PLCとは「Power Line Communication」の略で、日本語では電力線通信、または電力線搬送通信と訳されます。通常、家庭には電気の供給のために電力線が引き込まれていますが、これを利用してデータ通信を行なう技術です。
ただし、電力線に流れる電力は関西で60Hz、関東で50Hzと低い周波数のため、そのままでは高速なデータ通信には実現できません。このため、既存の電力の信号に数十MHz(現在実験が許可されているのは2~30MHz)の信号を重畳(電力信号の波にデータ信号の波を重ね合わせる)することで、数十~数百Mbps(200Mbps程度)の高速な通信を実現しています。
国内では2004年1月に実験制度が許可されたばかりということもあり、高速PLCのサービスは開始されていませんが、海外ではすでに商用サービスが開始されているところもあります。現状は、電力線に高周波の信号を流すことから漏洩電波の発生が問題視されていますが、将来的には集合住宅の棟内配線などとしての利用が見込まれています。
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