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急速に進化するブロードバンド検索サイト(2)


 2月も中旬にさしかかろうとしていますが、そろそろ花粉が飛び始める時期ですね。アタシは花粉症ではありませんが、昨年あたりから春になると鼻がショボショボするようになってきました。もしかしたら花粉症の前兆かも? なんてビクビクしています。花粉症って、それまで症状が出なかった人でもいきなりかかることがあるらしいですね。もし花粉症でクシャミばかりするようになったら、床屋で髭剃りしてるときにかなり怖い思いをしなけりゃなりません。あー、なんだか考えただけで悪寒が走ります。

 こりゃ早めに対策を考えた方が良いかな、と思い、とりあえずネットで色々と検索してみました。まあ現代病なだけに花粉症で悩んでいる人は多いようで、色々とサイトが出てきたことは出てきたんですが、なにしろまだ本格的な季節になっていないので、なかなか真剣に読む気にはなれません。こういう場合はやっぱテキストよりも動画に限りますな。ただ画面を見ているだけで花粉症のことを優しく解説してくれるサイトがあれば、ダラダラ見ているだけで知識が身につきますんで、ナマケモノなアタシにはうってつけです。

 問題は花粉症の解説ビデオをどこで探すか、という点ですが、そりゃ当然「ブロードバンド検索サイト」ですね。普通の検索サイトだと、「動画 花粉症 解説」なんて複数のキーワードを組み合わせなきゃなりませんけど、動画の検索サイトはヒット数が少ないですから、「花粉症」と入力するだけで済む。そういえば花粉症を予防するには、過労やストレスを避けるのが良いらしいですよ。普通の検索サイトで余分なエネルギーを使わないように、動画を検索するときはブロードバンド検索サイトを使いましょうね、みなさん。


久しぶりにhi-hoに行ってみたらびっくり

「Panasonic hi-ho」。画面右上にあるのがhi-hoサーチ
 というわけで先週から引き続いて、ブロードバンド検索サイトの紹介です。そうそう、アタシも今回の記事を書く上で、今まで自分が見つけた検索サイトを色々と整理してみたんですが、ふと、あるサイトのことを思い出した。そう、この連載をはじめた頃に紹介したブロードバンド検索サイトの草分け、「Panasonic hi-ho」の「hi-hoサーチ」です。かつてこのサイトを取り上げたときは、まだ検索サイトとしては未成熟で、でも他に動画のフリーワード検索ができるところもあまり見当たらなかったので「これからに期待!!」と締めくくったんです。

 ところが、久しぶりに行ってみたらビックリしましたよ。なんと月日を経たことで、このサイトはとんでもなく完成度が高くなっていたんですから。もしかしたら、ブロードバンド検索サイトとしては、ここが最も「使える」ところかもしれません。トップページはよくあるプロバイダーの紹介ページに見えますが、これはいわばヒツジの皮を被ったオオカミのようなもんで、実は中身がスゴイんです。

 まずは右上の検索用テキストボックスに適当な言葉を入力。試しに「スキー」という言葉でも入れてみましょうか。テキストボックスの左にプルダウン形式のメニューがありますが、とりあえず無視してください。ズラズラ~っと検索結果が出てきましたよね。ここまでは普通の検索サイトと同じですが、上のタブに「総合」「動画」「画像1」「サウンド」など、色々なメニューが並んでいるのに注目しましょう。そう、お気づきの通り、「動画」をクリックするとスキーに関する動画の検索結果が、「サウンド」をクリックするとスキーに関する音声ファイルの検索結果が表示されるんですね。



URL
  Panasonic hi-ho
  http://home.hi-ho.ne.jp/

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使い勝手は抜群

「スキー」で動画を検索した結果
 しかも、検索結果の絞り込み・並べ替え機能がヒジョーに充実しています。右上のプルダウンメニューの中の「ファイル形式」を選ぶと、「MPEG」「ASF」「ASX」「AVI」「MOV」など、色々な動画ファイル形式が出てくるんです。「MPEG」を選択すれば、MPEG形式のファイルだけが表示されるというわけ。事情があって特定のプレーヤーをインストールしていない人なんかには便利な機能ですね。

 「ファイル形式」の横には「並べ替え」というメニューがありますが、これを選ぶと、今度は動画ファイルの容量の大小、時間の長短で並べ替えができる。「あまり時間がないから、短いビデオが良いなあー」という人は、ぜひこの機能を活用して効率よく動画を見ましょう。ここらへんの使い勝手はブロードバンド検索ならではの機能ですね。どれもカユイところに手が届く機能ばかりで、使っていて気持ちが良いです。

 さらに、「総合」タブをクリックすると、「Webサイト」「動画」「サウンド」「画像」のすべての検索結果が一覧表示されるというオマケまでついてます。各カテゴリーの下にある「もっと他の動画を……」「もっと他のサウンドを……」というコメントをクリックすれば、すぐにそれぞれの検索ページまで飛べるし、使い勝手は言うことなし。

 これらのオプション機能に加えて、「翻訳」を選べば日本語キーワードを自動的に英訳して海外のサイトを調べてくれるし、「ニュース」を選べばキーワードに関連した時事ニュースも見られるようになっています。このサイトの場合、Webサイト検索と画像検索の一部は「Google」、動画検索とサウンド検索、画像検索の一部を「NAVER Japan」、翻訳検索やニュース検索は「excite」などさまざまなポータルサイトの検索機能を使っています。つまり、各ポータルサイトの“得意分野”を良いとこ取りして作ったという便利なサイトなんですね。色んなポータルサイトの検索結果をいかにして見やすくまとめるか、というのを練りに練った挙げ句、現在のように機能的なスタイルを完成させたんでしょう。うーむ、さすが天下のPanasonic、やるときはやるんだなーと感動してしまいました。



URL
  Google
  http://www.google.com/intl/ja/
  NAVER Japan
  http://www.naver.co.jp/
  excite
  http://www.excite.co.jp/




情報量も多い!!

 使い勝手はかなり良好ですが、検索サイトで肝心なのは、やはり情報量ですね。「スキー」というキーワードでヒットした数は313件。勘違いしてはいけないのが、これはスキーの動画を掲載しているサイトが313個あるわけではなくて、動画の数が313件ということです。つまり、1つのサイトで10個の動画がある場合でも、「10件」とカウントされるわけですね。テキスト検索の場合は親ページと子ページが階層構造で表されますが、動画や音声の場合はこの点が違います。

 ただ、先週紹介した「Flesheye」では44件でしたから、どちらにしても「hi-ho」のヒット数はなかなかの数字です。「祭り」「夏」「犬」「東京」「病院」など、いくつかのキーワードで検索して比べてみたんですけど、いずれも「hi-ho」の勝ち。ひょっとしたら動画検索の中では一番ヒット数が多いかもしれませんね。

 けれど、だからといってこのサイトが最強かというとそうでもない。今度は先週「Flesheye」で試した「熱帯JAZZ楽団」というキーワードを、サウンド検索で入力してみましょう。すると、検索結果はゼロ。「NAVER Japan」と「Flesheye」の2つのサイトで、リンクの集め方が違うんでしょうね、きっと。まあそれを差し引いても、「hi-ho」ならびに「NAVER Japan」のブロードバンド検索は、かなり完成度が高いと言って良いでしょう。

 まあ動画検索や音声検索ってのはまだ進化の途中にあるわけですから、今の段階ではやはり複数のサイトを使い分けるってのがベストなんでしょうな。そのためにもどんな検索サイトがあるのかを我々は知っておいた方が良いわけで、それは多ければ多いほどいい。なんせ決定版がまだ登場してないわけですから。てなわけでこのテーマ、来週も続きます。次回も強力なブロードバンド検索サイトをじゃんじゃん紹介しますよ。乞うご期待!!


2003/02/17 11:14

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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