやってきた外国の方に、「こんなサイトがあるよ」と教えてあげると、よろしいんじゃないでしょうか。
□ジョルダン 乗換案内
http://www.jorudan.co.jp/
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ポータルサイトでも乗り換え案内は可能
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yahoo! 路線情報 |
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このように単独で運営している乗り換え案内サイトのほかに、ポータルサイトの中で乗り換え案内コーナーを設けているところもあります。「Yahoo! 路線情報」などはその代表格ですね。
ここも使い方はとてもシンプル。出発駅と到着駅を入力して「探索」ボタンを押し、表示された駅名の候補リストの中から正しいものを選んで再度「探索」ボタンを押すだけです。検索結果の画面からは、やはりジョルダンと同じように出口案内と周辺地図が表示できるようになっていて、機能的には必要十分と言ったところでしょうか。
しかも、このサイトにはもう1つ便利な機能があります。検索するときに「探索方法」の中から「終電」を選ぶと、探索したい路線の終電時間もわかるようになっているんですね。ジョルダンでも時刻を指定することで終電時間を調べられますが、こちらは前もって終電を把握しておきたい場合、時刻をわざわざセットし直す必要がなく、ワンタッチで調べられます。
このように乗り換え案内サイトと言っても、付加機能の提供の仕方が色々あるわけで、使い分けが必要だということがわかりますね。ビジネスホテルなどの情報を知りたいときはジョルダンが良いし、終電をチェックしたいときは「Yahoo! 路線情報」を使えばいいわけです。
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市ヶ谷-大阪間をYahoo! 路線情報で検索 |
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あと、出口の周辺地図なども、契約している地図サイトがそれぞれ違うので、自分の好みの地図サイトが表示される乗り換え案内サイトを使う、という考え方もあります。上手に使い分けをするためにも、どんな乗り換え案内サイトがあるのか、一通り知っておくことをオススメします。というわけで次号も、役に立つ乗り換え案内サイトをばっちり紹介しちゃいます。お楽しみに!!
□Yahoo! 路線情報
http://transit.yahoo.co.jp/
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