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クライアント機器編
第3回:複数あるUSB無線LANアダプタの種類


 無線LANを利用するのに、1番手軽な方法はUSB接続型の無線LANアダプタを使うことでしょう。ただし、無線LANアダプタと一口に言っても、いくつかの種類があります。


スティックタイプや卓上タイプなど、複数あるUSB接続の無線LANアダプタ

 前回前々回にわたって、さまざまな有線/無線LANのクライアントを紹介してきました。この中で、「手軽に使用できる」「機種を選ばない」という点で見ると、ニーズを満たすのにはUSBで接続するタイプでしょう。

 この中で、もっとも基本的なタイプは図1で示したスティックタイプです。スティックタイプの場合、USBコネクタと反対側に無線LANアンテナが内蔵されています。


図1:スティックタイプ

 このタイプには「手軽に着脱できる」「固定を考える必要がない(USBポートに接続すれば、そのままホールドできる)」といったメリットがありますが、一方で「アンテナ位置が固定されるため、感度が良くない場合がある」といった短所もあります。

 続いては、USBケーブルを介して接続するアダプタタイプです。例えば、バッファローの「WLI-U2-G54HP」などがあり、USBケーブルを介することで、受信感度の良い場所に設置が可能になります。また、中にはこうした製品もあり、設置の自由度を高めることに役立ちます。

 また、USBアダプタをアダプタのように利用できる製品も一部で登場しています。このほか、USBスティックタイプの中にはUSB延長ケーブルが付属した製品もあります(図2)。


図2:USB延長ケーブルを利用

 また、IEEE 802.11nに対応した製品にはこちらのように、3本のアンテナが露出しているタイプがあります。この場合、アンテナの角度調整が可能ですので、設置場所での調整も可能になります。

 なお、USB接続でIEEE 802.11nを本格的に使う場合、USB 2.0接続では負荷が増えることが考えられます。USB 2.0の通信速度は最大480Mbpsですが、実行速度は200~300Mbps前後になるため、特に11nのデュアルチャネル通信で300Mbps超の通信を行なおうとすると、ボトルネックになる可能性があります。

 また、USB 2.0で上記のような高速転送を行なうと、CPU側の負荷も高くなることが考えられます。従って、現実的な利用ではスティックタイプなどが、可搬性も含めると賢明かもしれません。


関連情報

URL
  クライアント機器編 索引ページ
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/koko_osa/22170.html

2008/06/23 10:55

槻ノ木 隆
 国内某メーカーのネットワーク関係「エンジニア」から「元エンジニア」に限りなく近いところに流れてきてしまった。ここ2年ほどは、企画とか教育、営業に近いことばかりやっており、まもなく肩書きは「退役エンジニア」になると思われる。
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