今回紹介するのは、写真データを無料でプリントしてくれるオンラインサービス「Priea(プリア)」。Webアルバムにアップロードした写真データをプリントし、指定した住所まで届けてくれるのだが、なんと、費用は一切かからない! 「Priea」では、写真に広告を入れることで無料プリントを実現している。デジカメで撮影した写真のプリントを頼んだことがない人でも、気軽に試せるサービスだ。
■ 2GBもの容量が無料で使えるWebアルバムを用意
まずはアカウントを取得しよう。名前やメールアドレスのほか、住所や電話番号も必要となる。ここで登録する住所などの情報は、プリント注文をした際の送付先になるので、正確に入力しておこう。なお、フリーメールアドレスの登録は受け付けていない。プロバイダーのアドレスなど、フリーメール以外のアドレスで登録しよう。
また、配偶者の有無や同居人数、所有しているカメラメーカーや車のメーカーといった趣味嗜好も登録する。これらの情報をもとに、写真にプリントする広告が選ばれるようだ。登録項目が多いものの、ほとんどがチェックを入れていくだけなのでそれほど時間はかからない。
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まずは基本情報を登録
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続いて趣味嗜好も登録していく
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アップロード中の画面。アップロード状況はメーターで確認できる
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登録が済んだら、さっそく使ってみよう。まずは、Webアルバムの機能から紹介していこう。Webアルバム機能はFLASHで提供されている。このため、写真のタイトルやコメントなどを再読み込みなしで入力できたり、あらゆる操作をドラッグ&ドロップで済ませられる。動きのあるインターフェイスは見た目も賑やかだ。
Webアルバムの容量は2GBまで、アップロード可能な写真は、1枚あたり10MB以下でJPEG形式のもの。プリント用とあって、10MBまでの大容量ファイルをサポートしているため、高解像度かつ低圧縮な写真もアップロード可能だ。アップロード時は、Windows標準のファイル選択ダイアログから写真を選択していく。CtrlやShiftキー、マウス操作で複数枚選択して、一度に30枚までアップロードできる。
写真データはアルバムごとに管理。サムネイルをアルバムのアイコンにドラッグ&ドロップするだけで簡単に振り分けられる。アルバムごとの表示のほか、撮影日による「カレンダー表示」、お気に入りに指定した写真のみをリストアップする「お気に入り表示」も用意され、写真データの管理もバッチリ。
ただし、アップロードした写真の拡大縮小や等倍表示、PCへのダウンロードには対応していない。この点は他のWebアルバムサービスとは異なる点だ。元の写真はしっかりと保存しておこう。
他の「Priea」ユーザーとアルバムを共有すれば、互いに写真の閲覧やアップロード、コメントの追加ができる。自分以外の写真のサムネイルには共有マークが付くのでハッキリと区別が付く。嬉しいのは共有相手がアップロードした写真もプリントできることだ。皆で撮影した写真を1つのアルバムに集め、お気に入りの写真は各自でプリント、という使い方もオススメ。
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アップロード中の画面。アップロード状況はメーターで確認できる
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アルバム内の写真を表示。サムネイルはランダムに角度が付くというちょっとした遊び心も
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写真はウィンドウの大きさに合わせて拡大・縮小するため、表示サイズはディスプレイの解像度に依存する
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アルバムのアイコンにカーソルを合わせて“i”マークをクリック。アルバム情報や共有の設定ができる
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■ プリント写真の品質には大満足!
無料Webアルバムとして見ても使い勝手のよいサービスだが、気になるのはやはり無料プリント。ということで、早速プリント注文をしてみることにした。写真のサイズはL判。注文できるのは1回につき30枚、月2回までとなっている。
まずは、プリントしたい写真を選択。選択方法は簡単で、アルバム内に表示されているサムネイルを、画面右側の「プリントBOX」にドラッグ&ドロップするだけ。CtrlやShiftキーによる複数選択も可能だ。ちなみに、1回の注文につき、必ず30枚注文する必要がある。ただ、1枚の写真を複数枚プリントすることもできるので、「早くプリント注文したいけど写真が30枚もない!」という場合でも安心。
次に、プリント写真の送付先を決定。写真30枚1セットは必ず自分の元に届く。さらにもう1セット分の送付先を指定できる。写真を渡したい人に直接送れるというわけだ。その際、任意のメッセージも付け加えることも可能。ただし、他の人にも送付した場合は2回プリント注文をしたことと同じに扱いになるので、その月は注文できなくなる。
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サムネイルをドラッグ&ドロップでプリントBOXへ
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1枚の写真を複数枚プリントすることもできる
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最後に、写真に掲載する広告の指定。広告は、写真の隅に小さな企業ロゴが入るロゴタイプと、写真と広告が半分ずつプリントされるハーフタイプの2種類ある。各15枚ずつに固定されているので、全てロゴタイプにするといった選択はできない。
広告の画像は、ロゴタイプ、ハーフタイプとも事前にチェックできる。企業イメージをシンプルに表現したものや、キャッチが入ったもの、文字を書けるように罫線が入っているものなど様々だ。1枚1枚広告のタイプや画像を指定できるので、背景になじむ色味のロゴを割り当てたりして、広告を目立たなくすることができるのも嬉しいところ。以上で注文は完了!
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画像をチェックしながら掲載する広告のメーカーを選択
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写真1枚1枚に対して広告のタイプやメーカーを指定できる
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注文後1週間程度で発送となっているが、土日祝日を挟まなかったこともあってか、注文から4日後に到着。プリントされた写真を見てまず驚いたのが、その品質!
“無料”ということで品質にはあまり期待していなかったのだが、光沢も十分で粒状ノイズも全く感じられない。フィルムのプリント写真とほとんど変わらない仕上がりだ。それもそのはず、印刷方式はフィルムのプリントと同じ銀塩方式で、印刷用紙には「Long Life 100」が使われている。プリントの品質には十分満足できるハズだ。
さて、気になる広告の具合はどうだろうか。ロゴタイプの広告は写真の左下にロゴがプリントされる。ただし、縦向きで撮影した写真をWebアルバム上で横向きにしたまま注文すると、ロゴの向きと写真の向きが異なってしまう。注文前に写真の向きをチェックしておこう。
ハーフタイプの広告は上側に写真、下側に広告がプリントされるため、写真のサイズはロゴタイプの半分になる。低解像度の写真はハーフタイプを選ぶとよさそうだ。サイズは小さくなるものの、写真内に広告が被らない。ただ、縦向きの写真にハーフタイプの広告を入れると、写真と広告の向きが90度ズレてしまい違和感が強い。
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ロゴタイプの広告を指定した横向きの写真。背景が透明なロゴもあり、思いのほか目立たない
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こちらは縦向きの写真。右側の写真は、回転するのを忘れてWebアルバム上では横向きになっていたもの。ロゴの位置や向きがおかしくなる
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こちらは縦向きの写真。右側の写真は、回転するのを忘れてWebアルバム上では横向きになっていたもの。ロゴの位置や向きがおかしくなる
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ハーフタイプの広告を指定した横向きの写真。見た目はダイレクトメールのようだ
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広告が入った写真にどのような印象を持つか? という点でこのサービスの使い方も変わってきそうだ。友人や知人が集まった場所で写真を見せる時には、デジタルカメラや携帯電話の画面を使うより、プリントされた写真のほうが見やすいし便利。見せるだけなら広告もそれほど気にならないだろう。ただ、写真をプレゼントする時には少々気が引ける。少なくとも事前に了承を得ておきたいところ。
お気に入りの写真を部屋のボードに飾ってみたのだが、ロゴタイプの広告はほとんど気にならない。アルバムに挟んでずっと残しておきたい写真には向いていないと思うが、写真を加工して整理している人にとってはもってこいのサービスとも言える。デジタルカメラの写真をプリントして使う楽しさや満足感を無料で得られる「Priea」、ぜひ一度使ってみてください!
■ URL
Priea
http://priea.jp/
2007/01/26 11:08
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西野滋仁 オンラインゲームで真っ直ぐに敷かれた人生のレールから飛び出し、5年の歳月を個人サイトの運営につぎ込み、インターネットこそ我が人生と言い切る弱冠26歳。現在、ソーシャルネットワークサービスで人間関係の再構築に奮闘中。 |
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