この時期になると気になってくるのが年賀状。「今年はどんな年賀状にしようかなぁ? 」と悩み始めた人も少なくないと思うが、インターネット上には「無料で使っていいの!? 」と驚いてしまうほどクオリティの高い無料年賀状素材や、宛名書き作業をカンタンに済ますことができるフリーソフトが公開されているのだ。これらを活用しない手はない! ということで今回は、無料で手軽に利用することができる年賀状素材サイトと年賀状作成ソフトを紹介することにしよう。
■ 数多くの無料素材サイトから、オススメサイトをピックアップ!
無料素材サイトは、検索サイトで「年賀状 素材」と検索するだけで星の数ほど見つけることができる。それだけに、「あれもイイしこれもイイし!」と目移りしてしまって、なかなか年賀状のデザインを決めることができなかったりするのが困りモノ。そこで、筆者的にオススメな素材サイトをいくつかピックアップしてみたので、まずは以下の素材サイトをチェックしてみてくださいマセ。
【クリエイティブパーク 年賀状作成おたすけサイト】
キヤノンが運営する無料素材集サイト「クリエイティブパーク」内で公開されている年賀状コーナー。年賀状で使える干支や正月のイラスト、フォトフレーム、そのまま印刷するだけで年賀状が完成してしまうはがきサイズの素材などが、なんと1,300点以上も無料で公開されているのだ。しかも、ユーザー登録をする必要がなく、誰でもすぐにダウンロードすることができる。素材のクオリティも高く、中には粘土細工やちぎり絵といった趣向を凝らしたデザインも用意されており、「年賀状サイト No.ワン」のキャッチコピーも伊達ではナイ。
【ふゆきデザイン年賀状】
工夫を凝らしたデザイン性の高い年賀状素材を公開しているのが「ふゆきデザイン年賀状」。年賀状で友達をニヤリとさせたい人ならココに決定だ。背景は全て白ベースになっているため、プリンタで細かい位置調整をしなくても綺麗に印刷できるところがまた嬉しい。12月7日現在で公開されている年賀状素材は53点。12月15日までは全て無料でダウンロードできるが、それ以降は一部有料となるそうなので今のうちにチェックしておこう!
【郵便局ホームページ】
年賀状のお膝元である日本郵政公社のサイトでも、しっかりと年賀状の作成をサポート。お正月のイラストと文字デザイン素材を数十点ダウンロードすることが可能だ。素材の解像度はやや低めだが、ワンポイント的に使いたいときには便利。また、「平成18年用年賀はがき特集」では写真印刷用の年賀はがきやキャンペーン、お年玉つき年賀はがきの賞品などの情報がまとめられているので、年賀状を作る前にチェックしておくと良いだろう。
【白舟書体】
デザイン筆文字フォントを販売している「白舟書体」では、年賀状でよく使う漢字161文字を収録した「年賀状フォント」を無料で公開している。楷書体や行書体といった、年賀状にマッチする7書体を使うことが可能だ。さらに多くの漢字を使いたいという場合は、教育漢字1,006字を収録した「白舟書体教育漢字版」を使ってみるのも良いだろう。
そのほかに注目したいのが、「Web印章」と「ひともじ雅印」。「Web印章」では名字2,000姓分の印章を、「ひともじ雅印」では500文字の雅印を透過GIF画像として提供している。「Web印章」は2文字の名字に限られているのが少々残念だが、年賀状の隅にペタリと貼り付けて品を演出してみるのもヨシ!
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こちらは「年賀状フォント」のサンプル画像だ
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「Web印章」では個性的な印章を手に入れることができる
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誌面の制限もあり、ここではごく一部の素材サイトしか紹介できなかったが、これらの素材を組み合わせるだけでも、さまざまなパターンの年賀状が作成できるできるハズだ。素材が揃えば、あとは画像編集ソフトなどを使って素材をレイアウトし、はがきへ印刷するだけ。
画像編集ソフトをお持ちでないという場合は、「デジカメ一発年賀状[戌]フリーウェア版」を使ってみてはいかがだろうか。ペイント機能やエフェクト機能などは備えていないシンプルなソフトだが、年賀状サイズのキャンバスに複数の素材を配置して1枚の年賀状を作成・印刷することができる。また、テキスト挿入機能や吹き出しのクリップアートも用意されているので、年賀状にお好きなメッセージを添えることも可能だ。
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「デジカメ一発年賀状[戌]フリーウェア版」のメイン画面。使いたい素材をメイン画面にドラッグ&ドロップすると、日付ごとにサムネイルが表示される
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こちらはレイアウトの編集画面。無料で使える22種類の年賀状テンプレートも用意されている
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さて、年賀状のデザインを決めるのはなかなか楽しいもの。しかしその後には宛名書きという作業が待っている。もちろん、手書きの宛名はそれだけでも何か温かみや気持ちが感じられるものだが、枚数が多かったり時間がない場合は宛名印刷ソフトに頼りたくなってくるだろう。
「デジカメ一発年賀状[戌]フリーウェア版」でも宛名印刷機能を搭載しているが、ここでは充実した住所録と宛名印刷機能を備えたフリーソフト「はがき作家 Free」をご紹介しておこう。
■ 宛名印刷は「はがき作家 Free」におまかせ!
「はがき作家 Free」は、宛名印刷、住所管理ができる「はがき作家 あてな」と年賀状の編集と印刷ができる「はがき作家 うら」を収録した「はがき作家 Professional」のフリーソフト版だ。「はがき作家 Free」はテクニカルスタッフのサイトで入手できる。
宛名のレイアウトが固定になっていたり、「はがき作家 うら」が体験版になっているなど一部の機能は制限されているが、年賀状はがきや官製はがきの宛名を印刷するだけなら存分に活用することができるのだ。
メイン画面は左に住所録、右にはがきのレイアウトが一緒に表示されるようになっている。住所録には、郵便番号、住所、名前はもちろんのこと、電話や勤務先なども登録することができ、家族の設定も可能となっている。また、郵便番号を入力すれば住所の一部が自動的に入力されるため、登録作業もカンタン。逆に、住所から郵便番号を検索することもできる。
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「はがき作家 あてな」のメイン画面。大きなメニューアイコンとシンプルなインターフェイスで使い勝手は抜群
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「郵便番号が3桁しか分からない!」という状況でも、候補一覧が表示されるので新たに調べる必要はない
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住所録に個人データを入力すると、はがきを送るときに必要な郵便番号、住所、名前がメイン画面右側のはがきレイアウトへリアルタイムに表示されていく。「はがき作家 あてな」では各データを印刷する場所が固定されているのだが(郵便番号の位置調整は可能)、たとえ住所が長くなっても枠内に収まるよう自動的に文字サイズの変更や改行処理を行なってくれるのだ。また、縦書きであれば住所録に登録したデータが数字になっていても、自動で漢字に変換する機能も備えている。
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文字数に合わせて枠内へ収まるよう調整される
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CSVデータの読み込みにも対応
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このように宛名のレイアウトに関しては全て自動で行なってくれるため、作業工程は住所録に個人データを入力するだけでOK。無料で使えるとはいえ、宛名印刷に必要な機能は全て備えているだけではなく操作もカンタン! 宛名印刷ソフトを使うのは初めてという方でも、すぐに使いこなすことができるだろう。
■ もう間に合わない! メアドしか知らない! そんな時はグリーティングサービス
今回ご紹介した素材サイトやフリーソフトを使って年賀状を作ってみようかな、と思っていただけたら嬉しい限りだ。しかし、「年賀状を作っている時間がない!」、「年賀はがきを買うお金が……」、「というかネットで知り合った友達だから住所知らないし!」なんてこともあるかもしれない。
そんなときには「楽天 グリーティングカード」や「Yahoo!グリーティング」、「livedoor NetCARD」などのインターネットグリーティングサービスが便利だ。これらのサービスを使えば、年賀状や正月をテーマにした音楽付きのFlashアニメーションやメッセージを、指定の日時に届けることができる。
また、本連載ですでにご紹介した「ドウガ・メール」にも年賀状のテンプレートが用意されている。オリジナルの動画で新年の挨拶、というのもなかなか面白いかもしれませんね!
2005/12/08 14:55
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西野滋仁 オンラインゲームで真っ直ぐに敷かれた人生のレールから飛び出し、5年の歳月を個人サイトの運営につぎ込み、インターネットこそ我が人生と言い切る弱冠26歳。現在、ソーシャルネットワークサービスで人間関係の再構築に奮闘中。 |
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