前々回にお話しした通り、アタシは家ではPCやオンラインのスケジューラを使うものの、出先では紙の手帳を使用しています。ところがこの手帳というシロモノ、選ぶのがとても難しい。年末になると、よく書店で「手帳&カレンダーフェア」みたいなイベントが開かれますけど、アタシは膨大に積み上げられた手帳の山を前にして、いつも悩んでしまいます。
予定欄の大きさやインデックスの引きやすさなど、使い勝手の部分以外にも手帳を選ぶポイントはいろいろとあって、たとえば紙の耐久性や表紙の質感なども選択の基準になります。それに最近の手帳は巻末の付録がとんでもなく充実していて、地下鉄やJRの路線図はもちろん、主要施設の電話番号リストや冠婚葬祭のマナー、洋服のサイズチャートなど色々な分野のデータが掲載されていたり、カードケースや定規などの便利グッズが付いているのも多いですね。
システム手帳の場合は「もし使いにくかったら中身だけを変えればいい」と思いがちですけど、こういう付録ってのは後から購入しにくい。「買ったらオマケに付いてきた」っていう状態が一番理想だし、やはり買うときにある程度吟味しなきゃいけないわけです。なにしろ1度買ったら1年間は使い続けるわけですからね。
オンライン・スケジューラについても、紙の手帳と同じことが言えます。1度本格的に使い始めると、なかなか他のサイトに移行できないのがこの手のサービスのツライところで、だからこそ最初の段階で自分に合ったサイトをいかに見極めるかはヒジョーに大切です。もしかしたら、一生使い続けるかもしれないオンライン・スケジューラ、みなさんもできるだけ色々なサイトを見て回って試してみてくださいね。
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秀逸なインターフェイスが魅力
というわけで先週から引き続き、オンライン・スケジューラを紹介していきましょう。紙の手帳でスケジュール欄の広さや使い勝手がさまざまなように、オンライン・スケジューラもカレンダーの配置場所やスケジュールの一覧性がサービスによって大きく違います。iモードとの連携やグループ共有などの付加機能も大切ですが、やっぱり最終的にはスケジューラそのもののクオリティが一番重要ですからね。
たとえば「オーミックネット」というサイトを見てください。ここは数あるオンライン・スケジューラの中でもとくにアタシが気に入っているところです。なぜかというと、カレンダーの表示ページに、当月だけでなく前月と翌月のカレンダーも同時に表示されるからなんですね。
アタシの場合、1つのプロジェクトが月をまたがって継続するなんてことはよくあることで、スケジュールを確認する際に前後の月を確認できないとちょっと使いづらい。でも、オンライン・スケジューラのサイトって、1つの月しかカレンダー表示できない場合がけっこう多いんですね。その点このサイトはパッケージ・ソフトのようなカレンダーの一覧性を確保してくれているので助かります。
1日のスケジュールが、時系列に表でまとめられているのも見やすいですね。午前0時から1時間ごとに表が区切ってあって、そこに登録したスケジュールが表示されるわけですが、単に登録したスケジュールが時間とともに羅列してあるよりも、この方が直感的にその日の“忙しさ”を把握しやすいと思います。この辺がよく煮詰められているので、実に使いやすい。スケジューラってのはインターフェイスの出来次第でこんなにも変わるものなんですね。
□オーミックネット
http://www.omic-net.com/
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オンライン・グループウェアにも注目!!
これまでに紹介したオンライン・スケジューラは個人利用を前提にしたものがほとんどですが、これとは別に企業向けのサイトもあります。企業ユースとなると、もはやスケジューラではなく「グループウェア」と言った方が良いくらいの機能を備えている場合が多いですね。
たとえばイントラネッツのサービスでは、PalmやOutlookなどとデータを同期させることができたり、電子会議室や経費管理、モバイルアクセス、オンラインストレージのサービスも提供しています。また、「BROADNETBOXER」でも、複数の部署間や企業間での情報共有を可能にするグループウェアサービスを提供しています。
もちろんこれらのサービスは有料ですが、よく考えてみると、わざわざ社内にグループウェア・サーバーを作って管理者を置き、維持していくよりもはるかに安上がりなんじゃないですかね。とくに個人事業主とか小規模オフィスなんかでは、かなり重宝するんじゃないでしょうか。
どうやらインターネット上でスケジュールを管理したり共有したりするサービスは、今後もますます充実していきそうな気がします。アタシも雑誌の記事とか作るときに、スケジュールや取材先の情報などを編集者とリアルタイムで共有できたら、かなり効率よく仕事ができるじゃないかとよく思います。いっそのこと、こういう有料のグループウェア・サービスに手を出そうかな? まあ、どっちみち原稿をサクサク書かないと意味が無いんですけどね。
このようなビジネスユースのサービスが充実する一方で、パーソナルユースを極めたサイトも増えてきています。中には「出会い系」の機能を備えたオンライン・スケジューラなんかもあって、侮れませんよ。次回はそっち方面のサイトについて紹介しましょう。では、また!!
□イントラネッツ
http://www.intranets.co.jp/
□BROADNETBOXER
http://www.boxer.ne.jp/
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