■インターネットは趣味での利用から
私がインターネットを始めたのは1996年ぐらいのことでした。パソコン通信時代からそういった通信環境についてはなんとなく知っていたのですが、どうもアングラなイメージがあってその世界には入らなかったのを覚えています。インターネットは、最初は仕事での利用ではなく、趣味について詳しく調べたくて……というのが理由でした。
どのようにインターネットの世界に入れるのかまったく知識がなかったので、雑誌などでいろいろと調べてみると、自分の持っている機器でできることがわかりました。その頃、仕事でパソコンからFAXを送っていたので、パソコン(Macintosh PPC601 7100/66AV)にFAXモデム(マイクロコム、V.34ES2)をつないでいたのです。機器は問題ないことがわかったのですが、接続するプロバイダーで悩みました。
当時はパソコン通信をしている人がまだまだいて、NIFTY-Serve(当時、現@nifty)を利用しているっていう話をけっこう聞いたので、私もそれにしようかなと思ったのですが、趣味に高いお金をかけるのもなぁ……とも思い、そのころあった“広告が付くけどプロバイダー料金無料”というアスキー・インターネットフリーウェイを選択しました。雑誌などで研究していたので、接続自体はそれほど難しくなく、カンタンにインターネットの世界に入れたのを覚えてます。
家族にインターネットを見せてやると言ったのですが、通信速度が遅くて、目的の画面がブラウザに表示される前に家族がみなどこかに行ってしまっていました。
何カ月かこの環境で利用していたのですが、少しずつ仕事のメールをするようになりだしました。もちろん、仕事の情報をホームページから得るようにもなってきました。となると、28,8kbpsのモデムを利用しての環境ではとても満足いくものではありません。そこで、電話回線をISDNに変更しました。1997年のことです。2000年の終わりにADSLに変更するまでは、この環境を利用していました。
■ADSLを薦められて
ADSLに変更したのは知り合いがADSLはけっこういいという話を聞いたからです。通信速度もISDNよりも速いし、料金も安いとのこと。我が家は1階と2階が会社のオフィススペース、3階は自宅という構成。回線は自宅と会社で共有しています。インターネットは仕事にも利用するようになっていたので、回線をさっそくADSLに変更しました。回線事業者はアッカで、プロバイダーはOCNを選択。ISDNだったためアナログ回線に戻す必要があったものの、それほど問題もなくADSLへの変更は終わりました。それよりも通信速度が劇的に速くなり、すごく感動したのを覚えています。
最初は1.5Mbpsでしたが、8Mbps、12Mbpsとサービスが新たになるたびに変更していきました。また、そのころからNTTの営業マンが来るようになり(会社の電話のビジネスフォンの営業で来ていた営業マン)、IP電話(OCNドットフォン)を薦められ使うようになりました。ただ、うちは印刷業を営んでいて、現在3回線の電話回線が入っていて、ビジネスフォンを利用して使っています。営業マンの話では、そのビジネスフォンの前に機器を入れることで、3回線すべてがOCNドットフォンとして利用できるとのことだったのですが、実際に工事が終わってみるとそういったことはなく1回線のみがOCNドットフォンにつながっている状態です。
そんなわけで、これまでは受話器を上げて相手に電話をするだけで自動的に回線につながっていたのですが(3回線のどれかに自動的に接続)、OCNドットフォンを利用したいときだけ、外線番号を押してからかけないといけない……とちょっと面倒になってしまいました。
■そしてBフレッツへ
初期費用が安くなるから、ということで光ファイバーを利用したサービスを営業マンが薦めてきたのが2003年6月のことでした。ISDNからADSLに変更したときに、その速度の変化に感動したことを忘れられなかったので、今度もかなりの変化があるはず、とすぐに申し込みました。プロバイダーはそのままOCN。アナログ回線を利用してのダイヤルアップからISDN、そしてISDNからADSLへの変更時、メールアドレスが変わるということがいかにめんどうなのかということを身をもって体感していたので、そのままOCNを利用することにしたのでした。
申し込んでから2カ月待たされて、利用できるようになったのは2003年8月でした。最初の話では、宅内の配管を利用して配線を露出させずに工事するとのことでしたが、実際は電柱から外壁まで配線を飛ばし、穴を開けての配線となりました。
また、営業マンの話ではBフレッツでもOCNドットフォンが利用できるということだったのですが、実際にはそのときOCNドットフォンは利用できませんでした。そこで、ADSLをそのまま残して(1Mbpsのサービスに変更しましたが)Bフレッツを契約するという、かなり面倒な契約となってしまいました。現在では、BフレッツでもOCNドットフォンが利用できるようですが、またいろいろと配線を直したりとかになると、そのたびに仕事が止まってしまいます。ですので、今のところBフレッツとADSLとの両方を契約するという環境で利用しています。
■あまり感動しなかったBフレッツ
実際にBフレッツに変更してみて思ったのは、ISDNからADSLに変更したときほど感激はなかったということ。現在の通信速度はだいたい13Mbpsぐらい、ADSL12Mbpsの頃は8Mbpsほど通信速度が出ていましたので、それほど変わらないのです。動画などを見るときはけっこう違いがわかるのですが、単にホームページを見るのだとあまり違いは感じません。最高で100Mbpsというイメージがあったので、遅くても60Mbpsぐらいは出ると思っていただけにちょっとショックです。また、ADSLの契約を終えたいので、BフレッツでOCNドットフォンを利用したいと思っています。そのとき、できればビジネスフォンの3回線全部がOCNドットフォンとして利用できればいいのですけど。
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FTTHを引き込んだオフィスの様子
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私はMacintoshのG4と自作のWindows XPマシンを利用
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光ファイバは電柱から部屋へ直接引き込む形
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穴を開けて室内に引き込んでいる
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光終端装置は壁に設置
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左側がADSL用のモデム、右側がBフレッツで利用しているルータ
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(2003/12/18 取材・執筆:木地本 昌弥)
■参考データ
居住地区 | 大阪府 |
回線の種類 | FTTH |
接続事業者 | NTT西日本 |
プロバイダー | OCN |
スループット | 下り約13Mbps |
□フレッツブロードアベニュー(NTT西日本)
http://www.acca.ne.jp/
□OCN
http://www.ocn.ne.jp/
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