Digital Living Network Allianceは1日、「家庭からモバイル領域への進化を遂げるDLNA」と題した講演をCEATEC JAPAN 2008で行った。
■ DLNA認定製品は3000超に。DLNA 2.0で録画予約や同期機能にも対応
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東芝の奥山氏
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冒頭登壇した東芝 デジタルメディアネットワーク社の奥山武彦部長は、DLNAの現況を説明。2007年に開かれた「CEATEC JAPAN 2007」で、モバイル端末やプリンタといったデバイスの追加、機器間のプッシュ/プル/印刷機能などを追加した「DLNAガイドライン 1.5(DLNA 1.5)」認定プログラムの開始を発表したことを改めて紹介した。
奥山氏は「DLNA 1.5がサポートする12のデバイスクラスによって、家庭内の機器をほとんど網羅できるようにった」とコメント。特に、新たに追加されたモバイルデバイスを取り上げ、「モバイルへの対応は、DLNAの普及にインパクトを与えるものだ」とした。
2008年9月末で、DLNAの認証ロゴを取得した製品数は3000超。内訳はDLNA 1.0が2285製品、DLNA 1.5が784製品になる。奥山氏によれば、DLNA 1.0は横ばい状態にあり、現在ではDLNA 1.5対応製品の比率が高まっているという。
また、現在審議が進められている「DLNAガイドライン 2.0」も紹介。DLNA 2.0では、リモートユーザーインターフェイス機能や電子番組表、録画予約機能、コンテンツの同期機能に加え、接続の簡単設定機能の追加を検討しているという。また、米国で普及している同軸ケーブルを利用した「MoCA」を接続インターフェイスに追加する予定とした。
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DLNA 1.5概要とモバイルデバイスの利用シーン
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DLNA 2.0での拡張機能
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DLNA認定製品の推移。DLNA 1.5製品が伸びている
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製品内訳を示したグラフ
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■ ドコモがDLNAの取り組みを説明。外出先からの活用を提案
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NTTドコモの三宅氏
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続いて登壇したNTTドコモの先進技術研究所 未来端末研究グループで研究主任を務める三宅基治氏は、同社のDLNAへの取り組みを説明した。
NTTドコモでは、2005年頃から携帯電話と宅内にある家電との連携でDLNAに着目。その後、DLNAガイドライン 1.5策定後の2006年5月にアライアンスに参加し、2007年1月に携帯電話上で自宅コンテンツを視聴できるモバイルゲートウェイを試作したという。
続けて三宅氏は、2008年6月にサービスを開始した「ポケットU」を紹介。ポケットUは自宅PCに保存したコンテンツを、外出先の携帯電話やPCなどから表示できるサービス。また、ネット家電プラグインによって宅内にあるDLNA対応のネット家電に保存したコンテンツも外出先で楽しめるようになる。
三宅氏は、携帯電話を使った宅外での利用シーン拡大と利便性向上のため、「宅外からのリモートアクセス」と「訪問先でのリモートアクセス」の2つを挙げる。このうち、ポケットUに関しては「宅外からのリモートアクセス」に該当するとした。
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ポケットUの利用シーン
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PCソフトウェア概要。ファイル共有やファイル公開機能などを備えている
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MH2Hサービス概要
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一方、「訪問先でのリモートアクセス」に関しては、CEATEC JAPAN 2008に参考出展した「MH2H(Mobile Home to Home)」を取り上げ、「市販のDLNA機器を利用して、自宅内のコンテンツを訪問先の大画面テレビで友人や家族と一緒に視聴できるようになる」と語った。
MH2Hでは、DLNA 1.0対応プレーヤーで実現できる「DLNA機器操作・視聴機能」と、ネットワーク経由でのコントロール機能を持ったDLNA 1.5対応プレーヤーによる「ケータイ操作・視聴機能」を用意。DLNA機器操作・視聴機能では、無線LAN携帯電話が訪問先宅のLAN上で仮想サーバーとして振る舞い、DLNA対応機器から自宅内にあるコンテンツの表示・再生を可能とする。
また、ケータイ操作・視聴機能では、携帯電話がコントローラとして動作し、携帯電話上から自宅内のコンテンツを選択して、DLNA対応テレビなどで表示・再生させることが可能になる。これらのデモンストレーションは、CEATEC JAPAN 2008のNTTドコモブースで行える。
三宅氏は「DLNAは宅内でのコンテンツ共有が前提だが、NTTドコモでは携帯電話らしさに着目して、宅外や訪問先でのコンテンツ視聴を提案したい」と同社のDLNAに対する考え方を説明。その上で、「ユーザーの利便性向上のため、DLNAをベースとしたサービスを検討・開発していきたい」と抱負を述べた。
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利用イメージ
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提供機能
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DLNAに対応したノキアNシリーズ
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このほか講演では、ノキアのヤンネ コイスティネン氏がDLNA 1.5に対応した携帯電話「Nシリーズ」を紹介。今後もグローバルにDLNAを推進していく考えを示した。
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DLNAブースでは、ソニー・エリクソンのDLNAに対応した「C905」も展示。欧州での発売を予定している
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NECソフトウェア北海道は自社キットの活用例として、コントローラ機能を組み込んだロボットを展示
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デジオンの「DiXiM DMA Platfom ver.4」ではDLNAクライアント機能に加え、YouTubeなどのインターネットコンテンツやiPod連携機能も用意する
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■ URL
CEATEC JAPAN 2008
http://www.ceatec.com/
Digital Living Network Alliance
http://www.dlna.org/
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(村松健至)
2008/10/01 19:30
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