■なつかしいダイヤルアップ時代
「ピー~ガー~ピー~」とダイヤルアップの音を響かせ、当初は56kbpsでの接続。ネットに接続している間は、電話線を占有してしまうため、我が家はいつも電話中。まだ携帯電話も持ってないころで、とても不便だった。当時は従量制で、一度は1カ月に30,000円近くの電話料金を払ったこともある。ネットに接続するたびにこまめに回線を切り、節約しながら使っていた。
しばらくすると、ISN64が始まり、ルータを初めて購入。電話しながらネットができるのがうれしかった。ダイヤルアップの速さに感動したのも懐かしい。その後、常時接続できるようになり、やっと寝不足と増え続ける電話料金から解放された。
■光ファイバって何?
ある日突然、ダンナが「光ファイバ」という言葉を口にし始めた。まだADSLさえなんのことやら?という感じだったのに……。
2001年9月、光ファイバの申し込み受け付けが始まり、ダンナはひそかにNTTのホームページから申し込みをしたようだった。そしてNTTに調査依頼の電話攻撃がはじまった。何せ、お役人仕事のNTT、なかなか日程が決まらない。申し込みから2カ月ほどたったころ、ようやく調査(まだ調査!)の日程が決まる。
12月になり、やっと現地調査。賃貸マンションのため、NTTの営業の人、工事関係の人、マンションのオーナー、マンションを管理する不動産屋の人、そしてダンナと、一体何人、狭い我が家に来たであろうか(笑)。当初、マンション内の配電盤から中を伝って配線する予定が、結局無理だとわかり、近くの公園(家から50mほど)までは線が来ているので、そこから近くの電柱まで引き、さらにベランダから壁に2cmほどの穴を開けて、引き込むことになる。
ここで、これだけたくさんの人が集まった利点が出た。急に壁に穴を開けることになったのに、その場で即決できたこと。普通なら賃貸なので、管理する不動産屋さんを通してオーナーの許可をもらう必要があり、時間がかかってしまう。この時点で我が家の受付番号は「38番」だった。かなり早い番号らしいが、もう前に37人もいるんだ~。
■なかなか来ない工事
年も変わり、またもやいつまでたっても来ない工事の日程。クロージャーや基線もないし、かなりしびれを切らして再度電話すると、どうやら、電柱は関西電力やいろんな会社が所有してるようで、いろいろ申請がらみで時間をくっているらしい。
1月も終わる頃、やっと2月の中頃に工事ができそう(まだ確定でないところがNTT)との連絡があり、早速、壁にも穴をあけ、ブロードバンドルータを購入。もう、準備万端だ! とクロージャーが近所に来てないか、毎日空を見上げて楽しみにしていた。
ところが、めずらしくNTTから電話があったと思いきや、2月に工事予定が3月に延びてしまった(涙)。工事延長の後も、相変わらず、空を見上げて歩いていると、近所の公園の電柱に光ファイバと思われるブルーのケーブルが、地下からはいだしてた。初めて見るので自信がなくて、ダンナと一緒に見に行った。昼間っから電柱眺めて、さぞかし怪しい夫婦だったろう。それから1週間後、ネットで見たことのあるクロージャーを発見。線はまだ自宅のほうまで延びていなかったが、これをみて「もうすぐだ!」と確信した。
2~3日経った頃、やっと工事の日程が2002年3月に決定。このあとすぐ、ようやく待ちに待った線が自宅近くまで延び、Bフレッツ申し込み案内やセットアップツールなどが届いた。
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毎日空を見上げて楽しみにしていたクロージャー
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光ファイバを室内に引き込むために開けた穴。指先より小さい
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■ようやくファミリータイプ(10M)開通
工事当日の朝起きてみると、ブルーのケーブルが自宅の目の前まで来ている。事前に工事の様子をデジカメで撮らせてくださいと変なお願いをして工事スタート。以前開けておいた穴からケーブルを通して、あとは室内の工事。ONU(メディア変換器)を取り付け、開通の確認をするまで、約1時間程度。
光ファイバの切れ端を見せてもらって、あまりの細さにびっくりした。意外だったのは、申し込み時からずっと電話攻撃していたNTTの営業の人も工事の終わりごろに様子を見に来たこと。まだ導入したところが少なかったんだろうなぁ。
早速スピードテストをすると、なんと下り9.06Mbps、上り2.97Mbps。メガ(M)という単位にびっくりした。やっぱり速い。ダウンロードのゲージがあっという間にフルになる快感がたまらない。ホームページへの画像のアップも格段に速くなったし、いつもは一晩がかりだったIEのバージョンアップなども楽々できるようになった。長い間つながっていた電話回線ともお別れ、待ちに待った、ブロードバンド生活へ!
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電柱から光ファイバを外から引き込む
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光ファイバを引き込み後、ONUを設置したところ。下がファミリータイプ(10M)用のONU
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上のボックスは余ったケーブルが巻いてあるだけみたい
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■ファミリータイプ10Mからファミリー100タイプへ!
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新しくなったファミリー100タイプ用のONU。写真が傾いているわけでなく、壁に張り付けてあるので、こう見える
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しばらくストリーミング配信などを楽しんでいた2002年6月、「ファミリー100タイプ」のサービスが始まるとのことで、早速申し込む。この時は受付番号は27番だった。一体1番の人はいつ申し込んでいるんだろう?
サービス開始後、9月になっても例のごとく連絡がないので、また催促の電話をする。半ば強引に工事の日程を聞き出し、めでたく9月3日にファミリー100タイプが開通する。すでに回線は引き込まれているので、今回はONUの交換だけ。工事はすぐ終わった。早速スピードテストをしてみると、なんと、下り1Mbpsくらいに下がってる!! これじゃADSL並み? なんてぼやきながら、プロバイダーへ問い合わせてみると、「光は公開されているバックボーンとは異なり、ギガビット・イーサネット経由となるため、データのロスはなく、結局NTTからプロバイダーまでのIP網においての問題」との回答。その後何度かスピードテストをした後、20Mbpsくらいで落ち着く(特に何かをチューニングしたわけでもなく、いつの間にか安定していたので、本当の原因は未だに不明。ちなみにOSはWindows XP)。
開通してから10カ月たった今、近所には光ファイバの回線が一気に増え、我が家も平均13Mbps(悪いときは10Mbps以下)とかなりスピードが落ちてきた。でも実際のところ、10Mbpsを超える配信なんてないし、100Mに踊らされて、ついスピード測定に加熱してしまいがちかも……。
■フレッツ・スポット体験!
NTT西日本がやっている無線LANのインターネット接続。これも光の恩恵なので、バイオUを買ったのと同時に申し込む。Webで申し込んだ翌日、電話でプロバイダーなどの確認後、2日くらいで接続ツールが届く。早速フレッツ・スポットへ行き、スピードテストをすると、2~3Mbpsも出ている! ブロードバンドコンテンツも楽々見れるし、本当に早い。AirH"もこれくらい早いといいなぁと思うんだけど。あとは、アクセスポイントがもっと増えるといいなぁ……。
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話題のフレッツ・スポットで無線LANを試してみた
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天井に設けられたフレッツ・スポットのアンテナ
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(2003/08/28)
■参考データ
居住地区 | 大阪府大阪市 |
接続事業者 | NTT西日本 Bフレッツ(ファミリー100) |
回線の種類 | FTTH |
プロバイダー | JENS SpinNet |
スループット | 10~15Mbps |
□NTT西日本
http://www.ntt-west.co.jp/index_f.html
□JENS SpinNet
http://www.spinnet.jp/service/eaccess/step2/fromfa/index.html
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