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無線LANルータ編
第25回:インターネット回線の自動判別機能


 ルータのWAN側に接続した回線を判別して、設定を補助してくれる「インターネット回線の自動判別機能」。最近の製品では、こうした機能が用意されています。


ユーザーが利用する回線を判別してくれる回線の自動判別機能

画面1
 先日、筆者の友人宅がADSLを導入したということで、ネットワークの設定を行ないにその友人宅を訪問しました。驚かされたのは、以前と違って最近のADSLやFTTHサービスでは、プロバイダーから送付されたモデムを回線に接続し、電源をオンにするだけでユーザーIDなどの入力作業の必要なく、インターネットの接続が可能だということです。確かにこれであれば、ネットワークに不慣れなユーザーでも、設定作業に戸惑わずに利用できるでしょう。

 このようにプロバイダーであれば、ユーザーが利用する回線やIDなどが把握できますから設定の自動化が可能になるわけですが、周辺機器メーカーの製品ではどうでしょうか。ユーザーが利用する回線はADSLなのかFTTHなのか、それとも別のサービスなのか。また、FTTHサービスだとしても、PPPoEマルチセッション(第7回参照)の利用有無など、少し考えるだけでも想定される利用シーンが非常に多いことがわかります。

 その結果、画面1にある設定画面のように「どの回線が繋がっているか」、「その場合、どうすれば良いか」という選択をガイドしていくことになります。しかし、初心者にとっては「どの回線が繋がっているか」という点でも判別が難しい場合があります。

 そこで、「どの回線が繋がっているか」を自動化することで、設定時の障壁を軽減させようという回線の自動判別機能になります。この機能では、ルータのWANポートに接続した回線をチェックし、PPPoEやDHCPを利用する回線、ルータ機能付きモデム(ADSLモデムなど)を判別し、それらに応じた設定項目を表示してくれます。

 こうした機能はNECアクセステクニカやバッファロー、コレガなど各社のルータ製品で提供が進んでいます。バッファロー製品では「インターネット@スタート」という名称で提供されており、設定画面を呼び出すことなく判別が可能です。また、異なる環境に移行した場合などでも、設定画面トップで「インターネット接続の設定を行なう」を選択すると、回線の自動判別作業を実施して(画面2)、結果に応じて必要な設定画面が表示されます。


画面2

 こうした機能は、最近販売されている製品の多くでサポートされています。当然、これを使用せずに手動による設定も可能ですが、ネットワークに詳しくない人にとって有用な機能と言えるでしょう。


関連情報

URL
  無線LANルータ編 索引ページ
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/koko_osa/17754.html

2007/11/12 11:04

槻ノ木 隆
 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。
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