■ いよいよBフレッツが来たぞー
いよいよワシの仕事場でも「Bフレッツ」の対応地域になった。早速NTTに申し込んでみた。するとまず下見をさせてほしいとのこと。えぇえぇお願いしますよって感じで承諾をした。下見まで2週間待つことに。
下見に来てもらい、その内容はというと、通常はマンションの既設の配管を利用して配線を室内に引き込むのだそうだが、ワシんとこのマンションの配管は細いため既設の配管は使えない。で、電柱から直接ベランダに引き込み、エアコンの配管用の穴から配線を中に入れるしか方法がないとのこと。
また、ワシの仕事場のあるマンションの前の電柱まで光ファイバーが来ていないので持ってこないといけない、そのためには警察から道路使用許可を取らないといけないということなのである。それが2001年11月末のこと。年末で使用許可がおりないから年明けまで待ってほしいと言うことなのだ。結局工事が行われたのは2002年2月であった。
待ちに待った工事の日。近所まで前もってケーブルを引いてきてあったのか、ワシんとこに来る前に工事をしていたのかその辺は定かではないが、ベランダの前にあるNTTの配線から、ベランダにあるエアコンの取り付け金具に配線を持ってきて、そこからエアコンの穴を通して室内に配線を持ってくる――という工事が行なわれた。
工事自体は、1時間ちょっとで終わった。ONU(回線終端装置)の場所をきちんと決めてほしいとのことだったが、あとでするからということでちょっと長めに配線してもらい完了。その時、エアコンの上にONUを置いておき、後々きちんとしようと思っていたが、そこはめんどくさがり屋のワシ。ずっとそのままになってしまったのである。
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壁のエアコン取り付け用金具に配線を固定して、エアコン用の穴から室内に配線を引き込んだ
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エアコンの上に置いたままになったONU。後できちんと設置するからと長めに配線をとってもらったのが丸めてあって見た目には非常にブサイク。ワシはそんなこと気にせえへんのだ。エアコンの汚れは、これは元々マンションに付いていたもので、最初からこんな感じだったのだ。ワシが汚した訳ではないのだ。言い訳がましいけど…
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■ 感激は一時だけ。遅いやんBフレッツ
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ONUとブロードバンドルータをLANケーブルで接続。このルータは意地になってテストした時のものではなく、今年になって購入したものだ
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ONUとブロードバンドルータとをLANケーブルで接続し、ブロードバンドルータの設定をしてインターネットに接続。おぉぉぉぉぉ、速~! 1.5MbpsのADSLとは比べものにならーん。やっぱり最大100Mbpsを謳う光ファイバーはちゃうわ。そう思っていた。
しかし、2~3週間ぐらい使ってみてフト気づいたのである。どうもダウンロードなど時間がかかりすぎているんじゃないか――雑誌などに載っている数値と違うんじゃないか――気のせいか? Bフレッツを使っている知り合いなどに聞いてみると20MBぐらいのデータのダウンロードには30秒もかからないという。あれれ? ワシんとこ2分ぐらいかかるやん。……ということでいろいろと調べてみると、ガガーン。通信速度が10Mbpsも出てへんやん。すぐにNTTに電話。すると「あくまで通信速度を保証しないベストエフォートのサービスですから」と主張。おかしい、絶対におかしい。最大100Mbpsと謳っていて60Mbpsぐらいしか出ないって言うのなら通信速度を保証しないということでも納得する。
しかし、しかしである。10分の1も出ないっていうのは誇大広告ちゃうんかー、ということでNTTに食らいついた。すると「OSによって変わる」とか「プロバイダーによっても違いますよ」とか「ルータによっても変わる」という返答。よっしゃそれなら全部テストしてやろうやないですか、ってことで意地になってしまった。
■ ワシはライター。テストとか大好きやでー
さて意地になったワシ。すべてテストしてやろうってことで、まず試したのがパソコンのスペックだ。それが下記の表だ。OSの違いでこれほどの違いが出るのでビックリしたのを覚えている。
●パソコンのスペックによる通信速度の比較
9.3Mbps | Pentium 4 1.6GHz、メモリ512MB、HDD 40GB(ATA/100)、Windows XP |
8.5Mbps | Pentium III 733MHz、メモリ384MB、HDD 40GB(ATA/66)、Windows XP |
6.0Mbps | Pentium 4 1.6GHz、メモリ512MB、HDD 40GB(ATA/100)、Windows Me |
次に試したのがプロバイダーだ。わざわざBフレッツに対応している3社と契約してテストしてみた(その当時はBフレッツに対応しているプロバイダが少なかったんだよねー)。それが下記の表である。このテストは同じパソコンでテストしてみたので、プロバイダーの違いが顕著に出ているのがわかっていただけると思う。
●プロバイダーの違いによる通信速度の比較
9.3Mbps | プロバイダーI社 |
9.2Mbps | プロバイダーA社 |
3.3Mbps | プロバイダーO社 |
最後に試したのがブロードバンドルータだ。FTTH対応のものをわざわざ購入して試してみた(2002年4月の時点では下記の3機種ぐらいしかFTTH対応のものがなかったのだ)。それが下記の表である。パソコン、プロバイダーは同じにしてテストしてみた。
●ブロードバンドルータによる通信速度の比較
6.2Mbps | M社のSというブロードバンドルータ |
9.3Mbps | N社のBというブロードバンドルータ |
8.5Mbps | C社のBというブロードバンドルータ |
結局結論としては、少なくともワシの家に限っては、Bフレッツ遅いやん……ということ。インターネットでそういった報告を書いているサイトをいろいろ見てみたが、けっこうスピードが出ているところもあるようだ。ワシんとこだけが遅いのか。FTTHになってADSLのような線路長による通信速度の低下という部分はなくなっているはず。じゃぁなんなんや……、その時、NTT、プロバイダー、ブロードバンドルータメーカーを巻き込んで納得のいく回答を求めようとしたが、結局はわからなかった。もうそれぞれが自分のところは違うって言うんやもんね。あれだけ意地になったのに、ADSLよりはかなり速いんやからええとするか……みたいな納得の仕方をしたのを覚えている。
■ 現在はケーブルテレビでインターネット
今年の3月に事務所を移転した。移転時には、Bフレッツもいつのまにか20MBps近く出るようになっていた。理由はまったくわからない。
さて、現在はというと、今回引っ越ししたマンションは光ファイバケーブルを引くことができない。マンション自体にケーブルテレビの設備があるので、新たにそういった設備をしてもらっては困るとのこと。それじゃダイレクトに、と考えたのだが、今の部屋はまったく道路と面していない。ということは、ケーブルを引き込むためには、どこか他人の部屋のベランダとかを通らないといけないってこと。
マンション、隣人……いっぱいの許諾を取らないといけないのである。それはムリってことであきらめた。で、ケーブルテレビを利用して接続しているのである。下りが8Mbps、登りが1Mbpsのサービスである。それから7カ月。最初は遅いことでイライラしたが、今じゃそれに慣れてる自分がいる。そんなケーブルテレビなのだが、11月より下り30Mbpsのサービスが始まるのだという。もちろん予約済みである。
■参考データ
居住地区 | 大阪府大阪市 |
回線の種類 | CATV |
接続事業者 | ZAQ |
プロバイダー | ZAQ |
スループット | 下り1.5Mbps、上り681bps程度 |
2003/10/02 11:17
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木地本昌弥 大阪在住のフリーライター。パソコン関連、携帯電話関連から家電、さらには熱帯魚…など、その範囲は幅広い。っていうか、興味のあることならなんでもするんやけどね。ビジネスマンからライターに転職して12年。売れっ子ライターへの道のりを歩いているつもりなんやが、とにかく購入欲が旺盛なためいつもビンボー。しかも売れてない。カレーが好き、映画が好き、パンダが好き。
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