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第6回:出品準備~出品前に知っておきたいこと・用意したいもの
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良い評価をいくつかもらったら、そろそろ出品にチャレンジだ。そこで、今回は実際に出品する際の注意事項を解説しよう。先に済ませておかないと出品できない手続きもあるのだ。
■ 出品の際、郵送住所確認の手続きが必要に
これまではIDを取得し、オークション利用開始の手続きを済ませ、Yahoo!プレミアム会員登録が完了すれば、そのまま出品することができたのだが、2004年7月1日から出品前には「郵送住所確認の手続き」が必要になった。
これは登録している住所に住所確認用の情報を配達記録郵便で送付することで、本人確認をより一層強化し、トラブルを防止するための手続きである。対象は新規ユーザーと、まだ利用歴の浅いユーザーだ。当然これから初めて出品するという人は対象となる。申し込み後の郵送となるため、具体的な手続きについては「郵送住所確認のご案内」をよく読んで、早めに済ませておこう。
■ これ、意外と重要! 入金方法を充実させておこう
入札する際、自分にあった支払い方法が可能かどうかも商品選びの材料になるが、この逆もまたしかり。つまり不特定多数の人たちへのアピール方法としては、支払い方法が多いほどターゲットも増えるのだ。
たとえば、イーバンク銀行やジャパンネット銀行のようなインターネットに特化した銀行があれば、落札者は24時間支払いが可能になり、出品者もリアルタイムで入金の確認ができる。また口座によっては手数料が無料になるので喜ばれる。
また、実はかなり利用者が多いのが郵便局の「ぱ・る・る」。「ぱ・る・る(総合通帳サービス)」を使うと「ぱ・る・る」間の送金は全国一律140円(ATMやインターネットでは130円)で送金できるため、筆者の経験でも、落札者の半数以上が郵便振替を希望してくる。入金確認もオンラインでできるから、持っていて損はないのだ。
そして、クレジットカードで支払いができる「Yahoo!ペイメント」も使えるようにしておきたい支払い方法の1つだ。この「Yahoo!ペイメント」、自分の受取口座(銀行、信金、信組、農協、ぱ・る・るの指定が可能)を指定するだけで、出品者にかかる手数料はゼロ。落札者が負担する手数料は、1回の送金金額が6,000円以内の場合は315円(税込)、6,001円以上の場合は金額の5.25%(税込) の負担で済む。6,000円以内なら、一般の銀行口座からの送金手数料とほとんど変わらない金額で決済できるのである。
もしネットバンキングが使えない落札者でも、クレジットカードを持っていればオンラインで支払いが済む上、決済の手続きが済むとメールで通知してくれるので、受取口座への入金を待たずとも発送の準備ができるというわけだ。
このほか、ヤフオク出品時には「商品代引」「現金書留」「NTTコムセーフティパス」「エスクローサービス」といった支払い方法も選択できるようになっているが、落札金額が小額で、振込手数料や送料のほうが多くなってしまうような場合、切手による支払いは可能か? という問い合わせを受けることもある。同じ条件の商品なら、支払い方法が充実している方を選ぶのは当然のこと。自分のスタイルに合わせて、可能な限り選択肢を増やしておくといいだろう。
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ヤフオク出品時に、実際に選択できる支払い方法。多いほど落札者には親切だが、無理して増やすと落札が重なったときは入金確認に少々手間がかかるのも事実。これら支払い方法は、出品後に増やすこともできるので、どれを使うかは都合に合わせて選ぼう
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出品者にお金がかからない「Yahoo!ペイメント」は、ぜひ使えるようにしておきたい決済方法の1つ。支払い時の手数料はかかるが、手数料割引キャンペーンが行なわれたこともある
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「エスクローサービス」紹介ページ。「エスクローサービス」とは、ちゃんと代金が振り込まれるか、商品は本当に届くのかという不安を解消するために、信頼できる第三者(仲介企業)をはさんで代金や商品の受け渡しを行なう方法。手数料などは指定する業者によって異なるため、希望する場合は事前に内容確認の上、申し込み手続きを行なう
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「セーフティパス」紹介サイト。「NTTコム・セーフティパス決済」を有効にすると、落札者はクレジットカードで手数料ゼロで代金を支払うことができる。落札者はセーフティパスに入会する必要はないが、出品者はセーフティパスへの入会が必要。詳しくは公式サイトと「Yahoo!オークションでの利用手順」を参照してもらいたい
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■ 出品してはいけない商品と禁止事項を知っておく
今すでに売りたい品物が目の前にあるだろうか。もしあるとしたら、まず出品してよいものかどうかを確認しよう。どんなものでも出品していいわけではないのだ。知らなかったでは済まされない事態になる前に、出品のヘルプで「出品してはいけない商品と禁止行為」と「出品してはいけないものについての、よくある質問」にひととおり目を通し、抵触しないかどうか確認してもらいたい。
また、2004年4月1日より、出品者が落札者に消費税分の負担を求めたり(オークションストアは除く)、オークションシステム利用料(落札価格の3%)を落札者に負担させることを禁止しているので注意しよう。落札額が多くなると、その分支払う手数料も増えていくため、もし入札者が了解の上なら負担してもらいたいと思う気持ちも十分理解できる。だが、ダメなものはダメ。どうしてもという場合は、あらかじめ出品価格に上乗せするしかない。
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出品してはいけない商品と禁止行為
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出品してはいけないものについての、よくある質問
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■ 商品のコンディションをチェック
一番重要なのはやはり商品そのもの。従って、入念に商品のチェックをしておく。汚れているところがあれば、可能な限りキレイにしておこう。部屋の片隅に放置していたなんてものは、ちょっと拭いただけで本人が想像している以上にきれいな姿を現わす場合があるのだ。細部のホコリをとるならエアーダスターを使うといい。そして傷や落ちない汚れなどをチェックし、機械類の場合は動作確認を行なう。オークションでなくとも、傷の有無や動作確認の有無が金額にそのまま影響するのは周知の通り。少しでも魅力的な品物に見えるような努力は惜しんではいけない(とここでハッと気づく筆者。人間にも当てはまりますね……)。
傷や取れない汚れについては、どこにあるのか具体的に確認し、出品時に明記すべきだ。隠したほうがいいんじゃないの? と思っているあなたは大間違い! これはお見合い写真ではないのだ。むしろ正直に伝えることで、相手も納得し、安心して入札してもらえるのである。
逆に、手元に届いてから欠点を知ると、出品者のイメージはかなり悪くなるのだ。新品同様ではなくても、安く手に入るならそれでいいと納得している利用者は多い。だから新品並みにキレイにならなくても、使用年数がどれくらいで、どういう使われ方をしていたのかさえきちんと伝えれば、納得してくれるのである。キレイにした時点で改めてその品物のよさを再確認し、手放すのが惜しくなったら、それもまたアリだが。
■ 梱包も大事
これまで何度か落札経験があるならわかるかもしれないが、落札者の心象に影響を及ぼすのが「梱包」である。些細なものでも丁寧な梱包がなされていると、この出品者は誠実なんだなと思うものだ。
もし評価欄に「丁寧な梱包をありがとうございました」と書いてもらえたら、それだけで今後の入札者に対してかなりのアピールになる。従って「そこらへんのものでちゃちゃっとくるめば大丈夫なんじゃん?」と思っていたらチョット危険だ。もし取引対象が中古品だったら、ある意味それは1点もの。下手な梱包で壊れでもしたら代わりが利かないからだ。
しかし、仕事でもプライベートでも、荷物を発送した経験がほとんどないという人もいるだろう。サラリーマンなら書類を社内便で送る程度で、荷物は全部事務担当の人がやってくれるとか、荷物といえば実家の母親から送られてくるくらいで、自分も帰省の際に着替えを適当にダンボールにつめて1年に1回送るかどうか……なんてケースもあるのではないか。
そんなときは、これまで自分がヤフオクで落札した際、出品者がどんな梱包をしていたか、通販で商品を購入した際、どんなもので梱包されていたかを思い出してみてほしい。なにもデパートの売り場のごとき包装をしろと言っているのではない。要するに、商品が破損することなく安全に到着すればよいのである。そのための梱包材料を用意するというわけだ。
■ 梱包材、どこでそろえる?
とはいっても会社でない限り、ダンボール箱とガムテープ以外の梱包材を充実させている家庭は稀だろう。そんなときは以下の方法でそろえるといい。
1)100円ショップで売られている雑貨を活用する
2)通販で送られてきたダンボール箱やボール紙、中のクッション類を保管しておく
3)大き目のダンボールが必要なときは、スーパーで譲ってもらう
4)丸めて隙間につめられる古新聞もとっておくと便利
5)ヤフオクで購入する
100円ショップではエアーキャップ(俗に言うプチプチ)、ガムテープ、封筒、紙箱類をそろえることができる。出品頻度が少ない場合は必要な分だけ買えばいいから、その分コストを抑えられるし、保管場所もとらないというメリットが。
意外と役に立つのが通販で使われた梱包品の再利用。某家電量販店、某書店の箱などは、そのまま捨てるのはもったいない。使われている箱やクッション類は、自分が小物を発送する際に大いに役立つので、丁寧に分解し、保管しておくと便利である。特に家電量販店の場合、エアーキャップは丈夫なものが多い。ぜひ活用しよう。なにせタダなのだから!
大量に出品する予定のある人は、100円ショップでこまごま用意するよりは、専用の材料をまとめて購入したほうが手間も省けてお得になる。特にエアーキャップは頻繁に使うアイテムゆえに、場所さえ許せばロール買いでもOKだろう。でもどこに行けば買えるのか? 実はそんなものまでもしっかりヤフオクに売っている。気になる方は オークション > 事務、店舗用品 > ラッピング、包装用品 にアクセスしてみていただきたい。梱包材を落札して評価を稼ぐという一石二鳥作戦もいいかもしれないぞ。
ちなみにエアーキャップにもさまざまな種類がある。機械類を多く扱う予定の方は、厚めのしっかりした素材のものを選ぶといい。あまり薄いエアーキャップは、空気部分が破れやすいためだ。最高品質でとは言わないが、大切なものを包む梱包材は質にも適度にこだわりたい。
とはいっても中古品処分のために、梱包にお金をかけるのはちょっと……という方は、通販で使われたものを地道に溜め込んでおくのがベストと思われる。筆者の場合「会社の引越しのとき余った」「どうせ捨てるからあげる」と、以前エアーキャップをロールでいただいたことも。こんなご慈悲はありがたい!! いらない梱包材が余っていないか友達に聞いてみるのもいいだろう。相手もどうせ捨てるだけだ。拾う神になっておけ!
さて、梱包材の用意ができたら、いよいよ出品準備に取り掛かるとしよう!
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ヤフオクでは事務用の梱包材も多数出品されている
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キ:筆者もヤフオクでエアーキャップを落札したことが! これは幅40cm×42mのロールタイプ。家庭内で保管しやすいサイズかもしれない
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■ URL
Yahoo!オークション
http://auction.yahoo.co.jp/
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::: 本当にあった話 :::
「希望落札価格を間違えた男」横浜市 N.Iさんの場合 |
コーヒーメーカーを出品しようと思い立ったNさん。ほとんど使っていないから、品物は新品同様に綺麗だし、説明書も箱もすべてそろっている。中古だけど4000円くらいで落札されたら嬉しいな~と思いながら1,000円スタートで出品。
しかし自分がとんでもない間違いを起こしたことに気がついたのは、出品してから1時間が経過した頃だった。よく見ると希望落札価格を出品価格と同じ1,000円にしていたのだ! これすなわち即決価格。しまった! 修正しなくちゃ! いったん終了しないと……早く!! と焦っているところへ落札通知がやってきた。なんと落札されてしまったのだ。もちろん1,000円で。
真っ青になったNさんだったが時すでに遅し。「後で見たら同じものが他にも出品されてたけど、それはマニュアルもないのに1万円近くの値段がついてた。いつも丁寧な梱包を心がけているけど、このときばかりは一生懸命梱包している自分が情けなかった(涙)」 その日はとことん凹みまくったNさんだったそうな。
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2004/07/22 11:05
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すずまり モニタ上の世界と触感のある世界の共存を目指し、WEBデザインとライターとハンドメイドアクセサリーつくりをしている申年。お気楽文章が得意で、多機能で便利なものならなんでも大好き。見て・読んで・使ってHAPPYな世界を目指しつつ、日夜精進中。 |
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