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「花粉情報サイト」をチェックして早めの花粉症対策を


 今年も花粉が飛びかう季節になりましたね。春の訪れはうれしいけど、こればっかりは困りものです。アタシは重度の花粉症というわけでもないのですが、それでも毎年この季節になると鼻がムズムズします。おそらく花粉症の初期症状なんでしょう。まあ自分が花粉症でなくても、家族や友人など、周りの人が花粉症で苦しんでいるのを見るのはイヤなもんです。いつだったか、取材中に突然クシャミが止まらなくなったカメラマンがいて、なんだか撮影するのがとても大変そうでした。この時期に花粉症の人と一緒に屋外で仕事するときは、予定を組む前に花粉の飛散状況をしっかり調べるのが大切なんだなーと思いましたね。

 というわけで今年もまた、「花粉情報サイト」についてご紹介したいと思います。これらのサイトで花粉の知識や飛散情報を事前に調べておけば、外に出かけるときも安心ですよ。今年は花粉の飛ぶ量はいつもより少ないという予報が出ていますが、油断はなりません。花粉症で悩んでいる人はもちろん、アタシみたいな花粉症予備軍の人たちも要チェックですよ!





早い時期から花粉情報を提供

花粉症ナビ
 まずは「花粉症ナビ」というサイトをご紹介しましょう。このサイトは、医薬品や食品などを製造している協和発酵という会社が運営しています。以前、この連載で花粉症を取り上げたときに「環境省花粉観測システム」というサイトをご紹介しましたが、「花粉症ナビ」はこれに比べても、かなり充実した情報が載っています。何よりも助かるのは、まだ花粉が飛散し始めていない時期から、すでに今年の飛散予測情報を掲載している点ですね。これなら花粉が舞うシーズンに突入する前に、あらかじめ対策を立てられます。

 それでは、トップページから「2006花粉飛散予測」のコーナーにアクセスしてみましょう。早い地域では2月10日くらいからスギ花粉の飛散が始まるようですね。関東地方で飛散が始まるのが、だいたい2月20日くらい。その後、東北などでは3月以降、北海道では4月になるようです。このように、地域によって飛散し始める時期はかなりバラつきがあるので、自分の住んでいるエリアではいつ頃から飛散し始めるのか、この地図を見て調べておくことが大切です。また、今年の飛散の傾向について全体的な予測が地図の下に書かれているので、これもしっかり読んでおきましょう。


環境省花粉観測システム 2006年花粉飛散予測




各地の飛散予報をアイコンで表示

 さて、いざ花粉が飛散し始めたら、今度は飛散量をこまめにチェックする必要があります。そこで役に立つのが、「気象予報士・河合薫の2006年花粉週間予報」というコーナーです。これは全国の主要都市の花粉飛散状況の予報です。地図上に並んでいる都市名をクリックすると、週間予報が左上にアイコンで表示される仕組みになっています。1週間分の予報がまとめて表示されるので、旅行や出張の計画も立てやすいですよ。

 また、地図の下にある「花粉温度計」というコーナーも便利です。これは、東京都の1月からの最高気温を積算した値を図にしたもので、積算値が350℃を越えると花粉が飛び始め、400℃を越えるとほとんどの人が花粉の存在に気付き、750℃に達すると飛散量がピークになるそうです。このような具体的な数値を表示してくれると、目安としてとてもわかりやすいですよね。


気象予報士・河合薫の2006年花粉週間予報




花粉症に関する知識も学べる

 このほかに、「花粉症の基礎知識」というコーナーもあります。これは日本医科大学の先生が監修したコンテンツで、自分が花粉症か否かを判断するためのチェックテストや、花粉症の対策方法、代表的な花粉の飛散時期の一覧表など、花粉に関する詳しい情報をきちんと学べます。個人的に面白かったのは「花粉症Q&A」ですね。「花粉症って日本だけ?」という質問があったんですが、実はアメリカやヨーロッパでも花粉症は存在するそうです。花粉症という敵に打ち勝つためには、まずは花粉症そのものをよく知っておく必要があります。これを読んで、しっかり対策を立てましょう。

 さらに「花粉症ナビ資料室」というコーナーでは、「花粉症対策ブック」という小冊子や、花粉症に関する情報が書かれた「花粉症・週めくりカレンダー」などがPDFでダウンロードできます。また、「われら花粉症仲間」というコーナーでは、花粉症に悩む有名人の手記が読めます。これを読むと、「みんな苦労してるんだな~」と勇気付けられること間違いなしですよ。

 あと、作家の林真理子さんの「花粉症エッセイ」なども読めます。ここまでぎっしりコンテンツが詰まっていると、文句の付けようがないですね。花粉症のポータルサイトとして、ヒジョーに完成度が高いサイトだと思います。更新情報や便利情報を知らせてくれるメールマガジンも発行しているので、最新情報を逐一チェックしたいという方は、ぜひ登録しておくことをオススメします。


花粉症の基礎知識




スギの写真を定期的に掲載

アレルギーi
 次にご紹介するのは、「アレルギーi」というサイトです。こちらも「花粉症ナビ」と同じように、各地の飛散情報を掲載しているのですが、他のサイトにはないユニークな情報もあります。「スギ情報局」というコーナーを見てみましょう。ここではなんと、全国各地のスギ雄花の成長度合いを、写真入りでチェックできるんです。

 日本の全国地図から、試しに「関東」エリアをクリックしてみてください。東京都練馬区や横浜市鶴見区、千葉県佐倉市、埼玉県上尾市、群馬県富岡市など、関東各地の市区名が並んでいます。市区名をクリックすると、公園などで撮影されたスギの写真が表示されます。なんとここでは、スギの写真を定期的に掲載しているんですね。花粉の飛散状況をチェックするなら、確かにスギそのものの状態を見るのが一番確実ですが、本当にWebコンテンツとして提供してしまったところがスゴイ! なんせ花粉症の患者自身は、スギの木の近くに寄って調べるなんてことは、とてもじゃないけど怖くてできませんからね。家にいながら、各地のスギの木の状態を調べられるなんて、いやはや便利な世の中になったもんです。

 また、「花粉症ナビ」でも掲載されていた積算気温の情報も調べられるようになっています。船橋・富山・米沢・大阪など、全国各地の積算情報が調べられるので、スギの写真と組み合わせれば、さらに詳しい飛散状況が確認できますよ。このほかに、花粉症に関するこぼれ話や、コラムなども豊富に載っていて、かなり読み応えがあります。コラムでは「空気清浄機はファン式のものを選んだ方がいい」といった、ちょっとしたマメ知識も仕入れられるので、読んでみて損はありませんよ。

 これらのサイトを上手に活用して、花粉に対する備えをしっかり準備してくださいね。では、また!


スギ情報局 スギの写真

関連情報

URL
  花粉症ナビ
  http://www.kyowa.co.jp/kahun/
  アレルギーi
  http://www.allergy-i.jp/kafun/

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2006/02/20 11:10

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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