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IntelのRoman氏「無線の周波数は世界的に統一化の流れ」

米Intel Corporate Technology GroupのJohn Roman氏

IEEE 802.11標準化のロードマップ
 インテル・デベロッパ・フォーラム(IDF)のワイヤレス・ブロードバンド・ワークショップでは、米Intel Corporate Technology GroupのJohn Roman氏が、Wi-Fiの標準化や電波政策の動向について講演した。

 Roman氏はWi-Fiが認証するIEEE 802.11の一連の技術について「非常に成熟した技術で、さまざまな標準化がなされている」と説明。2.4GHz帯を利用する最大11MbpsのIEEE 802.11b、5GHz帯で最大54MbpsのIEEE 802.11a、IEEE 802.11bと互換性を持ちながら最大54Mbpsでの通信が可能なIEEE 802.11を経て、現在は100Mbps以上のスループットを実現するIEEE 802.11nが策定中とした。

 現在は世界中で200を超える企業がWi-Fiに参加しており、現在は国際ローミング用のIEEE 802.11dや欧州で5GHz帯を利用するためのIEEE 802.11h、セキュリティ規格のWPA2の試験などが行なわれているという。Roman氏は「家電の分野や無線LANを利用した携帯電話など、新たなWi-Fiの市場も生まれている」と語った。

 Roman氏は「Wi-Fiはここ数年大きな成功を収めている」とした上で、その要因として3つの理由を指摘。その1つは規制がきわめて柔軟であり、メーカーが新しい無線LANの特長を柔軟に取り込める環境があったと説明した。また、商用でも個人利用でも帯域の使用にライセンスが発生しないことや、周波数が世界的に統一化の流れにあることから、メーカーは1つの製品を世界中に提供してコスト削減を図り、ユーザーも同じ製品を世界中で使える点でメリットもあったとした。

 周波数は今後も統一化する流れで、中でも5GHz帯の調和が進むとRoman氏は説明。日本では5月から屋内利用できる5.25~5.35GHzが割り当てられるほか、屋外でも利用できる5.47~5.725GHzの割当も予定されている。この5GHz帯ではレーダーとの干渉を防ぐ仕組み「DFS」の採用が必要だが、Roman氏は「EUはDFS試験の結果がまとまっており、今年には完了するだろう。米国も5GHzが割り当てられ、DFSテストのスタンダードも作成されている」と諸外国の流れを説明した。


関連情報

URL
  インテル・デベロッパ・フォーラム Japan 2005
  http://www.intel.co.jp/jp/idf/

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(甲斐祐樹)
2005/04/07 17:44
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