無線LANコンバータは、分類的にはハブよりもメディアコンバータと呼ばれる製品です。有線LAN機器を接続して無線LAN対応にするもので、スイッチングハブ機能を搭載するモデルも増えてきました。
■ 有線LANを無線LAN化するコンバータ。ハブ搭載モデルも登場
最近では携帯ゲーム機やポータブルオーディオプレーヤーなどで無線LAN機能が搭載されるなど、無線LAN通信に対応した製品が増えてきました。その一方で、デジタル家電などでは有線LANのみを搭載する製品も少なくありません。
図1の例ではデスクトップPCとネットワーク対応の機器が有線LANで、ノートPCとVoIP電話機が無線LANで接続されています。もちろん、この構成で問題なく通信ができますが、各機器の設置場所によってはLANケーブルの配線が邪魔になる場合もあるでしょう。また、インターネット回線を引き込んだ場所と、実際に利用する場所が違うために配線処理が難しいケースも考えられます。
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図1:ルータに有線LAN機器を接続
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図2:無線LANコンバータを利用
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こうした際に役立つのが無線LANコンバータです。無線LANコンバータは端的に言えば、有線LANと無線LANを相互変換してくれるもので、これを使うと図2のような構成が実現できます。図2では無線LANコンバータに機器が1台ずつ接続されていますが、図3のようにスイッチングハブを使うことで複数台の機器を接続できるようになります。
ただ、例えばPCが書斎、ゲーム機が居間にあったりした場合、両方の間をLANケーブルで繋ぐのは現実問題としてあまり意味がありません。そうした場合には、各部屋に1台ずつ無線LANコンバータを設置すれば、配線処理が簡素化できるでしょう。このあたりは、それぞれの使い方次第と言えそうです。
また、最近では複数台を接続するニーズが増えてきているためか、図4のように無線LANコンバータにスイッチングハブを搭載した製品も登場しています。これら機器は、いずれも複数のLANポートを搭載しており、複数台の有線LAN機器をまとめて無線LAN化できます。
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図3:無線LANコンバータにハブを接続
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図4:スイッチングハブ機能を持った無線LANコンバータ
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■ URL
スイッチングハブ編 索引ページ
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/koko_osa/21429.html
2008/03/31 10:58
槻ノ木 隆 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。 |
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