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スイッチングハブ編
第4回:複数ある電源タイプ


 スイッチングハブには、電源を内蔵したタイプとACアダプタを利用するタイプがあります。8ポートモデルでは電源内蔵型が多いですが、小型筐体の製品ではACアダプタを使用するものもあります。


ACアダプタや電源内蔵タイプなど、ハブには複数の電源タイプが存在

 当然のことながら、スイッチングハブにも電源が必要です。遠い昔には、スイッチングではないハブ(リピータハブと呼びます)でポート数が3ポートであるかわりに、電源不要で動作する製品が一瞬だけありました。ただ、正常に動作しないケースも多かったそうで、ポート数を含めて色物的な製品でした。

 話を元に戻すと、スイッチングハブ自体も単体で電源が必要になります。かつては消費電力も大きかったため、大きなACアダプタが付属した製品もありましたが、最近は省電力化が進んだこともあって、小型のACアダプタが付属する製品が多くなっています。

 もっとも、小型と一口に言っても問題が出る場合もあります。例えば、写真1は筆者の部屋にある8ポートタイプのギガビットスイッチングハブ用ACアダプタなのですが、大きさ自体はそれほどではないものの、テーブルタップに挿した場合には両隣のコンセントが使えなくなってしまいます。

 こうした場合、写真2にあるような短い延長ケーブルを使うことで、コンセントを効率よく使えるようになります。こうした延長ケーブルは、最近では100円ショップなどでも販売されており、それほど入手性も悪くはありません。また、周辺機器メーカーの中にはスイッチングハブを問わず、延長ケーブルが付属しているケースもあるので、購入の際に付属品を確認するのも良いでしょう。


写真1 写真2

 また、最近ではスイッチングハブに電源を内蔵する製品も増えてきています。これは、本体側にAC100V用の口が用意され、付属の電源ケーブルを使ってコンセントから電源を取るタイプになります。少し大きめの製品では写真3のような3Pタイプが、小型の製品では写真4のような通称メガネケーブルが繋がる2Pタイプが多いようです。こうした電源内蔵型製品では、ACアダプタが不要な分、配線をいくらかすっきりさせられます。

 そして、これらから一歩進んだ製品もあります。ACアダプタでも電源内蔵タイプの場合でも、設置場所によってはケーブルにうっかり足を引っかけて抜いてしまうという可能性があります。特にオフィスなどでは、こうした可能性は高かったりします。こうしたことから最近次第に製品が増えているのはタップタイプです。

 一例を挙げると、コレガの「CG-SW08TXTAPR」やプラネックスコミュニケーションズの「FX-0515」などで、いずれも電源ケーブルがハブ本体に固定されているため、本体側で抜けにくくなっているのが特徴です。また、電源タイプを問わず、マグネットを備えた製品もあり、机の横サイドに貼り付けておくといった使い方も可能なので、オフィスでの配線では便利でしょう。

 さらに一歩進めると、松下ネットワークオペレーションズの「Switch-S5P」のように、本体にACコンセントまで付いたタップ型のスイッチングハブもあります。少し値が張ってしまいますが、使い方によってはこうした製品がより便利かもしれません。


写真3 写真4

写真5
 また、一部ではありますが、AC自体を省略できる製品も登場しています。例えば、アイ・オー・データ機器の「ETX2-SH5S」などでは、ACアダプタからの電源供給にかえて、PCなどのUSBポートから電源供給で動作が可能です(写真5)。このほか、LANケーブル経由で電源を供給できるPoE対応の製品もあります。

 以上のように、電源1つをとってもスイッチングハブには多くの選択肢があるのをお分かりいただけたでしょうか。製品購入の際には、ポート数以外にも電源タイプを確認しながら、設置場所にあった製品を選んでみるのも良いかもしれません。


関連情報

URL
  スイッチングハブ編 索引ページ
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/koko_osa/21429.html

2008/04/14 11:07

槻ノ木 隆
 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。
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