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第5回:ついに入札デッビュ~! 入札から取引終了まで
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これまでヤフオクを眺めてきて、これ欲しい! と思ったものはあっただろうか。聞くまでもなく絶対あったと確信しているが(笑)。あなたのウォッチリストには、すでにいくつかの商品が並んでいるなら、無事に取引できるかなとドキドキしているに違いない。
前回の注意事項を思い出していただきたい。出品者は信頼できそうか? 商品はどの地域から送られてくるか、送料はチェックしただろうか? 商品の内容について十分納得できるか? 入札の上限をいくらにするか予算は決めただろうか?
OK! だったら入札だ!
■ いつ、いくらで入札しよう?
さて、入札の際気になるのは、そのタイミングと価格。筆者が出品した際の経験から言えば、まるで入札が入っていなかった商品なのに、終了してみたら落札者がいたというケースが多い。つまり、終了ぎりぎりでの入札だ。値切られることはないオークションでは、価格が出品価格より下回ることはないが、それでも誰もが1円でも安く入手したいと考えている。入札者が1人でも多いと、その分値段が上がってしまうから、終了間際を狙うというわけだ。
オークションに張り付いてその終了を待てるなら、ぎりぎり狙いのスナイパーになるという手もあるが、終了時間が午前4時、5時などという早朝の場合、その時間に合わせて起きているというわけにもいかないだろう。また、都合でその時間に立ち会えないという場合も多々ある。こうした時のために、予算の上限をあらかじめ決めた上で、その金額で入札する仕組みが用意されている。
■ 便利な「自動入札」があなたの代わりにがんばる
たとえば、これから入札しようとしているAさんの場合。開始価格が100円、入札単位10円の商品を狙っているとしよう。終了までまだ3日はある。しかし当日は出張の予定があるので、張り付いていられない。自分にとってその商品はちょっと見逃せない存在だ。なんとしても欲しいのだが、ライバルも多そう。過去のオークションを調べてみると最終的には平均4,500円くらいで落札されているようだ。でもこのコンディションなら自分は最高5,000円までなら払ってもいいかなと思う。よし。それじゃ5,000円で入札!
このときまだ誰も入札していなければ、入札者はAさんとなる。しかし「現在の価格」は100円のままだ。それじゃ4,900円分はどういう意味?と思うだろう。最初だから100円で入札すればいいのでは? もし100円で終わったら、4,900円分も取られちゃうの? と。実際筆者も最初のときにちょっと不安だったのこの点だったりするのだが、安心してほしい。
実はここで活躍してくれるのが「自動入札」といわれる仕組み。Aさんは5,000円までならOKと判断した。つまりこれがAさんの予算の上限だ。その後ライバル現れて110円で入札してくると、いつのまにかAさんがまた120円の入札者となっている。つまり、ヤフオクの自動入札システムが、Aさんの指定した5,000円の範囲内で“入札単位ずつ”価格を上げ、ライバルを蹴落とし続けてくれるというわけなのだ。
おかげでAさんは年中監視していなくて済むし、ライバルが途中であきらめればその時点でAさんが落札となる。もともと5,000円までならOKだと思っていた商品なので、仮に3,000円で終了すれば、予定していた範囲内で安く済ませることができるわけだ。このように「自動入札」は時間と手間の節約に貢献してくれるありがたい仕組みなのだ。標準機能なので、利用に当たって手続きは特に必要ない。
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商品ゲットの入り口である入札欄に、予算額と自分の Yahoo! JAPAN ID のパスワードを入力する。「即買」設定がしてあったり、出品価格と希望落札価格が同じ場合、または希望落札価格で入札する場合は、即落札することができる
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本当に入札する気があるのね? これでいいのね? と聞かれるので、5分以内に決断。仮に迷って5分過ぎても、また商品ページから入力しなおせばいい。コメントは書きたければ書いてもいいが、特に書く必要もない。どれだけ欲しいか熱く語ったところで、お金を出したもの勝ちだ
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自動入札の様子は「入札履歴」の「詳細な入札履歴」で確認できる
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廃盤CDに入札した際の様子。入札単位ごとにどんどんと価格が上がっているのがわかる。「自動入札」とある部分はすべてシステムが自動的入札している。この仕組みを知らない初心者の頃には「こんなに細かく入札しかけてくるなんて、随分暇な人もいるもんだ。っていうか、オークションって大変なのね……」などと思ったこともあった
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■ 経過を見守る~ライバルの出現を知るには
もしライバルが現われて自分よりも高値を付けたら、すぐにシステムが教えてくれる。基本的には登録しているメールアドレス宛てに送られてくるのだが、パソコンの前に座っている時間が短い場合は、携帯電話のメールアドレスに通知してもらうといい。通知設定は「オプション」の「通知機能」で行なう。ただし、携帯のメールも万能ではない。配信遅延などもあり得るので、どうしてもどうしても欲しい商品の場合は、不測の事態に備えて、モニタの前に陣取っておくのが一番いいのはご承知の通りだ。
一度入札してしまったら、「最高入札額」をキープする以外することはない。あとはオークションが無事に終了し、その商品が手元にやってきたことを想像しながら待とう。
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通知設定は「オプション」>「通知機能」で行なう
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通知先はメール、メッセンジャー、ケータイの3つ。一番気になるのは「高値更新通知」だ。これにチェックを入れておくと、ライバルの出現を知ることができる。特に時間終了間際の通知は重要。再入札しても着信が鳴り止まないこともあるが……
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■ 落札したら連絡は速やかに
落札後は出品者からの連絡を待つか、落札通知メールに書かれた出品者からのメッセージに従って、落札者のほうから出品者に連絡を取るかのどちらかだ。いつまで待っても出品者からの連絡がないと思っていたら、実は自分から連絡しなくてはいけなかったなんてことも。どちらになるかは落札後にヤフオクから送られてくるメールをよく読むとわかる。基本的には落札のお知らせだが、中には出品者からの指示が含まれていることもあるのだ。そういう場合の多くは、落札者のほうから必要事項をメールで連絡するよう促している。
出品者からの連絡が届いたらできるだけ早く返事をしよう。出品者によっては返信までに日数の期限を設けていることもあるので、メールを受け取ったら金額に間違いがないか、振込先がどこかをよく確認の上、自分の住所・氏名といった商品の送付先に関する情報や振込み方法を返信する。振り込み予定日も添えてあげると親切だ。連絡が遅くなると信用問題に発展するので、速やかに対応しよう。
連絡すべきなのは主に以下の情報だが、出品者によっては所定のフォーマットをつけてくるケースもあるので、そういう場合は多少面倒でも従ったほうが、やりとりの回数も減ってスムーズになる。
【落札後に出品者に連絡する事項】
・郵便番号
・住所
・電話番号
・希望振込先
・振込み予定日
・希望送付方法(宅配等の場合は希望により時間帯指定も添える)
あとは代金を支払うだけだ。振込みが終わったら「○○へ振り込みました」と一言連絡してあげるとなお親切。筆者が出品者の取引で、「商品の到着がこれまでで最短記録のスピードでした!」と喜んでいただいたこともある。タイミング次第ではあるが、それもきちんと連絡してもらえたからこそだ。このように商品の発送にいい影響を及ぼす可能性は十分あるのだ。
まれではあるが、詐欺ではなくとも、マシントラブル、相手側のメールサーバのダウン、急な疾病による入院などで出品者と連絡が取れないことがある。どの程度連絡を待てるかは個人差があるだろうが、1週間ほど待っても連絡が取れないときは、「評価」に書き込んで催促してみよう。
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終了直後のオークションページ
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しばらくするとページの内容が変わり、出品者の連絡先はそのまま落札後のページに表示される。メールで送られてくる通知の内容と合わせて確認する
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■ 支払いはネットで済ませるのがいまどきのやり方
落札者の信用は、「どれだけすばやく支払うか」にかかっているといっても過言ではない。仕事の合間に、銀行や郵便局のATMに並んで振込みするのは面倒で、つい後回しになってしまうと考えているなら、迷わずネットバンキングの利用をお勧めしたい。同じ銀行同士なら振込み手数料が無料になったりとお得な点があるほかに、いつでも支払い手続きが行なえるという点がもっとも便利なのだ(個々の銀行の具体的なサービスについてはそれぞれで確認してほしい)。実際の振込みは翌日になろうとも、携帯電話や自宅にいながら手続きができるのは、ついうっかりを防げるので安心。
出品者側も、連絡してすぐ振り込み手続きを終えたなどというメールをもらうと、準備に気合が入るものだ。これから頻繁に利用する可能性のある人は、自分のメインバンクの対応状況を確認の上、申し込みをしておくといいだろう。
また、実は意外と知らない人もいるのだが、郵便局もインターネットからの振込みが可能。こちらは24時間完全対応ではないが、少なくとも支払う時間帯としては困らないので、重宝することは間違いない。ネットバンキングについては、All About Japanの「主要銀行のネットバンキングに関する情報」や「郵貯インターネットホームサービス」などを参考にしていただきたい。
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All About Japan「主要銀行のネットバンキングに関する情報」
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郵貯インターネットホームサービス
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■ 商品が届いたら「確認」と「評価」を
商品が到着したら、商品説明で紹介されていたものがきちんとそろっているか、商品のコンディションが書かれていた通りだったかどうかを必ず確認すること。もし足りないものがあったり、問題が生じた場合は速やかに連絡しよう。
到着した商品に問題がなければ、出品者を評価する。評価は「非常に良い」「良い」「どちらでもない」「悪い」「非常に悪い」の5段階で、全角127文字以内のコメントをつけられるようになっている。出品者を評価したら、こちらも評価してもらう。相手からの評価がつくとシステムから通知が届く。
普通の取引だったからと、「普通」の意味で「どちらでもない」をつけないように。興奮と感激で夜も寝られないほど劇的な取引ではなくても、特に問題なく取引が終了した場合は「非常に良い」を付けるのがマナーだ。
むしろ、「良い」「どちらでもない」が付いたときは、取引上微妙なマイナスポイントが存在していたことを示唆する。特に、「どちらでもない」は「めちゃくちゃ時間かかったけどなんとか取引を終えられてよかったよッ!! ったく!」という場合など、それなりに問題はあったが「悪い」を付けるのもためらわれる、というような場合に使われる。事実上、問題があったときだけに付ける評価となっているのだ。したがって、取引上の問題がなければ「非常に良い」としておこう。
そして無事に届いたことをコメント欄で伝えよう。もし商品がとても気に入ったとか、出品者の対応で好感が持てたという場合は、それも伝えると非常に喜ばれる。人間同士のやりとりであることを念頭において、気持ちよく取引を終えられるようにするのがベストだ。
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商品説明ページに評価のリンクがある。取引終了後は忘れずに評価をしよう
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■ 「評価」をつけるときの注意
評価の際注意したいのは、いったん評価に書き込んだコメントは、後から削除したり修正したりできないという点。基本的に変更や削除をサポートに依頼しても受け付けてはもらえない。不用意に相手や自分のプライバシーに関わる内容を書き込むと問題になるので慎重に書き込もう。
出品者の場合、入金を確認し、発送が済んだ時点ですぐ落札者を評価する場合と、落札者からの評価を待って、自分も評価を行なうパターンのどちらかだが、もしなんらかの事情で自分に評価をつけて欲しくない時(家族や知人に取引の履歴を見られたくないなど)は、まず事前にメールでその旨連絡することと、出品者を評価をする際に「自分への評価は不要です」と一言添えると確実。何件もの取引を抱えた出品者の場合、反射的に評価を付けてしまうこともあるからだ。
筆者の場合、落札者さんから評価が付いたあとで、その返事の代わりもかねて評価を付けるようにしているのだが、事前にメールで評価不要だという方が1人いたので、忘れないようにとメモまで貼り付けていたのに、同時に数件の取引があったために失念してしまい、うっかり評価を付けてしまったことがあった。あわててサポートに掛け合ってみたが、案の定取り消すことはできず……。悪気はなかったとはいえ、なんとも後味の悪いものとなってしまった。
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評価を選んで、コメントを書く。一度書いたコメントは修正できないので、内容は慎重に
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「非常に良い」から「非常に悪い」まで5段階評価だ。どんなことを書いたらいいか迷ったら、過去の利用者のコメントを参考に。ただし間違えても修正できないので慎重に
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■ 「評価」がついたら一歩前進!
商品を受け取り、出品者を評価し、自分の対応も評価してもらったらひと安心。次の取引にはずみがつくに違いない。今後もガンガン参加してもらいたい。そして都度出品者の対応や、送られてきたメールを、自分が出品する際の参考資料にしていこう!
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初めて「非常に良い」が1つ付いた! この積み重ねが大事なのだ
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::: 本当にあった話 :::
「がんばって競り勝ったのに……」渋谷区 M.S.さんの場合 |
その日、キーワードアラートの中に驚くものを見つけたMさん。廃盤になって久しく、しかもなかなか見つからなかったCDがとうとう現われたのだ! 「待ってたわ!! さすがヤフオク」、早速ウォッチリストに登録。終了間際の入札を狙ってはいたのだが、なかなかお目にかからないものということもあり、途中で終了されちゃかなわんという思いから、さっさと入札しておくことに。
しかし、しばらくすると別の人が高値を付けたというメールを受け取った。驚いたMさんはすかさずオークションをチェック。負けてなるものかとさらに値段を吊り上げる。かろうじて競り勝ったと安心するのもつかの間、別の人物が現れた。すでに予算はオーバーしているが、滅多にお目にかからない品物であるという理由から、少々無理をすることにしたそうな。そして苦難の末に予算を約3,000円ほどオーバーしてやっと落札。出品者はさぞウハウハだろうなぁと考えつつも、ようやく手に入れた商品に満足していた。
その翌週、キーワードアラートの中に驚くものを見つけたMさん。廃盤になって久しく、しかもなかなか見つからなかったあのCDがまた現われたのだ! ショックを受けつつ、とりあえずウォッチリストに登録して様子を伺っていた。価格は800円――誰も入札してこない。そして入札のないまま終了。早く入札することでその商品が「目立ってしまう」のはありがちだが、「あの時のヒートアップぶりはなんだったのか……」思わず遠い目になったMさんであった(って筆者のことですが)。
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■ URL
Yahoo!オークション
http://auction.yahoo.co.jp/
2004/07/15 18:07
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すずまり モニタ上の世界と触感のある世界の共存を目指し、WEBデザインとライターとハンドメイドアクセサリーつくりをしている申年。お気楽文章が得意で、多機能で便利なものならなんでも大好き。見て・読んで・使ってHAPPYな世界を目指しつつ、日夜精進中。 |
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