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番外編：師走のお引越し！ フツーの光からハイパーファミリーへ |
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筆者にとって2004年最大の出来事は引越しであった。学生時代から数えれば何度も引越しは経験しているが、今回ほど手間のかかる引っ越しは初めてだった。そしてブロードバンド環境になって、初めての引越しなのだった。
■ ただでさえ引越しは面倒なのに！ これまで「ダイヤルアップでテレホーダイ」→「ISDNで64kbpsの常時接続」→「ADSL1.5Mbps導入」（本連載三景参照）→「光ファイバ導入」（本連載第五十八景参照）と変遷してきたインターネット接続環境だったが、この間一度も引越しを経験していない。過去に幾度となく接続環境の引越しはしてきたが、住居はみな同じ。わざわざ工事してもらった末にできた環境で、時間をかけてアップグレードしてきたようなもんだ。だから今回の引越しは、大切に育ててきたマシン環境がすっ飛んでしまい、またイチから作り直さなくてはいけない感覚に似ていた。ここで頭を悩ませたのは、引っ越し直後でもすぐに光ファイバで接続ができるようにするには、引越し全体のスケジュールをどう組めばいいかということだった。すでに何を調べるにも、仕事の連絡も、知人とのコミュニケーションもすべてインターネットに頼っている。生活を支え、仕事を支えているのがブロードバンド環境だ。ガス、水道、電気、電話、ブロードバンド環境、これらはすべて同じレベルで考えるべき必須項目となっていたのである。 ■ 引越しのスケジュールが立てられない!! 引っ越し先が決まるとあらゆるシーンで呪文のように「お引越しのご予定はいつ頃になりますか？」と聞かれることになる。そのたびに「光ファイバの引き込みが終わったタイミングでやりたいんで、まだはっきりとは……」と答え続けた。実は引越し先が正式に決定したのが11月27日。正式契約が12月3日。できるだけ融通を利かせていただいて、新たに家賃が発生する日、つまり、正真正銘自分の部屋となるのが12月10日という不動産契約の流れ。そして年内引越し完了が目標という強行スケジュールを予定していた。しかし引越し先への光ファイバの導入と、引越し業者選びと、引越し日程の3つが絡んで三すくみ状態になり、頭を抱えてしまったのだ。 光ファイバの導入はNTTに問い合わせしてからでないと決められない。問題なく導入できるかどうかも確認しないといけない。確認の立会いもしなくちゃいけないだろうし、工事となればまた立会いだ。しかしもう12月である。引越し業者選びもしなくてはならないが、ここでも予定している希望日を伝えなくてはいけない。 ガスも水道も電気も電話も、移転手続きをするには切り替え日を伝えなくてはいけない。切り替え日といえば、引越し日に等しいのだが引越し日が決まらない。事態は無意味に複雑化しているように思えた。世間ではやれ年末進行だ、仕事が溜まって死にそうだという声が聞こえてくるほど気ぜわしい年の瀬だ。そんな時期に引越しを決めたため、筆者の脳は混乱していた。すべてが終わったいま、冷静に振り返ってみると、次の宿は決まってるのに実にアホと言えよう。 ■ 接続先を今一度考える とにかく石橋を叩いて粉砕するようなナーバスさから解放されなくてはいけない。誰もやってくれないのだ。蒸発しそうな脳ミソをなんとか冷却し、まず接続先の見直しに着手した。引っ越し前の環境は「Bフレッツのニューファミリータイプ＋ASAHI-NET」という組み合わせ。これが妥当かどうかを緊急調査せねば！ というわけで、ISPの月額料金を雑誌巻末の一覧表でチェック。引き込み先は戸建てゆえに、ニューファミリータイプ（当時）であるから、該当する項目をピックアップしていった。しかし全てのISPについてのんびり細かく調べている余裕はないので、月額費用と、IP電話、固定IPの情報を総合し、引き続きASAHI-NETにお世話になるという選択は悪くないと判断。魅力的な価格はいくつかあったのだが、安心感＋価格＋慣れのバランスで現状維持に決定した。 実は未だにIP電話は引いてないし、固定IPも取得していない。しかしいつか使いたくなるに違いない。近い将来、突然IP電話にしたくなるかもしれないのだ。 ■ 移転か新設か
そこで思い切って利用中の回線を「廃止」し、新居では「新規導入」という手が使えないかをNTTとASAHI-NETの両方に問い合わせてみたのである。すると可能だというではないか！ おりしも当時は「応援します！光開通キャンペーン」実施中。新規入会＋光ファイバ導入のセットで工事費用はASAHI-NET負担になるだけでなく、新しいIDの分は選択したコースにより、月額費用が最大7カ月間無料になるという。これを利用しないでどうする！ ただし同一IDでのキャンペーン適用は1人1回に限られるらしい。それまで使っていたIDで新規開通すると工事費は無料になるが、月額利用料無料の適用はできない。だからよりコストを抑えたいなら、新規ユーザーとして新たにアカウントの取得が条件だ。幸い普段利用しているメールアドレスも、Webサイトもすべて自分の独自ドメインだから、回線用の接続IDが変わっても影響はない。廃止＆新規でキマリとなった。一歩前進！ ■ 意外と融通の利く電話回線移転
「すべては引越し日の目処が立ってから」と考えていたので、まだ電話の移転手続きはしていない。困った！ また引っ越し日スパイラルに落ちかけようとしたが、とりあえず電話回線移転の件で116に相談してみることにした。 116で「明確な日にちはわからないけれど、20日までには引越しを終えたいと思っている」と伝えたところ、「では一応20日ということにしておきましょう。変更する必要があればまた連絡してくれればいいですよ」という。なーんだ。そんな融通が利いたのか！ その場で新居の電話番号があっさり決定。引越し先の住所はわかっている。電話番号も決まった。これで晴れて申し込みができる。 申し込みの際、NTTと電話で相談する「コンサルティング希望日」を指定する必要がある。このコンサルティングの後、工事日が正式に決定するのだ。何事もなければ希望通りの日にコンサルティングが行なわれ、すんなり工事日が決まるが、もしかすると希望日にコンサルティングしてもらえないかもしれないし、コンサルティングの結果、一度引っ越し先の現地調査が必要になる可能性も考えられる。 引越し先の部屋のエアコンはホースが見えないように取り付けてあり、もしかしたら壁に穴を開ける騒ぎになるんじゃないかと思ったのだ。この件は部屋を選んだ時点で不動産屋や大家さんにも伝えて了解を得ていたが、現地調査をはさむとまた工事日が延びる。不確定要素にまたしても不安になる。しかし、いずれにしても希望日を指定し、先方からの連絡を待つしかないのだ。2004年11月29日の出来事である。 ■ やっと工事日を決められるときがきた！ 申し込みの返事を待つ間には、引越し業者の見積もり依頼サイトを使って見積もりを取ったり、引越し先で使うウッドカーペットやPCデスクをネット通販で注文するなどインターネットをフル活用した。新居で新たに必要となるものはすべて通販サイトやオークションを駆使して手配したのである。自分はディスプレイの前に座ったままで、ときにはSNSを使って知人たちにアドバイスを仰ぎながら（嬉々として自慢しながら？）、ありとあらゆる買い物を済ませた。このときほどブロードバンドによる常時接続の威力を実感したことはない。同時に、いかに自分がインターネットに頼っているかも痛感した。だからやっぱり引越ししたらすぐ使えないと困るのだ。引越したその日に水道の水がでないと致命的だ。それと同じレベルで必要なのだ。 さて、いつになったら返事が来るんだろうと思い始めたころ、新居の大家さんから電話をいただいた。なんでも筆者宛にNTTからの郵便物が届いているというのだ。あわてて受け取りに出向くと（実は引越し予定の部屋は徒歩10分程度の場所）、それはコンサルティングに関するお知らせだった。コンサルティング希望日は12月9日でOKだが、すでに話をする準備ができているので、時間があるなら電話してほしいという内容だ。 書類に書かれていた番号に電話をかけてみたところ、引越し先は戸建てだと話すと「多分問題ありません」とのことで、コンサルティングあっさり終了。面倒くさい妄想を抱いていただけにかなり拍子抜けである。とにかくダイジョーブという台詞を信じて、工事日を決めることに。師走の中旬以降なので心配していたが、希望通りの日時で予定を入れることができた。 ■ ついでにハイパーファミリーはいかがですか
「限定」！ なんて耳に心地よい響きでしょう!! 地域限定サービスを早々に契約できるという魅力。しかも今回は「新規導入」なので、工事費が発生しないのだ。「んじゃハイパーでお願いします！」というわけで、すったもんだもすっかり忘れてウキウキ気分になったのであった。 一体どれだけスピードアップするのだろうか。期待は高まるばかりで、知人に吹聴して回った次第だ。ちなみにblogやSNSで吹聴しておくと、後日記録として参照できるのでメモ代わりにもなって便利である。 （後編につづく） ■ ＵＲＬ NTT東日本「ハイパーファミリー」サービス情報 http://flets.com/misc/prom_b-hyper.html ASAHIネット http://www.asahi-net.or.jp/ 2005/02/17 11:22
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