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クライアント機器編
第2回:有線LANボードやLANアダプタなどの有線LAN子機


 最近では有線LANを持たないPCは少なくなってきましたが、一昔前のPCを有線LAN化するときなどには有線LAN子機を使用します。デスクトップPCであればLANボードが、ノートPCであれば有線LANカードなどが利用できます。


有線LANボードやUSBタイプのLANアダプタなど複数が存在

 さすがに最近では、LANポートを搭載しないPCを見ることはありません。しかし、「使用しているPCのLANポートが壊れた」場合や「LANポートを標準搭載しない古いタイプのPC」、「LANを複数構成にしたいが、ポート数が1つしかない」場合などには、LANカードやLANボードを増設して対処することになります。

 デスクトップPCで利用できるのは、「有線LANボードを拡張スロットに装着する」、もしくは「USBタイプLANアダプタをUSBポートに接続する」のどちらかでしょう。

 拡張スロットに関しては、前回取り上げた無線LANボードと同様で、接続方式とサイズが2種類あります。加えて言うならば、10/100BASE-Tのみに対応した製品と、10/100/1000BASE-T対応の製品も混在しています。

 ただ、価格差は1000円程度なので、通信速度の速い10/100/1000BASE-T対応製品を購入したほうが賢明でしょう。ちなみにPCI Expressタイプの拡張カードは、ほぼすべてが10/100/1000BASE-T対応となっています。


図1:デスクトップPCへの接続

 USBタイプの製品ですが、こちらは1000BASE-Tに対応した製品はあまりありません。1000BASE-Tに対応した製品の場合でも、USB 2.0の通信速度(最大480Mbps)がボトルネックとなり、実質的な転送速度は100BASE-Tとほとんど変わらないため、10/100BASE-T接続の製品を選んでも問題ないでしょう。

 ノートPCの場合も、無線LANカードの場合と良く似ています。こちらでは、CardBusタイプとExpressCardタイプのLANカードがあり、これを装着することで有線LAN機能を利用できるようになります。これら規格のどれを使用するかに関しては、利用するノートPCがどの規格に対応するかに関係します。


図2:ノートPCへの接続

 ちなみにCardBusカードを使う場合、10/100BASE-T対応の製品を選ぶのが良いでしょう。1000BASE-Tに対応した製品もありますが、USB製品と同様にCardBus規格がネックとなってそれほど性能が出ない場合や、製品によっては利用するLANコントローラの発熱による性能低下の恐れもあるからです。

 一方、ExpressCardタイプの場合はネックとなる点がないので、安心して1000BASE-Tが利用できるでしょう。このほか、USB接続のLANアダプタもノートPCで利用できます。


関連情報

URL
  クライアント機器編 索引ページ
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/koko_osa/22170.html

2008/06/16 10:53

槻ノ木 隆
 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。
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