SMTPとは「Simple Mail Transfer Protocol」の略で、電子メールを転送するためのプロトコルです。日本語訳すれば「簡単なメール転送プロトコル」という意味になるわけですが、それでは「簡単でないメール転送プロトコルがあるのか?(強いて言えば“CMTP:Complex Mail Transfer Protocol”でしょうか)」と言えば、直接これに該当するものがあるわけではありません。
そこで、SMTPにユーザー認証を付け加えるという形で、正規ユーザーはどんなドメインからアクセスしてきても、メールを発信できるような仕組みが一般的になりつつあります。最も代表的なのはPOP before SMTPと呼ばれる方式で、SMTPを使って送信する前にPOP3を使って(POP3については次回お話します)、いったんユーザー認証を行ない、それからSMTPを使って発信を行なうという方式です。