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クライアント機器編
第1回:無線LANカードなどの無線LAN子機


 無線LANカードをはじめとした機器は、無線LAN機能を持たないデスクトップPCやノートPCを無線LAN化してくれます。一般的にデスクトップPCであれば無線LANボード、ノートPCであれば無線LANカード、PDAなどではCF/SDタイプの無線LANカードが利用できます。


カードタイプやUSBタイプなど、複数ある無線LAN子機

 ノートPCでは無線LAN機能を内蔵したケースが当然になり、これに加えて携帯ゲーム機でも無線LANを標準搭載するものが増えてきました。しかし、デスクトップPCなどではほとんど搭載されていませんし、少し前のノートPCやPDAなどでもモデルによっては搭載されていない場合もあります。こうした場合に役立つのが、無線LANクライアント(子機)製品です。

 デスクトップPCで利用できるのは、多くの場合で拡張スロットに装着する「無線LANボード」か、USBポートに接続する「USB無線LANアダプタ」の2種類でしょう。PCの背面は概ね図1のようになっており、少ない機種で1~2スロット、多い機種では6スロット程度の「拡張スロット」が用意されています。そして、無線LANボードは拡張スロットに装着する形になります。


図1:デスクトップへの接続

 なお、拡張スロット利用時の注意点としては、拡張スロットには2種類の接続方式(PCI/PCI Express)と、2種類のサイズ(標準/Low Profile)があり、2×2で合計4パターンあるという点です。従って、無線LANボードを利用する際には、PCの対応状況を調べた上で製品を選ぶことになります。

 こうした対応が面倒と思う場合には、USBポートに接続する無線LANアダプタを接続するのが良いでしょう。どちらの場合でも、外部アンテナを利用する(USB無線LANアダプタでは、USB延長ケーブルが同梱されるケースもあります)ようになっていますので、アンテナやUSBアダプタの位置を調整して、電波をじゅうぶんに受けられるようにします。

 次にノートPCですが、多くの製品の場合で1スロットのCardBusスロット、もしくはExpressCardスロットと呼ばれる大きな拡張スロット、そしてメモリカード用のスロットを装備しています。拡張スロットに関しては、CardBusおよびExpressCardスロットのどちらかが搭載されていますので、使用する機種に合わせて無線LANカードを入手することになります。


図2:ノートPCへの接続

 これらカードの端にはアンテナを内蔵したパーツが配されており、ノートに装着するとこの部分だけが突き出した形になります。また、デスクトップPCと同様にUSB無線LANアダプタも使用できます。

 このほか、CFカードやSDカードタイプの無線LANカードは、PDAなどの一部で利用できます。PDAの場合ではCFタイプを使用する場合が多いようですが、最近ではSDカードタイプの場合も増えてきました。

 一方、デジタルカメラに関しては、こちらでレポートされている無線LAN機能を持ったSDメモリカード「Eye-Fi」が挙げられます。ただ、日本国内で販売が開始されていないため、すぐに使用するというわけにはいきません。なお、この製品は撮影した画像を無線LAN経由でPCや写真共有サービスにアップロードしてくれるというものです。

 また、ここで紹介した製品とは別に無線LANコンバータと呼ばれるものもあります。これは、有線LANと無線LANを相互変換してくれるもので、デスクトップPCの場合は無線LANアダプタを利用するよりも、気軽に利用できるかもしれません。ただ、価格面で1万円を超えるため、やや割高になることと、PC側の電源で動作する無線LANカードと異なり、別途電源が必要になる点が少しネックと言えるでしょう。


2008/06/09 11:11

槻ノ木 隆
 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。
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